子供達4
目の前で起きたことに仲間の顔に希望の色という赤みがさし始める。
「やったのか!やれたのか!?なあおい!クルト!」
「はっはは!やったぞ!やってやったぞ!」
歓喜の声を上げながら短刀を抜き、構えなおす。震える足で周りの子供を威圧しつつ、仲間に一歩また一歩ずつ近寄っていく。
当然だが、突然の逆襲を恐れたのか、周りの子供は俺に合わせて一歩ずつ距離を取る。
なんとかその下にたどり着き、その拘束を外す為に足の紐を切ろうと身を屈めた。
バサッっと背後から何かが覆いかぶさってくる。
「ゴポッひどい事をシマスネエエエオニイイサン」
方に生暖かい液体がポタポタと垂れてくる。
酷く濁っているが、それは先ほどまで聞こえていたあの声。
「そっそんな、確かに刺しただろ、うごける筈が、そんなばかな」
「でも、ぞうでずねえぞんな人でごぞ我が神ば求めていまず。」
血の泡を吹きながら、見つけた宝物を離さないと言わんばかりの力できつく首筋を抱きしめてくる。
「絶望の中で足掻く姿こそ美しい。その奮起させる為の物質こそ、我らが神が今求めている物であります。」
頭の中がクラクラする。壮絶な吐き気が湧き上がり堪らずその場で嘔吐する。
「なんで、なんで動けるガキがあの傷で動けるはず・・・。」
俺が動揺している最中、そいつは耳元でそっと囁いた。
「それでは、続きもあることですし、お兄さんは少し下がっていて貰えますか?」
「はっ?」
その言葉の意味が分からなかった。意味が分からずともその子供がパッと離れた事によって、身体は生きている事を実感したのか安堵と共に勝手に後ろに後退る。
(いや、違う!勝手に後ろに動いて!?)
「なっなんで勝手に!」
俺の当然とも言える疑問に奴は苦笑しながら答えた。
「なんでって、もうその身体はお兄さんだけの物では無いって事ですよ」
言われてやっとそこで気がついた。気がついてしまった。
奴が囁いた方の耳は・・・あの白いのが入った方じゃなかったか?。
ハイラレタ?ハイラレタ?ハイラレタハイラレタハイレタハイラレタ
あまりの衝撃に自らの脳内で同じ言葉が繰り返される。
ホントは利き腕を先に出して、「アレ?ナンデこいつこっちの耳聞こえてるの?」ってアハ体験をやりたかったんですけど、いい文章思いつかなかった。




