虐殺キッズ
「ん?今なんかいた?」
朝方も過ぎ、街が昼に向けて活気づいてきた頃に、それは起こった。
彼はとある3人組を探していた、何でも今日ある催しの為に下半身によく効く食べ物を出してくれる飯屋を紹介してくれると約束していたので、昼時に近くなったこともあり合流しようとしていたのだが、一通り探し回っても見つからず、他の者に聞いても知らないと言われ、今になって独房と売り払う予定の子供の存在を思い出し、もしかしたらと足を向けていた。
その時だった・・・。
白い影を見た。
あまりの速さに一瞬幻覚かと思い目をこすって「なんだ今の?きのせいか?」何となく気になって見えた方向に歩いていく。
ヒタヒタ
音が聞こえる
ピチャ・・・ピチャ
自分の足音かと思い足を止めるが、その音がなり止む気配はなく、足音を殺してゆっくりとその歩いている通路の分岐まで移動し、音が聞こえる方の角をそっと伺う。
「ッッッ!!???」
それは白い布だったまるで子供を包んだくらいの大きさに膨らんでいるそれ、白い布だが上から落ちてくる滴を受け、頂点が赤く滲んでいるのがみえ、滲んだ血はその色で頂点を濡らすが広がる様子も見せずに染み込んでいっている。
乾いた地面に落とした水滴のように、彼にはその物体が血液を飲んでいるのだと、理解してしまった。
何故血とわかるのだと言われれば、その白い布の上には首の無い死体が逆さ吊りになっているのが見えたから。
「もう、みんな、お残しはいけないってお姉さん達に言われてたのに」
まるで子供のようなというか、子供そのままの声で愚痴を言っている。
(なんだあれ!?というかみんな?複数いるのか!?あんなのが!?
いや、考えてる場合か!とにかくここから離れないと!。)
恐慌状態に陥りそうな心を何とか制そうとするが、衝撃的な姿と行き当たってしまった事実に思わずふらりと後退る。
パタバタ
尻餅をつきそうになり、思わず踏ん張ってしまった事により大きく足音を立ててしまう。
(しまった!?)
思ってしまったがもう遅い慌てて聞き耳を立ててみると、血の音は布に落ちる音から、地面に落ちる音に代わりパタパタと聞こえるのみだ。
(い、移動した?でもこっちに見えないってことは音を立てる前に移動したのか・・・)
動揺から抜け出す為に音を立てないように鼻から一気に空気を抜く。安堵したのは一瞬だった、不意に背筋に嫌なものがビリビリと走り抜け、奴の一言が想起される「もう、みんな、お残しはいけないって」「お残しはいけない」
(見つか!「うっうわ、んむぐうううう!」
上から白い紐が垂れ下がり、口元を塞ぎ、別の紐が足に巻き付き、引っ張り上げられる。
それはさっきの死体を吊り下げた物と一緒で、詰まるところ・・・。
「んぐああ!んむううう!」
咄嗟に腰に挿した剣を抜き、足に巻き付く紐を切りつける。
ブチリと生々しい弾力を感じさせながらも、切断には成功した。
が
(なっなんだよこれ!?)
切れたそれはお互いに引き寄せ合い、あっと言う間に元に戻る。再び剣を切りつけ足を離そうとするが、それよりも再生の方が早い。
逃げれそうなのに逃げれない、この状況に半狂乱になりながらがむしゃらに剣を振るが、こちらを嘲笑うかのように再生しつづける、というか絶対遊ばれている。再生の仕方に変な工夫を増やし初めてやがる。




