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僕のまちにJリーグがやって来た



2016年、粉雪舞い散るサッカーグランド――。


歓喜のスタジアムを背番号10を背負う小柄なサッカープレーヤーが、ドリブルで敵のディフェンダーを次々にかわしてゴールへ突き進む。


ドリブルするサッカープレーヤーより頭一つ高い長身の最後のディフェンダーを、足のかかとでボールを頭越しに舞いあげるあざやかなヒールリフトで抜き去る。


キーパーと一対一になったサッカープレーヤーが、キーパーかわしてシュート!


カーン!


上部のゴールポストへ当てゴールを外した。


転瞬。サッカープレーヤーはゴールを諦めず、ゴールポストに弾かれ舞い上がるボールへ食らいついて、オーバーヘッド。


ゴール!


歓喜に包まれるスタジアム、背番号10のサッカープレーヤーは、ベンチのスーツ姿の監督へ向かって胸の心臓を叩いて合図を送った。


ピッピッピー!


試合終了のホイッスル。


「中岡将志監督率いるFCビシャモンテ尼崎!地域リーグJFL1部優勝で見事J3リーグ昇格!!」





――この日、兵庫県と大阪の県境の街尼崎に、一つの弱小サッカークラブが誕生した。


FCビシャモンテ尼崎――。




尼崎出身の大富豪で、センサー機器の世界的企業キーセンスの代表を務めるオーナー瀧本光は、世界の有り様を変えるとの信念の基、この下町の工場地帯の街にサッカークラブをポケットマネーで誘致した。


瀧本は68歳から古希を迎えるにあたって、若い頃の闘志を失い、会社の後継者選びで頭を悩ませていた。


その時、何気なくつけたサッカー選手の引退記者会見で、会社創業の闘志を取り戻した。


こいつと世界を目指したい。


それは、去年引退した、元・日本代表FW炎のストライカーこと、ゴン中岡、中岡将志の監督への招聘(しょうへい)である。


瀧本は、テレビで45歳で引退した中岡の会見を見ていた。


「絶対に誰にも負けたくなかった」


引退が決まってもまだ燃え続ける闘志に、世代交代を考えていた瀧本の心に、会社創業の精神を取り戻させた。


こいつと世界の有り様を変えてやる。


まずは、瀧本の志を継ぐ若者の育成に、中岡将志を登用した。


FCビシャモンテ尼崎が参加するリーグはJ3。


参加条件は、5000人以上のスタジアムと、プロ選手3人以上。


スタジアムはJR尼崎前にある市民スタジアムを、監督は中岡将志。


看板になる3人のプロを誰にするか、


チーム作りにおいて瀧本は、全権を中山に一任している。


J3の間は、少数精鋭のプロと、地元出身の高校や大学生を優先すること、ユースの生え抜きを育てる。


まずは、3人のプロ、


一人目は、中岡のライバルキングカズこと三村和彦と行きたいところだが、それならば、中岡は自分が現役復帰して大好きなサッカーをしたくなる。


そこで、白羽の矢を立てたのが、今年、33歳になるベテラン播道英二(ばんどうえいじ)


彼は、兵庫姫路の琴ケ丘高校出身の選手で、日本代表にも選出された事のある名プレイヤーだ。


中岡が何より彼を選んだのは、自分の魂を引き継ぎ体現するピッチのリーダーとしての熱いハートだ。


彼のプレイスタイルは、前に向いてスペースへ走り込み裏をかく。


何より不利な試合展開でも最後まで試合を諦めない姿勢が、中岡の魂と重なるものがある。


FWは決まった。あとは、中盤でゲームをコントロールするMFと、最終ラインで壁となり攻撃を跳ね返すDFリーダー。


DFリーダーは、播道の同級生でJリーグベストイレブンにも選ばれたことのある。


191cmの壁、増田隆之ですんなり決まった。


増田にしても、新生のクラブで親友との熱いチーム作り、地元兵庫の生え抜きで揃えるチーム作りに燃えてくる。


だが、チームの変化、彩を決めるゲームメーカーを誰にするかで、難航した。


日本人か、はたまた、外人か、





(つづく)



当作品は、2013年3月15日にアメブロで発表した同作のリライトです。

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