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そして彼女の内心は…

響子ちゃん…響子ちゃんが…!!!!

そして彼女は、彼との出会いを思い出す。


父親同士が親友だったから幼い時からよく遊んでいて、自然に好きになっていたわね。


あの人も顔を真っ赤にして、四葉のクローバーを渡しながら幸せにするから一生一緒にいてくださいってプロポーズしてくれたわね。


あのクローバーを樹脂で固めてネックレスにしてもらったのも、苦しい時に握りしめていたからちょっとひびが入ってしまって、大切にしまってあること、あの人は知らないでしょうね。


それにしても素手で5人の警備を倒せって…高神は何をしたかったのかしら?


勇者でも作りたいのかとしか思えない内容よね。


まったくそんなバカみたいな条件を100以上も作るんですもの、クリア出来た自分が我ながら怖いわ。


そういえば、初めて会った時は笑っているのに何か怖くて、無理して笑わなくていいのよっていった時のあの人の驚いた顔!もうあんな顔みられないわね。


感情を隠すの上手くなったもの。でも気付いていないのよね、偽って笑っている時は目の瞳孔が開いていることに…。


正明さんを見る時の眼…あの人は高神家を許していないのね。


私はどうすればいいのかしら。


宮城の令嬢が挫折しなければ…私は逃れられたのに…。私から断ることは出来ない縁組みだった。諦めてはいた…彼が高神を失脚させるなら戦うつもりだった。


でも、私にも彼にも傷が付かないチャンスがあるなら、それに乗っからない手はないわよね。


ただ、あの人は私を絶対に傷つけないけれど、私と加賀さん以外はなんとも思っていない人だから高神を失脚させるついでに他の家まで巻き添えにしそうなのよね。


解放されても私たち以外の家が全部つぶれていたら困るわよね。


跡取りの交代ぐらいで止めないと…加賀さんに良樹さんのブレーキかけられるかしら?ちょっと不安ね。


まあ、不和の種はもう蒔いてあるもの、後は水やりね。

肥料は彼に任せましょう…。


そして彼女は思考をめぐらす。


緩くはなっても高神はまだ監視しているから、私とあの人が会うことは不可能。


盗聴はされていないけれどGPSはまだついているもの。


あの人の狙いはきっと正明さんから婚約破棄をさせること。


高神の監視が緩められている今なら、私に注意を引き付けておけば大丈夫かもしれないわ。


彼女との噂に気付かれないように私と中睦まじく話していたと誤認させましょう♪


落ち着いて冷静な雰囲気の私がにこやかに楽しげにして、彼の傍にいるだけで遠くから見ると会話が弾んでいるように、見えるのよね。


普段のイメージって大事だわ。 


そして私と彼女の相違を見せ付ける。


私を煙たく思っている彼を誘導するのは簡単だわ。


今までだって、わざと愛されないように振る舞っていたことに誰も気付いていないもの。


義務以外果たしたくないから、愛されないようにしてきたんですもの。


無理に婚約させた引け目とご自身も政略結婚だからあの方も気付いていないわ。


私が本当はこんな女だって、良樹さんは思いもよらないんでしょうね。


でも加賀さんは本来の私に気付いていそうなのよね。


私と良樹さんを見るあの怯えた眼…本能かしら。


あの運命の日に、すべてが変わったわ。


取り返せるなら取り返してもいいでしょ。


5年もあなたたちの思うように振る舞ってきたじゃない。



彼女は心の中でそう語る。


口に出すことは叶わぬ思いを…。



なぜか、良樹さんをこえる黒さに…不思議です…。

もう、正輝さんの胃はダメかもしれないです(笑)

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