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寄生虫転生〜僕は神様ではありません〜  作者: 脳クチュ大好き
寄生虫との邂逅
23/72

了と一

「おい!見つけたぞ!」


騒がしい音が聞こえる。我が宿敵とも言える者たちの声か。

彼らは私を囲むと憎悪の篭った音と視線を送り、それぞれのエモノを私に向けた。


私はここまでだ、さらばだ我が友よ・・・末期に良い夢を見られた・・・。


・・・ありがとう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(・・・。)

少し・・・眠っていたようだ。色々と無茶をしたせいか、半ば気絶するように落ちてしまっていたらしい。周囲の気配を探るが、なんの気配も残っていない。そう・・・ポチの気配でさえも・・・。

女の子の容態は安定している。この分ならそうかからずに目を覚ますだろう。


静寂に包まれていると、ポチの事を考えてしまう。


衝撃波をネズミで実験してる時の「これ・・・後で俺がやるんだよなあ」というポチのなんとも言えない表情。苦戦するはずのクマっぽい敵を一撃で粉砕したときのなんとも釈然としない表情。自分を追いやった者が即座に腹を見せた時のなんとも虚しそうな表情。空中移動を手にした時の、なんかもう色々諦めたような表情。


様々な思い出が頭をよぎっていく。

もっと分かり合いたかった、もっと一緒に過ごしたかった。後悔と寂しさが俺を苛む。でも、俺は次に生かす事ができる。俺は遺思として彼女と共に生きるのだ、今までの全てを活かす為に。


いい表情をしてる時少ない気がするのはきっと気のせいだと信じたい、俺虫だから記憶力良くないんだよね!。


ポチとの思い出を考えるのはここまでにしておこう。

(まずは気持ちを伝える事からだなあ。この女の子が上手く俺を認識してくれれば良いのだけれど。)

兎に角だ、今はこの子に対して出来るだけの事をしよう、ポチが繋げてくれたこの命なんとしてでも活かしてみせる!。


基本的な応用として、毛に対して触手を紛れ込ませるのは良いだろう。しかし。ポチと違い人間の体でめぼしい所は髪の毛くらいだ。もし全身を触手で覆ってしまったりしたら、それこそ迫害の対象になってしまうに違いない。大きさこそ無い物のその分、より一層頑丈に、そして鋭くすることで刺突できるようにしておき。内部を空洞、筒状にして血を抜けるような構造も追加する。吸収する効率は落ちるが仕方ない、まさかこの子に直接血を吸わせる訳にもいくまい。いつか説得して補給用の袋か何かを携帯してもらう事も可能になるだろうし、外部に吸収する機能がある事はマイナスにはならないだろう。


急に伸びた髪に驚くだろうが、それはこの子の命優先なので、仕方がない。


体の修復と血の増強もあってか、体内の筋肉に干渉しやすい、しかもこれはポチに悪いが、成長途中だからか順応も早く。補強から定着までスムーズに行える。後の目立たないところの強化といえば、爪かな・・でも長いと不便だし、緊急用で伸びて硬質化できるようにしとくくらいかな。後の武器はその四肢に任せよう。もし千切れても血と時間さえあれば触手の腕を生やしてあげるから安心して欲しい(むしろその方が便利になるかもしれないな。)。


それにしても、いつまでも「この子」では何か嫌だなあ、この子はポチと俺二人の血肉を分け与えた結晶であり、我が子とも言える存在である。


花子・・・西欧風なのにこれはまずいか、いや、でもここは敢えて日本人として曲げたくないものがある。

で、悩みに悩んだ末に導き出した名前が「幸子さちこ」・・・いや、子ってのにははじめから(おわり)迄って意味があるって、名前に子がつく母ちゃんが言ってたんだ。決して安直な考えに流された訳ではない!。

この子は幸せになって欲しいという想いからこの名前に。

なんか度肝を抜くような派手な服を着そうな名前だけど、縁起は良いだろう。

さて、大事な事も決め終わった事だし、周囲の警戒に戻ろう。あっそういえば、保険のネズミが3匹から2匹に減ってしまったので、ちょうどいいのでグリルとグラルと名づけて置こう。どうせすぐ何かの犠牲になるだろうけど。


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