虐殺キッズ3
「う゛う゛う゛う゛う゛う゛」
タプンタプンと腹が上下する度に波打つ。
「う゛ぉえ・・・う゛ぉぉうぉ」
(いやだ、こんなの、いやだ!)
吐きそうになるが、出す事ができず、身体も勝手に歩みをすすめる。目指しているのはこの施設の出入り口である門の詰所だ。
昼の交代時ということもあり、今の時間はそこに大量の仲間が集まっているはずだ。
舌はは固定され、満足に喋る事もかなわず、そこに向かう事だけが許されている状態だ。
俺の姿を見てか、詰所の前にいた仲間が俺に向かって来た。
「おっおい、お前ユルグだよな?なんだって急にそんな太ってんだ?」
(助け、助けてくれ!)
変わってしまった俺の姿を案じてか、肩を貸しつつ詰所に運び入れようとする。
(ちがう!そっちじゃない!やめろ!)
そんな心情に背いて足は勝手にそちらに向かっていく。
仲間の手伝いもあって、先ほどよりも円滑に目的地にたどり着いてしまった。
「なんだなんだ?何かされたのか?お前中から来たよな?」
異変に感づいてか、その場にいた全員がこちらに走り寄ってくる。矢継ぎ早に質問を投げつけられるのだが、喋れない俺にはどうしようもない、体の自由は依然にして奪われたままだ。
「喋れないのか?どれ」
すぐに俺の状態に気づいたのか、一人が俺の口を開けた。
全員がそれを覗き込んで息を飲み込む。
「うわっこれはひでえ・・・。」
「舌を縫い付けてあるのか?これは」
その反応を見てか、周囲の円がそれを直に見ようと一層狭まった。
その時だった。
体の中で何かが弾ける音が連鎖してなりひびいた。
「ん゛ぼあああああああ!!!う゛ああああああああ!」
腹の中に無理やり溜め込まれたそれが圧力をまして暴れまわる。とっさに狂乱する俺から全員が距離を取ろうとするが、時は既に遅かった。
バンッ!!
という破裂音と共に、白いものが辺り一面に飛び散る。最期に目に映ったのは、その白い物が体に張り付いて、苦しんで倒れていく仲間たちの姿だった。不思議な事に血と思しき物が全く無かったが、それはもう関係ないことだった。
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(実行する俺も俺だけど、人間爆弾って発想を思いつく子供達がえげつない件について。)
神と崇められている俺だが、流石にドン引きである。




