邪神教の残党
突然、パーティーをしている時に邪神教の者達が現れた。
全員、魔装か神装を装備しており、目を血走らせている。
「なんでここに!?」
邪神教の者達はレイジに視線を向け、襲い掛かった。
レイジはスキルを発動し、一瞬で戦闘服に着替え、大人の姿になる。
そして漆黒の大鎌を生み出し、素早く振るう。
鎌の斬撃は邪神教の者達の手足を斬り飛ばす。
「ガアアアアアアアアアア!?」
「うわああぁぁぁぁぁぁぁ!?」
悲鳴を上げる邪神教の女性達。
レイジが彼女達に尋問しようとした時、邪神教の者達は何かをガリッと噛んだ。
そして……倒れる。
まさかと思ったレイジは邪神教の女性の首に手を当てる。
「……死んでる」
どうやら毒か何かを食べたようだ。
(邪神教の残党か……教皇を殺した俺を殺しに来たってところか)
レイジが考えていると、
「レイジくん!大丈夫!?」
アーサーやギネヴィア、メロラがレイジのところにやってきた。
「大丈夫ですアーサーお母様。それよりこいつら……」
「邪神教の者達だね。レイジくんに復讐しに来たんだろうね」
「やっぱりそうですよね」
「今日のパーティーは中止だ。今は他の邪神教の残党を見つけないと」
アーサー王は兵士たちに邪神教の残党を見つけるよう命令した。
しかし見つかることはなかった。
◁◆◇◆◇◆◇◆▷
翌日、レイジは朝から竜人族の家庭教師から王族に必要なことや歴史を教わった。
正直、レイジにとって大変ではあったが、文句言わずにやった。
「ようやく勉強が終わった~」
勉強を終えたレイジはソファーに座り、ため息を吐く。
そんな彼のためにハデスは紅茶を入れる。
「ご主人様。どうぞ」
「ありがとう」
「大丈夫ですか?」
「大丈夫大丈夫。大変ではあるけど、なんとかやっていけそう」
レイジは紅茶を一口飲み、フゥ―と息を吐く。
「そういえば他のみんなは?ハデスしか見ないんだけど」
「アテナは城下町に遊びに行って、ポセイドンは竜人族の魔導騎士と鍛錬、ゼウスは城の図書室で調べ物、そしてルルアはご主人様をモデルにしたエロ漫画を作っています」
「そうか……おい、ちょっと待て。ルルアがなにを作って?」
聞き捨てならないことを聞いて、ハデスに問おうとした時、部屋の扉が開いた。
「レイジ!」
部屋に入ってきたのは竜人族の王女にしてレイジの義姉―――メロラだった。
「メロラ姉様。どうした?なにか探し物?」
「えっとね……レイジにお願いがあって」
「お願い?」
「うん。実は……強くなる方法を教えて!」
「え?強く?……て、あ~そういえばそうだったな」
メロラはアーサーに憧れており、強くなろうとしていた。
それはアニメを見てきたレイジなら分かる。
しかし、
(メロラはあまり戦う才能がないんだよな)
メロラはアーサーの娘でありながら、戦う才能がない。
だからと言って才能がまったくないわけではない。
普通なのだ。
戦う……というより剣の才能は凡人。
アニメでは戦う才能がなくてメロラは落ち込んでいた。
(でも戦闘の才能はなくても……彼女にはすごい才能があるんだよな)
アニメを知っているレイジだからこそ分かっているメロラの才能。
それを教えればメロラは強い魔導騎士になれるだろう。
「いいよ。じゃあ……訓練所に行こうか」
「うん!」
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