表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/62

ルー高原・5

あまり頑張れなかった。


青さんの吠え声が響き渡る。

重低音のそれは、威圧を伴っていた。

もし自分が人間だったなら、ちびって失神、最悪ショック死、それくらいのレベルだ。

だが五人組は耐えきった。


「おおおおお!」


負けじと重鎧が吠える。そして、何かを言った。


「---!」


大剣が光る--反射光じゃない。剣そのものに、光が宿った! 魔法剣!?

てか魔法使えるの?

タンカーでしょ!?

アタッカーも兼ねてるの!?


盾を構えたまま突進。速い。

そもそもの体格差。重鎧が狙っているのは青さんの足しかないだろう。

青さんが膝をつけば、上体への攻撃が届く。


青さんも勿論、大人しく見ているだけではない。重鎧へと、棍棒を振り下ろす!


重鎧が盾を頭上に掲げた! 盾に描かれた紋様が不思議な輝きを放つ!


青さんの一撃を受け止めた!


有り得ない!

何それホントに人間!?

闇狼だって直撃したら即殺してたんだよ!?


驚きの連続だ。

人間は、思っていたよりも、遥かに強い。あるいは盾の性能か。

光ってるし、ゲームでよくある「打撃半減」とか「防御力向上」とかの効果があるのかも。


棍棒を受け止めた盾の陰から、剣閃が走る。下から真上へと。


棍棒の端がスッパリと斬られた。光の軌跡が青さんの顔面へと届く--よりも先に、青さんがのけぞった。

魔法剣による剣圧。

それは青さんの左耳を僅かに掠め、小さな傷を付ける。


攻撃が届いた!?


ゾッとした。

だがその一撃で重鎧の剣は輝きを失っている。どうやら一発ずつしか放てないみたいだ。

でも油断出来ない。

青さんは頑丈だけど、万が一、目に命中でもしたら……。

怖い。

敵は、強い。


自分を乗せた怪鳥達は、夜空をゆっくりと旋回する。

今は様子見とばかりに。

弓矢を構えた者もいる。迂闊には近付けない。

それに、いかにも魔法使いといった格好の黒ローブ……あっちも要注意だ。

後衛に位置してるってコトは、そこからでも相手に届く攻撃手段を持ってるはず。

それが空まで届かないって保証はない。

黒ローブの方も警戒しているのか、時折こちらに視線を向けていた。


重鎧が青さんの攻撃を受け止め、かつ反撃を放つ間、他の戦士達も遊んではいなかった。

軽鎧姿の双剣使いが、駆ける。重鎧の側をすり抜け、一気に青さんの足元まで到達した。

一閃。


「……チッ」


ガキン、と剣が弾かれる。


え、生足だよね?

青さん、どんだけ肌かったいの?


別の軽鎧--こちらは槍を背負っているが、それとは別に剣を握っている。その剣を、水平に構える。


「---」


唱えながら、走る。

青い炎が剣身に宿る---長く長く尾を引いて、まるで細く長い蛇のように残像を灼き付ける。

刺突を繰り出した。

狙いはやはり、青さんの足。双剣使いが斬れなかった箇所へ。


ギィン、と刺突そのものは弾かれたが---青さんの足が、炎に包まれた!


ちょっ、何してくれてんの!?

あ、青さん!


焦った自分が見つめる中、青さんは一旦後退し、燃えている自信の足に目を向けた。

おもむろに左手でぱんっと叩く。消火完了。

……特にダメージは無いらしい。

青さんも、なかなかに頑丈だった。


「---」「---」


双剣使いと槍持ちが何か言い合いながら退避していく。

まあ多分、硬いとか、マジか魔法効かねーとか、そんなコトを話してんじゃないかと。

まだまだ序盤、互いに小手調べの域を出ていない。


自分だったら、どうだろう? 人間だったら、青さん相手にどう戦うのか?

ふと思った。

体格差イコール体力差とまずは考えるかな。青さん、明らかにタフだ。

こっちの世界に回復薬はあるのかな? あったとしても、全回復は難しいだろう。

それなら---短期決着を狙う?

最大の火力で、一気に押す?


武器も魔法も効きにくい巨人への対策を、彼等が考えていないはずが無い。

何か奥の手があるんじゃ……?




申し訳ありません、次回へ持ち越しです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ