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女神と勇者と

「お待たせ〜」


 一か八か何食わぬ顔でみんなの所へ戻る。


「あ、ルナちゃんとおかえ………!?」


「誰!?」


「あー!?なんでおまえ………!?」


「うふふ」


「まあこうなるよね………」


 やっぱりダメで、ある意味予想以上に予想通りの反応を見せた3人。ソフィさんは剣に手をかけて警戒してて、アリスはびっくりして少し引いてる。エルザをは………こっちに近づいて来て言う。


「お前の顔覚えてるからなっ!!女神イリスだろ!?なんでこんなとこに………ルナ!お前知り合いなのかよ!?」


 流石のエルザも慌ててるみたいで、珍しく戸惑っている。


「まあ………知り合い………かな?」


「うっそ………ルナちゃんって女神様と知り合いなの………??」


「あわわ………それなら今度からは『ルナ様』とお呼びしなければならないということになりますね………!?」


「いやならないから!2人とも……いや3人とも落ち着いて!!」


「そうよ〜、別に何も特別なことは無いわぁ。ほら、説明してあげてね。」


「わたしがするんだ…………」


 イリスもその辺の倒木に座り、自分で話す気は全くない。エルザも落ち着いたみたいで、少し息を吐いてからわたしに言う。


「……で、なんなんだ?どういうことだよ?ボク達にわかるようにちゃんと説明しろよ。」


「えーっとね………」


 いや、だからなんて説明するの?ユイの事とかは言わない方がいい………よね?話がこじれすぎるし。そうなるとでも、わたしとイリスが出会った経緯も上手く言えなくなるから………うーん…………。


「あのね」


 わたしが悩んでいると、イリスが口を開く。3人は直ぐにイリスの方を見て、黙って次の言葉を待つ。


「わたしがお腹空いて倒れちゃったのよ。そしたらね、ルナちゃんが偶然助けてくれたの。美味しい物食べさせてくれたの。それだけよ。本当に偶然なの。」


 いやいや!無理があるから!お腹すいて倒れる女神ってなに!?


「…………」


「?」


 ほらほら、アリスとソフィさん全然信じてない顔してるし。エルザは………


「ふーん………この女神サマならあながち無くはないって感じだぜ。何考えてんだかわかんねーし、いつもふわふわしてるからな。」


「ふふふ、そうなのよ〜」


 あれ、信じてる?ていうかやっぱりイリスって誰からもそういう感じに思われるんだ………?


「え、えっと………ルナちゃんは女神様を助けてたげたんですか?」


「う、うーん………」


 助けたってのはどうだろ……よくよく考えたら、倒れてるの起こしてあげたから、間違ってはいない………お腹すいて倒れるってのは全然嘘だけど。


「全然わからないけど………女神様の言うことをとりあえず信じるわよ…………それで………女神様がどうして…………」


「それはね〜………エルザちゃんが外に出た気配を感じたから久しぶりに会いたくなっちゃったのよ。久しぶり〜。」


 イリスはふわふわと言う。それに対して、エルザは激しく言い返す。


「ああそうだな!久しぶりだぜ!おまえ女神の癖にホントに何も出来ねーんだな!?ボクは結局あのまま3000年も待ったんだからな!!女神なら何とかしろ!」


「女神様にそんな口の利き方ができるなんてやっぱり勇者は凄いですね……!」


「……そうかしら?」


 怒るエルザを見ても、動じずにイリスは答える。


「だって、本当に何も出来ないから…………。結局ね、あの後……………あ、どうしよ…………」


 何かを言おうとして、イリスはソフィさんとアリスの方を見て言うのを辞めた。


「ん、どうしたの?2人がなにか問題?」


「あ、アリスなにかしちゃいましたか?きっとしちゃいましたよねだってアリスはいつもいつもいつもダメダメでそう」


「あー………イリス様。私とアリスちゃんに何か?」


 うおぉ……ソフィさんいつもと全然違う。立ち上がって、少し頭を下げてすごい丁寧に喋る。そんな様子を見てエルザはニヤニヤしてる。


「ううん……でも………あのね」


「さっきからなんなんだよ!3000年経っても歯切れの悪さは変わらねーのか?言いたいことあるなら言ってみろ!」


 イリスとエルザ、仲悪すぎ?それともむしろ仲良いのかな?この中だと1番一緒にいた時間長い可用性もあるし。


「あのね……エルザちゃんが閉じ込められて、数年して………それから先のお話。でもこのお話は……ルナちゃんは()()()()()()()()()、ソフィちゃんとアリスちゃん………特に、ソフィちゃんに関係する………良くないお話。」


 でもソフィさんには心当たりがあるようで、全く驚く様子もなく言う。


「わかっています………世界統括団体の話……ですよね。なんとなく、エルザちゃんの話をきいた時点で察しはついています。私を含む多くの人が属し、信頼もしているあの団体………その成り立ち。」


「あれ??アリスは一体どういう風に関係するんですか?アリスは世界統括団体とは一切関係ないですよ。」


()()……」


「なるほど!それではお話をどうぞ!」


 なんでアリスが女神にたいして振るの?



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