表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
60/62

バーンドン国《オーグルの街》・1

遅くなり過ぎましたスミマセン。いちにちいちわ。もはや失踪事件です。



石壁を過ぎた後も、しばらくは荒野が続いていた。

少しずつ草の緑が目に付くようになって、もう少し進むと、整えられた道に出た。

ガタガタ揺れっぱなしだった馬車が、ちょっとマシな乗り心地になる。


そいや、レッドさんは馬車酔いは克服したのかな?

酔い止めの薬は、流石にもう切らしてると思うんだけど。

まあ多分、大丈夫なんだろう。


太陽もかなり傾いた頃、遠くにまたも大きな壁が現れた。

国境のと同じ材質の、茶灰色の石壁。

一直線には伸びてなくて、多分正方形か長方形? の形で展開している。

道に面した壁には大きな門。人が並んでいて、日暮れが近いからか出てくる人は少ない。

どうやら街に着いたみたいだ。

列の最後尾に馬車は並んだ。





列が進んで、やっと自分達の番になった。

もう水袋に放り込まれる事も無く、自分は御者席で周りを観察。


当たり前だけど、国境の兵士さんと同じ鎧姿。

……うん、騎士ではなく兵士、ってカンジだ。年齢は少年から中年まで、規律はキチンとしてる印象だけど、戦えそうな人はあまりいない。

兵役? だっけ? そーゆーので兵士になった人達なのかも。

その兵士さんが、自分を指差して何かを言った。


怪しい者じゃないですよ! ただのスライムです。

アピールのためにポヨンと跳ねる。


ティーさんがすかさず二つの封筒を差し出す。手慣れたもんだね!

商人さんも何やら説明? してるっぽい。

ギルドの押印は効果アリだったらしく、今度も無事、通行の許可が下りた。

やったね☆


夕暮れ時になった街の中は、街灯が点き始めていた。

まだ明かりの無い街灯に近付く兵士さんがいる。

様子を見てると、街灯の柱の一部に手を当て、持っていた何かを差し込んだ。

すると街灯に明かりが灯った。

おお~。あーやって点灯してるのか。あれも兵士さんの仕事なんだな。

フリジア国にも街灯があったけど、明かりを点けるのは初めて見た。

感心してる間に、馬車はその側を通り過ぎた。


街に入ってすぐの所は、お店や屋台が立ち並んでいた。そこを抜けると、似たような看板をぶら下げた建物がいくつも並ぶ。

コップの絵が入ったその看板は、大体が宿屋のものらしい。食事も出来る、って意味かな?

ウノさんが馬から降りて、宿屋の一つに入って行く。

しばらくして出て来ると、首を横に振った。満室だったらしい。

その後二軒でも断られて、四軒目でオッケーが出た。

みんなの顔に安堵が浮かぶ。

前の国では野宿が多かったから、みんな疲れてるんだよね。

考えてみたら、馬があるから数日で済んだケド、これが徒歩での旅だったら、もっと大変だった訳で。


これは馬さんに感謝だな!

ありがとう、馬さん!

草食同士、同じ荒野の草を食べた仲として、これからもよろしく!


感謝の念を飛ばしてみたら、振り返った馬さんと目が合った。ウノさんの馬だ。

すぐに目を逸らすと、その場でカカカッと足踏みをした。

つ、通じた?

側で手綱だけ持ってたウノさんが、ちょっと驚いていた。





宿泊手続きをして、食堂で夕御飯。宿屋の人は自分を見て首を傾げていた。失礼な。

サラダ食べたら悪いのか。

スライムだって食堂の席(テーブル上)に着くよ!

そして注文してくれたドスさんアリガトウ!

お礼にその定食に付いてるサラダは食べないであげよう。うむ。


オシャー(三角レタス)のシャキシャキ感を自分が楽しんでる間、みんなは食べながら話し合っていた。

大きな街とちゃんとした宿屋は久し振りだ。だからかその雰囲気は明るい。

買い込むモノもあるだろうし、もしかしたら一日位はこの街に留まるかも?

なんて予想を立ててみる。


食事が終わってそれぞれの部屋へ。

商人さん、リーダーさん、ドスさん。

ウノさん、トレスさん、ティーさん、レッドさん、自分の部屋割り。

ドスさんがリーダーさんに首根っこ捕まれていた。もしやまた飲みに行こうとしてた?

流石に今日は休んだ方がいいとスライムも思います。

……食事の時に、みんなお酒っぽいの飲んでたけどね。

多分、アルコールは低め。食前酒みたいなの?

そう言えばこっちは何歳から飲酒オッケーなの?





部屋の照明を消すと、みんなすぐに眠りに就いた。勿論、自分も。

今夜はレッドさんの枕の側。赤毛が鳥の巣みたいになってた。


グッナイ☆(テンション変)。


そして眠りの闇の中へ。





---不思議な、夢を見た。

もちろん伏線ですとも。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ