表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/62

ダンジョン《山賊の塒》・5

もはや時間は気にしない(開き直り)。

一日一話のみ守ります。



青い火の玉。

ポカンと自分はそれを見つめる。

え……魔法?

でも、誰が?

誰かいるの?

さっきまで真っ暗だったよ?

寝てたの?

疑問が頭を駆け巡る。


突然赤ゴブ達が、地面に跪いた。

え。

何故か自分まで地べたに押し付けられる。

ちょっと! 何すんのさ!

赤ゴブの手から抜け出そうとした瞬間。


火の玉が四方にはじけた!


それは自分達の頭上を飛び越え、広間の端へ向かう。

飛び散った火の粉は一瞬で初めの火の玉大になり、サークル状に壁沿いに並んだ。

広間を青い光で満たす。


おおおおおお!?

何これ!?


そして。

ひゅう、と空気を切り裂く音がして。

ひれ伏した赤ゴブ達と自分の目の前に。





---ドンッッッ!!





--重量級の人型が、降ってきた。





余程頑丈かつ重いらしく、足が地面にややめり込んでいる。

てかクレーターが。岩盤なのに!

よく見れば素足だった。筋肉質のぶっとい足を上へと辿る。

丈は短めだけど、まるで着流しのような衣。わ、和風?

腰帯は荒縄。

浅黒く分厚い胸板が覗く。

筋骨隆々とした両腕。

口元には牙。

荒々しく逆立つ髪の毛。

額に一本角。


妖鬼オーガ


爛々と輝く両目が、自分達を睥睨していた。





---か、格好良い!!

めちゃ凄い!!!





ダンジョンボス!?

ここの親分なの!?

てかどっから降ってきたの!?

凄いな鬼さん!!

あの火の玉は何? 自分で出してるの?

いつもこんなド派手な登場してるの?

例えば冒険者とか、ここまで来たらやっぱ戦うの? あの登場の仕方してから?

……見てみたい!!

超強そう!!

まさにダンジョンボス!!

是非BGMも流して欲しい!! プロレスラーの登場みたく………ぶほっ!?


大興奮していたら、近寄って来たオーガに何故かデコピンされた!


吹っ飛ぶ自分!


なんと壁まで飛ばされた。デコピンの威力がめちゃ強い。


ポヨン。ガン!


網と棒切れも、もれなく付いてきた。

跳ね返って着地。


あにすんだ鬼さん!

自分はただのスライムランプなのに!

抗議の意を込めて、棒切れを引きずってポヨポヨ戻る。


赤ゴブがびっくりしてこっちを見ていた。オーガは呆れたように口を開いて。


「……」


何も言わずに口を閉じた。

なんでだ。言いたい事があるんなら言えやー!


赤ゴブの片方が、気を取り直したように、持ってきてた酒瓶をオーガに捧げる。

あ、貢ぎ物だったのか。

ショバ代?

オーガは片手でそれを受け取り、フン、と鼻を鳴らした。

おもむろに反対側の手を上げる。

その指先に、白い光が宿った。


おお!?


凝縮されるかのように、光は強さを増して形を作る。

細身の棒状になった所で、ふっと光が収まった。

……短刀?

オーガの手に、赤ゴブでも扱えそうなサイズの短刀が現れていた。

……どこから出てきたの?


オーガが短刀を放り投げた。赤ゴブが慌ててキャッチする。


「ギ! ギャギャッ!」


喜んでる?


短刀を両手で握り、敬うように何度もお辞儀する。

えっと?

親分から子分への報酬?

……あの短刀、まさか今作ったの?

ダンジョンボスの能力?

おお、貴重なシーンを目撃してしまったのかも。

すげー。


オーガはもう一度フン、と鼻を鳴らして踵を返す。

とっとと失せろ、みたいに手を振った。

どうするんだろ、と見ていたら。

壁に向かって駆け出した。

勢いをつけてジャンプ!

壁の窪みに上手く足をかけ、さらにジャンプ! ジャンプ!


ええええええ。


ほぼ垂直の壁を駆け登ってしまった。

マジか。

……鬼さん、ここの上に住んでんの?


オーガが広間を去ると、火の玉のサークルまで消え失せた。

また辺りが暗くなる。

光源は自分だけになってしまった。


赤ゴブが棒切れを握り直す。持ち上げた事で、自分は宙吊りに戻った。


やー、面白かった。

なんか凄いの見ちゃったなー。

鬼さんマジヤバイ。

かっけー。


「ギャッギャッ」

「ギャッ!」


赤ゴブ達も嬉しそうだ。

よし。もう用事は済んだ事だし。

あとは自分が解放されれば………。


………あ。




ああーーーーーー!!

アホかーーー!!

自分ーーーー!!!


逃げるチャンス、見逃したーーーーーーーーーー!!!!





orzポーズをとろうにも出来ない、スライムな自分だった。




オーガもスライムの声が聞こえてます。イラッときたのでデコピンして、頑丈さに呆れる。

武器創造はダンジョンボスのスキル。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ