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襲撃

 アニメ『クイーン・オブ・クイーン』には三大災厄神と呼ばれるキャラクターが存在する。

 一人一人が世界を滅ぼす力を持っており、人類の害悪。

 主人公達や多くの人を苦しめた災害。


 一人はアニメ『クイーン・オブ・クイーン』のラスボスであり、最も多くの命を奪った最凶の死神―――光闇レイジ。

 

 二人目は宗教という組織を作り、世界のあちこちでテロを起こし、人々を苦しめ、絶望させた最恐の邪神―――ジャンヌ・ダルク。


 そして三人目は圧倒的な力であらゆるものを破壊する最狂の破壊神。




 破壊神の名は―――(あかね)


(まさかあの茜が絶理の娘だったとはな)


 レイジは嫌な汗を流す。

 皇帝絶理に娘が二人いる事にレイジは驚いたが、彼が一番驚いたのは世界最狂のキャラ―――茜が絶理だったということ。


(そういえば絶理と久留巳が茜と戦う時、とても悲しい顔をしていたな)


 アニメ『クイーン・オブ・クイーン』では皇帝親子が茜と戦うシーンがある。

 茜を殺した後、久留巳と絶理は涙を流していた。

 前世の頃はなぜ泣いていたのか分からなかったが、今のレイジなら分かる。

 久留巳と絶理は……自分の家族を殺して悲しかったのだ。


(茜……彼女の婚約者になるのか)


 茜はアニメ『クイーン・オブ・クイーン』の中で世界最狂のキャラクター。

 なぜ最狂なのか?

 それは彼女が人でありながら、人ではなかったからだ。

 茜は属性適正LVが高いわけでも、強力なスキルを持っていたわけでもない。

 彼女の恐ろしいところは、神魔体質だ。

 その神魔体質が茜を世界最狂にした。


(まだ()()をやっていないといいんだが)


 レイジは絶理に問い掛ける。


「あの……学園長。一つ質問をしてもういいですか?」

「なんだ?」

「茜……ちゃんはなにか変なものを食べたりしてませんよね?」

「?いや……とくには」


 絶理の反応を見て、レイジはホッと安堵した。


(よかった。ならまだ止められるかも)


 レイジは色々考え始めた。

 

 茜の神魔体質はとてもやっかいだ。

 なんとしてもなんとかしなければならない。

 でなければ多くの人が死ぬ。

 大丈夫。まだ時間はある。

 なんとかできる。

 いつもそうしてきただろう。

 彼女を最狂の破壊神になったら……最悪、俺やアーサーでは止められなくなる。


 


 だから……絶対になんとかする。


「学園長……その茜ちゃんと―――」


 レイジが喋っていた時、突然爆発音が鳴り響き、部屋が大きく揺れた。


 な、なんだ!地震?

 いや、違う。

 これは攻撃だ。

 いったいどこから!!


 レイジは窓から外に出て、スキルで浮遊する。

 城の一部が大きく崩壊しており、人が倒れていた。


「いったい誰が!」


 レイジは攻撃してきた敵を探す。

 探し、見つけた。


「あれは……」


 信じられない。

 なんであれがある。

 なんで竜人族の国にあるんだ。


 レイジは一瞬、呼吸を忘れた。

 彼の視線の先にあったのは、空に浮かぶ巨大な戦艦。

 いくつもの大砲がついており、漆黒の分厚い装甲に覆われている。

 戦艦の周りには数え切れないほどの黒い戦闘機が飛んでいた。


「邪神教戦艦ニャルラトホテプ!?」


 邪神教戦艦ニャルラトホテプ。

 それは邪神教が作り出した最強の兵器。

 多くの魔獣の骨や魔石、そして伝説の金属で作った邪神教の奥の手。


 ありえない。

 なぜニャルラトホテプがここにある。

 あれはまだ完成していないはずなのに。

 それにあれを動かせるのは邪神教の教皇ジャンヌ・ダルクのみ。

 それ以外でいるとすれば……、


「嫌な予感がする」


 レイジはニャルラトホテプの所に向かった。

 戦艦と戦闘機は近づいてくるレイジは攻撃をしてこない。

 レイジは戦艦の甲板に降りる。


「そんな……嘘だろ」


 甲板には一人の青年が立っていた。

 金色と紫色に輝く鎧を纏っており、手には禍々しく……大きな鎌が握られている。

 そして最も特徴的だったのは、白銀の髪と血のような赤い瞳。


 彼は凶悪な笑みを浮かべている。 


「なんで……なんでお前がいる!」


 知っている。

 知らないはずがない。

 だがありえない。

 俺の目の前に奴がいるなんて。


「よぉ……()。会いたかったぜ」


 レイジの視線の先にいたのは、銀髪の死神―――、







 ()()()()()だった。

 読んでくれてありがとうございます。

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