オオカミさん
さて、来ました。
「グルルル」
「ヂュ!」
現場は現在捕食者の真ん前です!丁度よく腹を好かせたはぐれの犬・・・いや、狼を見つけました!
現場は大変の荒れ様です!震えている鼠さんにはとても申し訳ございませんが!身体の動きは封じ込めさせていただきました!。大人しく食われてね!(ゲス顔)
「ガアアアアア!」
「ヂィィィ!」
よっぽどの空きっ腹だったのか、怪しむことなく狼は鼠に噛み付き、たやすく完食してみせた。
そして俺もこのままぼんやりとしてると消化されてしまうので、鼠の眼孔から這い出ると、喉にへばりつき、喉上を通って鼻筋まで近寄る、違和感を消すために血を吸うのを忘れずに行ってから、脳に行くための道を作る為に糸の操作を始める喉の上の細胞をかき分けて、無理やり身体をねじ込む。
「キャインキャイン!!!」
何やら苦悶の鳴き声やらのたうつ振動が伝わってくるがキニシナイキニシナイ
は~い!チクッとしますよ~。
10センチの釘みたいなのが通って「チクッと」ってのはおかしいか・・・。
なんか申し訳ないので、脳に達した時点で快楽物質を特盛で分泌してやると。今度は甘い声でクウーンクウーン言い始めた。
ちょっと興奮した。
(おおっ)
狼の中に入るとそのスペースの広さと、豊富な丸い玉の数に驚いた。
ひょっとして、魔法というのも妄言ではなく、この丸い玉こそが魔力という物なのだろうか。
血は少ないがここで成長すればどのくらい糸の本数を増やせるのか、今からが楽しみである。さあ!頑張って一緒に生きていこうな!ポチ(狼命名)よ!
と意気込んだのはいいのだが暫く俺は悩むことになる何故かと言われれば・・・
(ポチちゃん、なんで鼠ばっか食べるの?もしかしてお薬強すぎたのかな?・・・)
寄生時にやった快楽物質に狼が味を占めて、鼠ばっかり食べるようになってしまったからだった。
頼むから、自切りを忍ばせた鼠だけは食べないでくれよ。