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モンスターに転生するぞ[通常版]  作者: 川島 つとむ
第四章  ステータス
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ステータス

   第四章  ステータス


 遺跡からの帰り道、森の中でゴブリン達と戦闘し村で疲れを癒す為に一泊。

 やって来た乗合馬車に乗って、学校のある町に向け僕らは移動を開始した。道中僕らが話題にしたのは、ミノタウロスの事とギルドへの不満がほとんどだった。

 内容はこんな感じ。

 「学校でミノタウロスとこれだけ安定して戦えるのって、俺らくらいじゃないか?」

 「そんなこともないでしょう。素質あるパーティーならもっと上手く立ち回れるわよ」

 ランドルとブレンダがそう意見を言い合い。

 「それに私達は、パーティーバランスもよくない」

 「そうですね。前衛はランドルさんくらいしか戦士系がいませんから、バランスよくパーティーを組んでいるチームなら、僕達よりももっと効率よく戦うのではないですかね」

 レイシアと、フェザリオもそれに続く。

 「そうすると、戦士系のメンバーを新たに募集するべきかもしれませんわね」

 ブレンダがパーティーバランスを整えようと、意見を出している。

 ミノタウロスとの戦闘の反省会などやって、結構パーティー間で意見のやり取りもしっかりできているようだ。

 僕はその間会話には余り参加せず、魔法開発を進めていた。せっかく乗合馬車の中には一般人もいるので、こういう機会にデータ取りをしないとね。

 ギルドへの不満の方では・・・・・・

 「なあ、これやっぱり初心者パーティーに回す依頼じゃない気がしないか? いくらなんでも危険過ぎる気がするんだよ」

 「そうね、今回の依頼はさすがに文句を言ってもいいと思うわ」

 ランドルと、レイシアがそう言い合って・・・・・・

 「この依頼は学校側に状況を伝えて、正式な抗議を行うと共に、依頼料の上乗せを求めるべきだと思いますわよ」

 ブレンダはかなり怒っている感じだった。

 ちなみにフェザリオはひえーって感じで、怒っているメンバーを遠巻きに見ていた。彼は怒るっていうより、疲れ切った感じだったかな。まあこれもわかる。

 帰還途中での野営では山賊による夜襲を受けたけれど、ちゃんと警戒をしていた事もあって相手より先に気が付き、僕の手助けなく見事撃退していた。

 まあミノタウロスを相手にできるのだから、山賊くらいは問題なく倒せるよね~

 油断して、相手に先制攻撃さえされなければって感じかな。


 そんな感じで、帰り道では多少の戦闘も発生はしたけれど、特に問題もなく学校へと戻って来た。

 依頼についてはギルドから遺跡の方へ調査隊が向かい、より正確な情報を入手して、正式な謝罪なんかをするっという方向で話がまとまったようだ。

 ケイト先生からは、あまり心配をかけるようなクエストには行かないようにと言われた。

 そもそもがミノタウロス自体が、初心者の相手にする敵ではないっていうことを二・三時間くらい説教されたのだった。

 ちなみに僕には関係ないって感じでお説教から逃げたら、後でレイシア達に愚痴と文句を言われたよ。


 《名前 江本隆志(バグ)  種族 マジックスライム  年齢 0  職業 魔導師  LV 52

 HP 1306  MP 3417

 力 55  耐久力 381  敏捷 23  器用度 67  知力 569  精神 813

 属性 火 水 土 風 光 闇 生命

 スキル 捕食 腐敗 肉体変化 分裂 無詠唱 自動回復 状態耐性》


 暫定だけれど、とうとうステータスの雛形ができた為、自分のステータスを表示してみた。

 表示とはいっても、自分にしか見えないのだけれど、それに人間基準で数値化している為、一部の数値が異様に高かったりもしている。後は自分でもわからなかった種族とかその辺がわかったよ。

 なんのひねりもなく、魔法を使うスライムだね。そして僕は生後数ヶ月ってところらしい・・・・・・

 ゼロ歳でLV52、強過ぎじゃない?

 まあいろいろと調整中だから、何かしらの間違いもあるのかもしれないけれど、さすがにこんなステータスならミノタウロスと戦えても、おかしくはないのかなってちょっと逃避気味に考えたりもする。

 何はともあれ、ステータスを知る為の魔法も一応の完成を見たので、いよいよこれからこれを水晶に覚えこませて、触れた相手のステータスを見る魔道具の開発に移ろう。

 理論で行けば相手の魔力から能力値を読み取り、それを数値化して表示って感じだね。

 後は名前とか、これ前世の名前とか出ちゃっているので、この辺は表示しないように隠した方がよさそうだな。

 下手に読み取って秘密を暴露とかしちゃったりしたら、何か事件が起こりそうだ。王侯貴族とかね。

 ミノタウロス討伐後、みんな自主訓練やだらだらとした時間を過ごしたり、思い思いに過ごす事になっていたので、その間ずっと水晶をいじっていた。

 傍目から見たら、体内に水晶を入れているだけに見えるのだろうけれどね。


 そんな感じで二・三日過ごしていたら、昼食がてら近況報告などの為、食堂へ向かうことに・・・・・・

 「みんなそろったわね! 新しいメンバーを紹介するわ!」

 やたらとテンションの高いブレンダが、知らない男を連れて待っていた。なんとなく、ポカーンって感じのみんなをそのままにして・・・・・・

 「始めまして皆さん、僕はシリウス。今後よろしく」

 歯をキラッと光らせながら、主にレイシアに向けてそう自己紹介をした。

 「彼はそれなりの剣の腕前なので、私達のパーティーにとって即戦力となってくれると思います。仲良くしてくださいね」

 見た目はパワーファイターではないな。回避型の戦士って感じだから、雑魚には強くても大物だと多分あまり役に立たないのかもしれないな。

 あーでも、腰に下げている剣はどうも魔法を秘めているので、力不足は魔法武器で補っているってことかもしれない。ちょっと鬱陶しそうな性格みたいだけど、当面は様子見としよう。

 「初めまして、よろしく」「よろしくお願いする」「よろしくです」

 レイシア達も無難に挨拶などをしていた。

 「それでは明日。新メンバーとの連携なども見る為に、クエストに行く事にしましょう。各自準備など、よろしくお願いするわ」

 そうブレンダが締め括る。

 「クエストかー。がんばらないとだよな!」

 ランドルもミノタウロスとの戦いで自信を付けたのか、気合が入っている様子だ。


 レイシアの肩に乗ったまま宿舎の自室へと入った僕は、ある程度目処が立って来た水晶を体内から取り出して、レイシアに渡しながら声をかけた。

 「レイシア、これを手に乗せてしばらくじっとしていてくれるか」

 「うん、わかった」


 職業 召喚術師  LV 26  HP 135  MP 268

 力 18  耐久力 16  敏捷 34  器用度 48  知力 51  精神 56

 属性 火 水 光 生命

 スキル 錬金術 簡略詠唱


 「うわー、ついに完成したのね~」

 普段見られない、キラキラした目でこっちを見て来た。まだ未完成なのだが・・・・・・

 「まだ完全な完成って訳じゃないけれどね。ある程度の目処は付いたって感じかな」

 ちなみに名前や種族、年齢は表示しない事にした。名前種族は何かしらの厄介事に巻き込まれそうだったのと、年齢は女性にはタブーって言うのが、元の世界では常識だったからだ。

 下手に首を突っ込んで痛い目を見るのは避けよう。

 それにしてもレイシアは能力値が平凡というか低いな。これがゲームなら、ステータスのボーナス値を割り振っていないってパターンじゃないのか?

 もうちょっとステータスとか研究してみた方が、いいのかもしれないな。隠れてボーナスポイントとかがあったら、一気に強くなれそうな気がする。まあ希望的観測って感じだけれどね~

 その後もしばらくは水晶をいじり、もう一つ別の水晶で紙などにステータスを焼き付ける魔法の研究をして、その日は過ぎて行った。


 特に睡眠の必要性を感じなかった為、一晩中魔法開発をしていると・・・・・・がんばったかいがあったのか翌日の日の出前には掌サイズの大きさの羊皮紙に、ステータスを焼き付けた物が完成した。ステータスカードの雛形みたいなものかな?

 当初予定していた物とは大分違っていて、一回毎の使い捨ての紙切れって感じなのだけれど、まあ最初はこんなものだろう。

 朝の忙しい時だけど早速試してみる事にした。

 みんなと合流後、ギルドに向かって歩きながらまずはブレンダに話しかける。

 「ブレンダ、この水晶をしばらく持ってくれるか」

 「うん? これってこの前の水晶よね。完成したの?」

 「まだ完成ではないけど、試作品って感じのものかな」

 「へー、楽しみね」

 ブレンダとやり取りする為レイシアが横に並んで歩いていて、男子三人が後ろに付いて来る感じだったのだけれど。

 僕がブレンダと会話しているのを見て、シリウスが・・・・・・

 「スライムが喋った!」

 馬鹿なって言いたそうな表情で、立ち止まっていた。

 そういえば、誰も僕の事を紹介していなかったよね。それは相当驚いた事だろう。

 まあリア充っぽい男なんか、知ったことではないか。しばらく観察して見たけれど、どうでもよくなったよ。

 レイシアのバックパックの中から、別の水晶と羊皮紙を取り出して、早速ステータスの焼付けをする。


 職業 魔術師  LV 18  HP 118  MP 197

 力 26  耐久力 24  敏捷 21  器用度 32  知力 45  精神 47

 属性 火 水 土 光

 スキル 簡略詠唱 二重詠唱


 ふむ、レイシアをもっと平均的にした感じの能力値だな。LVは、レイシアの方が高い・・・・・・。僕と主従関係だった時の経験値分かな? 

 まあいいか、とりあえず焼き付けた羊皮紙をブレンダに渡す。

 「へー、これがステータスってやつね。この二重詠唱って、何よ?」

 「魔法を同時に操るとかじゃないのか?」

 「なんか、ちょっと高等テクニックっぽいわね」

 ちょっと嬉しそうだった。


 「なあ、それ俺もやってくれるか?」

 ランドルがブレンダとのやり取りを見て、自分もって言って来る。

 まだ試作段階だし、データ集めの一貫にもなるので、ランドルにブレンダが持っていた方の水晶を渡す。


 職業 重戦士  LV 12  HP 97  MP 52

 力 44  耐久力 51  敏捷 32  器用度 24  知力 18  精神 21

 属性 土

 スキル 重装行動 盾強打 挑発


 「おー、なんかスキルが三つもあるな」

 「どれどれ。なんか、戦士っぽいスキルね。どんなスキルなの?」

 ブレンダが早速覗き込んで、質問している。

 「多分だけど重装行動っていうのは、プレートみたいな重い鎧を着て動けるのだと思う。金がないから、そんな装備整えられないけどな~」

 「じゃあ、他の二つは?」

 「他のスキルは、よくわからん」

 そう言って、こっちを見て来る。

 「推測だけど、盾強打っていうのは、そのまま盾で相手を殴り付けてダメージを与える技だと思う」

 「まんまだな」

 「だな。ひょっとしたらだけど、追加効果で相手が動きを止めるかもしれん。スタンって言う、頭がくらくらする状態だな」

 「へー、そりゃ使えるな」

 ニヤリってしやがった。

 「挑発は、他の仲間に向かったモンスターを自分の方に引き付ける技だと思う。後衛に流れて行きそうなモンスターなんかを、自分に引き付けて味方を守る技だな」

 「それも、戦士向きのスキルだな~」

 フムフムいいながら、なにやら自分の中で戦術に取り入れようと考えているみたいだ。

 そういう意味でも、ステータスが見られるっていうことは有効なのだろうな~

 自分でも気が付かないで持っている技なんかもあったりするものだからね。


 「あの、次は僕もお願いします」

 「ああ」

 フェザリオにも水晶を渡す。


 職業 神官  LV 10  HP 78  MP 92

 力 35  耐久力 40  敏捷 28  器用度 21  知力 39  精神 26

 属性 光 生命

 スキル 簡略詠唱


 ステータスを渡すとちょっとしょんぼりした。レイシアも特に目立った特長がないのだから、そこまで落ち込むようなことでもないと思うけどな。大方秘めた才能だの隠されたスキルなど、期待していたに違いない。

 まあ僕もステータスを見られたら、そういうのは探しちゃうけれどね・・・・・・

 シリウスはまだ僕に慣れていないのか、みんなから離れて少し居心地が悪そうにしていた。

 特に興味もないから、まあステータスは見られなくてもいいけれどね。そういえばシリウスは、レイシアを少し気にしていたけれど、レイシアはなんとも思っていない感じだな。

 リア充っぽくて顔とか良さそうだから、少しはキャーって感じになるかとも思ったのだけれど・・・・・・なんでだ?


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― 新着の感想 ―
[良い点] リアル志向な人は嫌かもしれないが、 LVとかスタータス表示とかあるとやっぱりワクワクしますね。
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