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寄生虫転生〜僕は神様ではありません〜  作者: 脳クチュ大好き
寄生虫との邂逅
35/72

とある連絡役の幸運

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付近の森で『ワーグ』を見た。


そんな話が村の中でちらほら囁かれていた噂だったが、どうやらそれは真実だったようで、結果こうして俺は走るはめになっている。

ワーグとは四足歩行でウルフよりも3回りは大きく、獰猛でずる賢く繁殖能力も旺盛な魔獣である。

増え始めると周囲一体の生態系を破壊するように食い荒らす為、見つけ次第高めの報酬で依頼が出される。何が厄介かというと、このワーグ、汚物に毒が含まれており、それを撒かれると草木は枯れ水は汚染されるため非常に後処理が困難なのだ。又、ゴブリン等の亜人と相性が良く、北の方ではゴブリンがワーグに乗っている姿等も確認された事があるほどらしい。5組程しかいないその群れによって、1つの小規模な村が無くなったのはギルドでも有名な話だ。逆に、強靭な牙、丈夫な毛皮、一部薬にもなる内蔵等、有益な部分も多々ある為、依頼の人気はそこそこ高いというか取り合いになる。


強さはウルフ五匹に対してワーグが一匹いればほぼ互角、一匹に対してハンター四人の適正配置(スカウト+タンク+キャスター+アーチャー等)で戦うのが定石だ。


平時ならば各村で協議し、選抜を出し合うのだが、先日の化物の爪痕により、腕の立つ者は大分削られてしまっている。唯一、盗賊の襲撃で戻ったバルネ村のハンターならば対応できるだろうとの事で、伝令役として使い走られている。

着いた当日の様子を見たがバルネ村は平穏その物で、少々時間が経っているとはいえ盗賊に襲撃されたとは思えない程であった。以前来た時と比べると色々と様相が変わっており、変な印の入った旗や、像のような物がまばらに置いてある。・・・どこかで見たような形だが、今は思い出すよりも先にやることがある。


(しかし・・・何だろうな、妙な怖気と共に鳥肌が収まらない・・・。心なしか村人の笑顔も、こう・・・何とも言えない不快?不安?を煽ってくるような感じだし・・・)


腕をさすりながら、代がわりしたと言われる村長の下に案内される。





驚いた事に、村長と直接顔を合わせられる事は出来ないようだ。目の前には簾が掛かっており、その先にある明かりから村長と思われる物の影のみがぼんやりと映し出されている。

(これは・・・流石にちょっと嫌なものを感じるぞ?)

だがしかし、ここで何もせずに帰るわけには行かないと、話を始めると、驚く程幼い声が耳に入ってくる。俺はいったいあと何回驚けばいいのだろうか。


幼い声ではあるが、話の内容はトントン拍子に進んだ。

ただ不可解なのが、討伐予定地区への不干渉や、バルネ村の者との合同チームの禁止等、何かを隠したいというのがバレバレな条件の数々だ。

(ふむ・・・これは探りを入れてみたほうが良さそうだな)と考えていた所、ふと懐からパキリという小気味よい乾いた音が鳴った。慌てて確認すると、昔から肌身離さず持っていたお守り替わりの世界樹の木版が割れている。


全身にビリビリとした疼痛と、鳥肌が広がる。

(あっこれ関わらない方がいいやつだ)

直感的に俺はそう悟ったので、前の思考は完全に放棄して、報告までに留めておくのが吉だろうと思い直した。決まったのならばさっさとこの提案をのんで戻ろう。

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