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寄生虫転生〜僕は神様ではありません〜  作者: 脳クチュ大好き
寄生虫との邂逅
11/72

人間との邂逅3

ーーーーーーーーーーーーーー

只今鬼ごっこの真っ只中。


ポチがアーチャーの首を胴体からシュートした後、次はタンク役を追い始めた。

どうやら俺のお願いを聞いて、2人は見逃したようなのだが、いや、ちょっと本当にこれは大失敗。

ポーターは戦力外でキャスターは魔法を見たいから置いといただけで、情報を持ち帰られるのは非常に困る。

訂正しようにも、興奮してるのか、なかなか指示が通り難い。


(まぁ、いざとなったら逃げれば良いか。)


気をとりなおして、タンクの方に意識を向ける。

今後の為にも、是非とも人間との戦闘経験が欲しいところなので、追い詰めて猫を噛む鼠になって貰わねばならない。


途中、寄生済みの鼠を誘導し、仕留めた2人の頭に向かわせておく。

転んでもただで済ますつもりはさらさらない。


先程の力量差から、奴らにポチを倒すどころか傷さえ付けるのは難しいと判断して、最後の1人は殺さないように、前もってお願いしておく。


追い込みは順調に行っているようで、このまま行けば行き止まりとなっている筈だ。

鼠を使ってある程度の周辺は把握済みである。


袋小路に追い込むのに、時間はそうかからなかった。

恐慌状態だからか、判断能力が鈍っているのであろう。


だが

追い詰められたというのに、タンクの顔は絶望に塗れてなどいなかった。決死の覚悟という奴か。


「€@jgdm?」


奴は1人言か、はたまたポチに話し掛けているのか、短い単語をポツリと零した。


(ここの言語覚えないとなぁ。)


情報を得る手段はあるのだが、これでは宝の持ち腐れだと、暢気に考えてしまう。


「☆2々jgdm!」


剣を突くような形で水平に構えると、タンクは吶喊を仕掛けて来た。

戦うのはポチだ、事前に手加減を伝えているし。俺はサポートと観察に集中する。


タンクは勢いそのまま突きを放つが、ポチは危なげなく敵の右横に避ける。

見た感じ彼は右利きだ、ポチもそう思って避けたに違いない。しかし、それはブラフだった。薄く彼が笑うのが見える。突き入れ前、半歩分、左足を前に踏み出すと、左手から強烈な切り払いをしてきた。


予想外だったが、ポチはその程度では慌てない。

素早く地面に伏せ、剣尖の芯からずれつつ、触手でいなす。

思い切り振った渾身の一撃だったのか、彼は体を半回転させ、ステップを踏んでポチから距離を取ろうとしたが。ポチは好機とみて、横腹の隠し触手で、脚を打った。きちんと手加減はしたみたいだが、脛は痛いだろう。

それでも彼は、歯を食い縛り顔をしかめながらも、距離を取ることに成功した。


(ここら辺の弱点も向こうと同じだな)


まぁほぼ変わりが無い姿形をしてる時点で、構造がそう変わるとも思えないが。


そして、そこからの戦いは、やはりというかポチの優勢で進んだ。彼の攻撃を1つ避ける度に、関節部に1発触手を打ち据える。

彼が体力と気力を無くし、膝をついたのは、戦闘開始から20分後の事だった。

大健闘だと思う。自分だったら、2分保たない自信がある。



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