フリジア国《ブラン街道》・1
すみません遅れました。もう毎回だな!
訂正報告。
思いっきり関所と書いてましたが、ただの街の出入り口でした。直しました。
アホの子の親はやはりアホ(自虐)。
きっとねぶそくのせいだ(逃避)。
自分が馬車に乗るのは多分二度目、のはずだ。
ガタゴトと揺れる感覚に覚えがある。……前回は袋詰めされてたから、それしか覚えてナイとも言う。
一緒に荷台に乗り込んだ茶髪シーフ……うむ何と呼ぶか……茶だからティーで。一応さんも付けるか?
ティーさんは、肩から自分を下ろし、外の様子がよく見える位置に陣取っている。
商人さん--馬車の護衛がお仕事だから、警戒も兼ねて外を見てるのかな?
赤毛は何て呼ぼう。赤……………アンは女名だし。まんまレッドさんでいーか。
どこまで行くのか分からないけど、しばらく旅のツレになるからね。
勝手に命名してみました☆
実際、どこまで行くんだろう?
そもそもギルドは、何故スライムの自分を預かったのか。
………やっぱ小人さんの依頼、かな。自分をどこかに届けるように頼んだ?
あちこち旅をしたかった身としては、まあ、都合がいいのか?
成り行き任せ、他人任せだけど、スライム一人(?)で旅をするよりはずっと安全か。
商人+馬車+護衛はモンスター襲撃のテンプレだけど、多分大丈夫。その時は自分、ちゃんと隠れますから!
暇なので荷台を探索。ポヨポヨと荷物を見て回る。
いくつも木箱が積まれている。崩れないようにしっかりとロープで固定され、中身は見れない。
荷袋が隅に置かれている。試しに乗っかってみた所、固くて丸っこいのが入ってた。
スライムの灰色の脳細胞がフル回転、フフフフ………正体が分かったぜ。
プチジャガイモことドッセイだな! 間違い無い!
旅の間の食料とみた。
食い物センサーは感度良好です。
ちなみに。
自分がおじいちゃんおばあちゃん達から餞別に貰った野菜は、ティーさんの側に置いてある。後でお腹空いたら催促しよう。空いた事って無いけど。
特に何事もなく馬車は進む。
他の護衛さん四人は馬に乗ってるので、たまに後方にいる二人とティーさんが何か話したり。
そいや、ティーさんとレッドさんは馬持ってないんだな。
あー、あれか。護衛する代わりに同乗させて貰ってるのか。
護衛さん四人は、冒険者って雰囲気じゃないんだよね。
初めから護衛で雇われてる、専門の人達なのかな?
また暇になってきたので、ちょいと失礼してティーさんの膝に乗っかった。外の景色を見るにはまだ低かったので、更に肩までよじ登る。
ティーさんは好きにさせてくれた。いい人だ。
落っこちない様に気を付けて……肩に到着。馬車の外へと目を向けた。
まず見えたのは、馬車が通って来た道。きちんと整備されてるから、ここは馬車の往来が多いのか。道幅は広い。
街道ってヤツか。
もうかなり時間も過ぎたから、ギルドがあった街は全然見えない。
辺りは草原のようだった。遮るものがないから、襲撃されても気付きやすい。
この辺は安全な場所なのかも。
青さん達がいた平原………魔神様、何て言ってたっけ?
えー、あーっと。カラ……カラ? カラほにゃらら平原。
ち、ちょっと思い出せないだけだよ?
忘れてないよ?
あそこは狼さんだらけだったけど、ここはどんなモンスターがいるんだろ。
人の街近くは、危険なモンスターはすぐに討伐されてそうだ。
昆虫系のモンスターとかいそうだな。蟻とか。毒蛾とか。
あとは蛇。
バトルは嫌だけど、見てみたい気はする。
折角のファンタジー世界だからね!
太陽が頂点に昇った頃。馬車が緩やかに止まった。
休憩のようだ。
声が掛けられ、ティーさんは荷台から降りる。肩に乗ってた自分も同じく、外に出た。
景色に変化は無い。次の街まではまだ時間がかかるのか。………これって、徒歩で旅すると一日使っちゃうのでは。旅も楽じゃないな。馬は必須か。
昼食はそれぞれ持ってきたモノを食べるみたいだった。
初日だし、街を出る前に食べ物を買い込んでたのか。
ティーさんは荷物から水筒とサンドイッチを取り出していた。
あ、自分もごはん食べなきゃ。ポヨポヨ跳ねて空腹をアピール。
すぐに気付いて、餞別の中から赤キャベツのヨシャーを出してくれた。やっぱいい人。ありがとう!
あれ。ふと見回す。
レッドさんは?
馬車の陰から、ヨロヨロと人影が現れた。
赤毛だ。レッドさん?
「--……」
息も絶え絶えに何かを言った。
そして口元を押さえる。急に身を翻した。
ああ。うん。
馬車酔いか。
大丈夫か冒険者。
一抹の不安を覚えたのだった。




