表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
寄生虫転生〜僕は神様ではありません〜  作者: 脳クチュ大好き
寄生虫との邂逅
67/72

奪還の人形劇2

カランカラン

「いい加減先に進みたいのだが・・・

勘違いをしないで欲しい、元々その者は死んでおり、こちらの敵意がないこと、特殊な境遇であることを伝える為にこのような手段を取るしかないと考えたのだ。

ああ、そうかい、化物、いいことを教えてやる、人間はな死んだ身体にも尊厳って物があるんだよ。今、お前が殺したのは生きちゃいないのかもしれないが・・・。確かに今お前は人を殺した。


・・・ん?ちょっと待てよ?・・・。」


今度は怒り一色に染まり震えていた代表であったが、ふと何かに思い至ったのか、顎に手を当てて瞑目を始めた。


(そうだよな、そうさ、これなら、この人なら一番いい解に持っていけそうだ)


「そうか・・・お前も・・・コイツも・・・そういう物なんだな?」


何かに納得がいったように頻りに頷いているのを見て確信した。

(よっし!これは察してくれる!)


「でもいくらなんでもやりすぎ・・・でもないのか・・・いや、しかし」


(迷っている彼の為にもう1枚!)


「むっ・・・

察して貰えて有難い。確かに過激だったかもしれないが、こうするしか道が無かったのだ。貴方たちとこの者達は接点が少ない、しかし、そこにいる盟友は私にとってその手段を取らせるには十分すぎる理由となるのだ。

この者達は誰のという物ではないが、私にはその盟友しかいないのだ。」


最後まで読んだ代表は目を閉じて今度は無表情で考え始めた。


「提案がある・・・。」


ややあって、彼はぽつりと呟いてから、周囲に聞こえるように言い直した。


「提案がある!!訳あって私達にはその盟友の躰の一部が必要だ!その部分だけでいい!譲って貰う事は出来ないだろうか!」

「おい!何いってんだ!?その獲物の為に何人死んだと思って「黙れ!」なに!?」


後ろで聞いていた者が反対しようとした所、食い気味にその意見を封殺する。


「お前はあいつらが潰された所を見てたのか!?」


「あっああ」


反対した者が代表者の剣幕に逆にたじろぎながら答えた。


「ならなぜ分からない!一発だぞ!?たった一発であの槌で割けた!おまけに槌の重さに任せた一撃じゃない!地面を叩いて無かった!早すぎて見えなかった速度もあったのに!

そんな力を持った奴で、おまけに待ち伏せする知恵も、交渉する理性もありやがる!。そんな化物が周囲を包囲した上で向こうから下でにでてるんだぞ!?」


(怒鳴ってはいるけど、多分演技かな。説得する為にあえてやってるのか。)


こんな状況でさっきまで怒ってたのによくそんな芝居ができるものだと感心してしまう。

(いい流れになったし。彼らが欲しい所も分かってる。追い風追い風)


カランカラン


「欲しい所はどこだろうか・・・駄目な部分なら松明で円を描くので、都度確認してくれれば助かる。

助かる・・・。ではこれから作業に取り掛かる。1人、近くに来てくれ。」


(よしよし、なんとか交渉に漕ぎ着けたな。

奪還作戦になると思っていたが、これはいい誤算だ。

平和が一番!)


要望に応え1人を前にだして、馬車から下ろされたポチを遺体を確認する。

代表が解体に入る前に、部位の確認をしようとして、背を向けた瞬間だった。


平和的な交渉は暗闇から飛来した一本の矢によって中断される事になった。

暗闇から放たれたそれは風きり音を立てながら代表に向かって真っ直ぐと向かっている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ