赤き不浄
愛を知らぬ身体は
育つ存在を持たず
似ても似つかぬ異形を産む
嗚呼
愛など知りたくもない
痛みに悶えて想うのは
無情の傀儡
歓びを知らぬまま
赤き不浄に侵され
月と共に孕む
産み落とすは
蛭子の如き異形
蠢く闇に悪夢を湛え
声にならない声を上げる背
嗚呼
凄惨な染みが広がる
一片の慈悲も無く
散り急ぐ徒花
朽ちた色を踏み
現の春を欺く
穢れた足跡は拭えても
染み付いた色は落ちない
果ての無い此の道に
終焉を希う
贖えぬ軌跡と
消しきれぬ絶望の香りを纏って