表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
107/133

殺すよ……あんたを

「クソ……完全神装を阻止することはできなかったか」


 崩れる廃城から抜け出しレイジは鎧を解除。

 鎧は女神ゼウスへと姿が変わり、レイジの隣に立つ。


「これは……予想以上にヤバイわね」


 今、レイジとゼウスの視線の先にいたのは禍々しい姿をしたジャンヌ・ダルクだった。


 右手に握り締められた漆黒の長剣。

 どす黒いオーラを放つドレス。

 そして背中から生やした無数の触手。


 まさに邪神と言っていい姿をしていた。


「チッ……これからどうするか」


 レイジが舌打ちをした時、


「マスター!」


 ルルアがレイジ達のところにやってきた。

 ルルアだけではない。ハデス、ポセイドン、アテナもいた。


「みんな……無事だったか」


 ホッと安堵するレイジ。

 だが完全に安心はできない。

 なぜなら最恐の敵がいるのだから。


「さて……どうやって邪神に勝つか」


 レイジが勝利する方法を考えていた時、ジャンヌが口を動かす。


「勝つのは私達です。レイジ」

「そういうわけにはいかないんだよ、ジャンヌ。あんたを倒さないとこの世界が滅びるからな」

「……滅ぼしますよ。あの子を死なせたこんな世界……絶対に滅ぼします。それが私の正義です」

「正義……か。なら俺は悪でいい」

「……どういう意味ですか?」


 レイジは〘陽月〙の剣先をジャンヌに向け、言葉を続ける。


「悪としてあんたの正義を止める。悪の死神として……あんたを殺す」

「できると思いますか?」

「できないと思うか?俺は……不可能も運命も悲しみも苦しみも絶望も……全て殺す死神だ。だから……」


『白銀の死神騎士』は告げる。


「殺すよ……あんたを」


 その言葉には強い覚悟が宿っていた。


「……そうですか。なら……殺してみてください」

「殺してやるよ……エクストラスキル〔戦女神化〕」


 レイジがスキル名を言った直後、彼の戦闘服が銀色のドレスアーマーへと変わる。


「そのスキル…シグマの……なるほど、あの子の子供でしたか……確かにそのスキルは私に有効ですが……それで私に勝てるとでも?」

「誰がこれだけって言ったよ。まだ俺のターンは終わっていない」


 レイジは大きく息を吸い、叫ぶ。


「エクストラスキル〔女神融合(フュージョン)〕!!」


 次の瞬間、ルルア、ハデス、アテナ、ポセイドン、ゼウスの五人の女神の身体が光の球体になった。

 五つの光の球体はレイジの身体に吸い込まれる。

 するとレイジの瞳と髪が虹色に輝き、背中に虹色に輝く大きなリングが現れる。


「その姿は……」


 五人の女神と一つになった死神はとても神々しく、美しかった。

 思わずジャンヌは見惚れてしまう。


「完全神装したお前を倒すために作ったエクストラスキルだ」


 レイジは双剣を構え、瞳を怪しく光らせる。


「さぁ……調理開始だ」

 読んでくれてありがとうございます。

 気に入ったらブックマークとポイントをお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ