尋問としたごしらえ
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「なんだ!!」
倒れ呻いている男を蹴り上げる。
「なんなのだ!貴様らは!」
肩を思い切り踏みつけ骨を砕く。
「人の神聖な試練を何だと思っている!?」
怒りのあまり声が裏返り勝手に震えてくる。
「我らが信徒を拐かし!害を加え、あまつさえ試練を台無しにするだと!?」
「もう!もうやめてくれ!がああああああああ!?」
這いずり逃げようとする者の髪を掴み頭を上げる。
「まあいい、まあいいさ。必ずだ!必ず貴様らに相応の裁きが下る筈だ。
そう・・・そうだ。
なんせお前らが捕まえていった信徒は・・・
全員俺より強いからな。」
最後にボソリと呟いたのだが、距離が近かった為、しっかりと耳に届いた、二人の男は始めて悲鳴以外の声を上げる。
「は?」
「まあ良いか、それよりもだ、貴様らにはまだ役目がある。」
呆ける二人の前に立ち直し、徐に剣を抜く。
「まっ待ってくれ!頼むから殺さないでくれ!情報なら全て吐くから!」
何をされるか即座に理解した片方の男は、泣き叫びながら命乞いを始める。
「おい!お前!」
「ふむ・・・まあ養分としてなら一人分で十分か・・・いいだろう。」
「え?いや!ちょっと待て!一人だけ話すよりも二人の方が!」
「いいや、駄目だ、こういう恐怖に駆られた手合いの方が、変に情が強いお前よりも確かな情報を喋ってくれるだろうからな。非常に残念に思うが・・・。」
「たっ頼む!そこを何とか!」
両手を縛られた状態で、縋るように這い蹲る姿に思わず顔を顰める。
「・・・そうだ・・・。ならばこうしよう。」
男の髪を掴み、引きずって襲撃の際に殺した数人の死体の元へと移動させられる。
赤というかドス黒いと行ったほうが良い変色した血液が溜まったそこに頭を降ろされ、一言だけ
「ここにある血を飲め、舐めろ。」
「は?いや?なんで」
言っている事が理解出来ない。
先ほどまで仲間であったはずの人間から出た血を飲めというのか・・・。
狂ってるとしか思えない提案であるが、非情な事にその理解であっているようだ。
躊躇していると、後ろ手に縛られた手が急激に熱くなった。
「いぎい!?」
「ひいっ」
跳ね飛ばされた小さな物体が部屋を跳ね回る。
目で追わなくても分かる。きっと今指を切られたのだと。
「分かった!飲む!舐める!だからもう勘弁してくれ!」
「そうか、では頑張ってくれたまえ、その間は彼に話相手になってもらおうかな?」
「おっおえっ・・あっあんた、さっきから思ってたが・・・く・・・狂ってるのか?
確かに拷問ってのは理解できるが・・・こんな意味の無い事。」
「意味の無い?・・・ああ、そうか、異教徒ならばそう見えるだろうなあ。まあ後後の楽しみにしていてくれ。」
薄く笑い、尋問を開始する。暫くの間部屋には嗚咽と啜る音をBGMに、会話が交わされる。




