流れ星より駆け抜けて
「あ、美味しそう」
食堂にいくと、もうご飯が用意してあった。並べて置いてあるやつを持って、席に座る。
「ルナのやつ、なに?」
「ん、これ普通に食パンだけど。チーズとハムが乗ってる。メルリアのは?」
メルリアのお皿には、食パンではないけど、何かしらのパンが乗っている。
「これは……なんだろ?私もわかんない!適当!」
「……………ソフィさんのは?」
「さあ………私も適当に取ったからわからないわね。」
何この人達。
「てかシオンは?」
「多分村長さんのところかな?昨日の夜、そんなようなこと言ってた。先に挨拶しておくってさ。」
よくわからないパンを食べながらメルリアは言う。
「ふーん……じゃあすぐ出発する感じ?」
「そうだよー!あんまりのんびりしすぎても良くないし!今はまだゆっくりだけど、いつ魔王の気が変わっていっきに攻めてくるかわからないから……ね!」
「たしかにそうよね……今でも被害はそれなりに出ていて、こっちでもそれは把握しているけど………これが加速するとしたら、いよいよ手に負えなくなってくるわ。だからその前に………」
「おっけぃ任せて!ちゃちゃっと集めてパパっと倒しちゃうから!平和になったらみんなで遊ぼー!」
「うん、楽しみ!頑張って!!」
「うん!……ご馳走さま!じゃあ私先に部屋に戻ってる!」
メルリアはお皿を片付けて直ぐに行ってしまった。忙しい。
「ねえ、わたし達はこのあとどうするの?………もしかして砂漠歩いて超えて南に行くの?」
「さすがにそれは無理よ………安心して、一旦向こうの街に戻って……その後のことは着いてから話すはわね。また少しだけ砂漠歩くけど、我慢しましょ。」
「はーい……」
まあしょうがないか……はぁ………めんどくさい。
―――――――――――――――――――――
ご飯を食べ終えて、出発の準備を終えて外に出ると、ちょうどシオン達も出発するところだった。
「あれ?まだ居たの?」
「ああ、ちょっと話が長くてな……あの村長意外と話し好きみたいだな………」
肩を落として言うその姿を見ると、まあなんとなく想像できる。
「お疲れ様です………」
「あとまあ……なんかよくわかんない人が……と、これは別にいいか。」
なに?聞き返そうとすると、それより先にメルリアが大きい声を出す。
「じゃ、ここでお別れ!またいつかね!」
「俺はもう会いたくないな。間違っても着いてくるなよ?」
「それは、もちろん……でも、街まで戻るんでしょ?そこは同じルートなんじゃ……?」
「あー違う違う。俺たちは真っ直ぐは戻らない。ヘブンズ・マウンテンのふもとの方に一旦近づく。ちょっと気になることがあってな。だからもうここから別ルートだ。」
「あ、そう」
別にいいけどね!!!!!
「じゃあルナちゃん、私達も行きましょ。」
ソフィさんはシオン達とは別の方向に向かって歩き出す。
「はーい、今行くよー。メルリア、シオン…バイバイ!」
わたしが手を振ると、メルリアは手を振り返してくれた。
「またねーー!!!!!早くアリスとスティアに会えるといいねー!!」
「ありがとーーー!!……ん?」
なんで知ってんの?まあいいや……。
「じゃ、出発しましょ。」
――――――――――――――
「あっつ………」
分かってはいたけどやっぱり砂漠を歩くと、暑い。そんなに長くない距離とはいえ、暑いものは暑い。
「もうすぐ着くから…………」
「それは分かってるよ……でもバカくそ暑いじゃん……」
「口悪………」
暑いとついつい変な言葉が出てくる気がする………。
「ねぇ〜……ほんとになんか方法あるの?ここ歩かないで南に行く方法…………なかったら泣くよ……」
「それは平気よ……そこだけは安心していいから……ね?」
「うん……信じる…………」
わたしの少し前を歩くソフィさん、暑いだのなんだの言ってるけど、しっかりと歩いている。方やわたしはフラッフラ。これが経験の差だとでも………?
もう二度とこんなところ歩きたくない……よ。
「……あ、わかったかも」
「なにが……?」
「方法……、馬車?ほら、砂漠を早く歩けるタイプのうま……がいるとか聞いたし………どう?」
「せいかいよ……」
前を向いたままソフィさんは力なく答える。
「よかった………」
「すごい早いし、馬車の中は涼しくなってるのよ……安心して」
「どれくらい早い?」
「そうね………流れ星くらいかしら………」
「あー」
暑さで頭溶けたかな………




