子供達5
(こんな!こんな事もう御免だ!訳のわからん物に正気のまま操られるなんて!)
「頼む・・・いっその事俺を殺してくれ。」
これから一生、望まぬ行動を強いられ続ける姿を想像し、絶望し、忌避していた死を懇願する俺だったが、周囲の奴らは満面の笑みを浮かべながら
「「「ダメです」」」
そう一蹴した。
「私達の神は常に人という物に寄り添い存在しています。全てを神に委ねる、ああそれも確かに素晴らしいと思います。ですが、神は委ねられることを良しとしない。それに、私達にはもうお兄さんに害を与える事はできません。」
意味不明な信奉、およそ理解できない言葉が続いていたのだが、最後の一言により血液が一気に熱くなった。
「害を与えないだと!?こんな!こんな気味の悪い物を押し付けてどの口が!「おや、それは害ではありませんよ?恩寵というのです。あと申し訳ないのですが、言い方を間違えました、与える事はできないという点ですが。」
言葉を途中できり、こちらに体を向きなおすと、近寄り操られた俺の手から短剣を受け取ると
「正確には私達では害という程の攻撃ができなくなるということですねっ!」
俺の肩に向かって思い切りその短剣を振り下ろした。逆手に持ったそれは首筋から真っ直ぐに突き立ち、柄の部分まで思い切り入り込んでいく。
刺された所は熱を持つだけで不思議と痛みは無く、操られるがままその肩に目を向け観察を続ける。
グチャリと、肉質的な音を立ててナイフが独りでに抜けていき、甲高い音と共に地面に落ちた。傷口はグチャグチャと音を立てながら塞がっていき、最終的には何事もなかったように元の肌へと戻っていた。
「な!?」
(これがさっき刺しても殺せなかった理由か!?)
驚愕によって今まで感じていた感情が全て吹き飛んでいた。




