子供達2
(あれ?こいつら・・・もしかしてやばいんじゃあ・・・)
頭の中でニゲロという警鐘が鳴り始める。
「ん~やはり朝食を食べないと神様と交信しにくいですねえ」
残念そうに首を振ると、全員が表情を落胆の色に染める。チラチラと喋っていた奴がこちらに視線を向け。俺の行動を意識している。
(・・・これ、手遅れじゃないよな?)
「めっ飯か!?仕方ねえな!この先イロイロあるだろうしな!特別に用意して「いえいえいえ!それには及びません!私達は[今ある者]で十分ですので!」
食い気味に言われたが間に入る単語と含みが不穏すぎる!
かといってここで踵を返してもきっと何か嫌な事が起こると直感してしまった。
俺の頭上からなにやらゴソゴソと音がしているのは恐らく気のせいじゃない!。
「えっ遠慮しなくていいぞお!?なんでも用意してやるから言ってみろ!」
なんでもという言葉にそいつは表情を明るくする。
「本当ですか!?じゃあすいません、お言葉に甘えるとして!そうですねえ、[あなたを除いて二人ほど]お手伝いが必要なんですが、大丈夫でしょうか!」
嬉しそうに手を打ちながら、そいつにチョイチョイと手で招かれる。恐る恐る近寄ると格子越しに何かを手渡された。
それは白く柔らかい子供の手より細い棒状の何かだ。
もう警鐘は鳴り止んでいる。手遅れだということだろうか。
「耳飾りのような物です。耳の後ろに挟むように、そうです」
ゴクリと音が聞こえる。それは俺の喉元から出た音で、全身が小刻みに震えているのがわかる。
だというのに、手元のそれは一切揺れていないのが、異常さを際立たせている。
「大丈夫です、これは契約です。守ればあなたに危害は加えません。我々は契約を必ず守ります。」
俺の躊躇を見透かしてか、後押しするように囁く。
(なんだこいつら、いったいなんなんだこれは。間違い無い、こいつらは悪魔の類だ・・・俺らはとんでもない物に手を出しちまったんだ)
後悔をしてももう遅い。
手を耳元に寄せた所で、手のひらに軽い衝撃と耳に生暖かい温度が伝わってきた。
(は!?、耳の後ろじゃないのか!?)
それは慣れた様子で耳の穴の中に入り、居座ると、体を固定するためか膨らみ完全に穴を塞いでしまった。耳の中が圧迫感で支配される。
「言うまでもなくこれであなたの命は僕たちの手の内です。さあ、早く契約の実行に移って下さい。でないとお姉さん達に褒めて貰えるよな結果を出せませんからね」
もう、こいつらはガキなんてくくりじゃない・・・立派なばけものだ。
フラフラと言われるがままに牢の外にでる。
外はあの牢の中の張り詰めたような死の気配はなく、閑散とした中に街が起き出すような微かな音が聞こえてきたばかりだ。
俺は2人の生贄をどう誘導しようかと、肩を落としながら、仲間が起き始めたであろう寝床に足を向けた。耳の中のアレを通して、やつらのクスクスという笑い声が聞こえたような気がする。




