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突然の訪問

 ピンポーン


 いつもなら目覚ましの音で起きる俺だが、今日はチャイムの音で起きた。時計を見るとまだ7時である。


(こんな朝っぱらからこんな家を訪ねてくる人なんて珍しいな。も、もしかして白雪さんとか!って、そんな訳ないか、こんな朝早くから家を訪ねて来る非常識な人じゃないし)


 そこまで考えると、今の自分の格好が制服であることに気がつく。昨日は疲れていて、帰ってそのまま寝たので制服はしわくちゃになっていた。

 しかも、晩飯も食べていないので腹ペコでもある。


(ふぁ〜あ、とっとと風呂入って朝飯くわなきゃなぁ)


 そんなことを考えながら1階におり、リビングに向かう。俺の住んでいるこの家は一軒家である。父と母が新婚の時に父が無理をして買った家だそうだ。そんな話正直どうでもいいが。


 リビングに着き、中を見渡すが父しかいない。どうやら客人の対応は母がやっているようだ。


「おはよう、おとうさ「ええええぇぇぇーーーー!」


 朝の挨拶をしようとした俺と父の耳に母の絶叫が響き渡る。

 俺と父は急いで玄関へと向かうのだった。



 今、巻島家のリビングには4人の人がいる。俺、父、母、そして……白雪さんだ。


「いやー、まさかうちの息子にこんな可愛い彼女がいるなんてなぁ」


 お酒も飲んでないのに上機嫌な父。


「本当にねぇ〜。まっ、そんなことより響ちゃん、朝ごはん食べてきたの?もし食べてなかったらここでどう?」


「ありがとうございます、お義母さん。でも、朝ごはんの準備を手伝おうと思ってきたので…」


「まあ、お義母さんだなんてほんっとに可愛い子ね!あんた、ちゃんと大切にしなさいよ!」


 そう言って俺の後頭部を思いっきり叩く母。

 いやなんか今、白雪さんが朝ごはんの準備を手伝いにきたとかなんとか、常識外れのこと言っていたような…まっ、気にしないようにしよう。


 朝の忙しい時間のはずなのに騒がしい我が家。昨日と同じように馴れ初めや好きなところなどをどんどん聞いてくる両親。それに笑顔で答える白雪さん。

 そんな朝もいいと思っている自分がどこかにいる。



 家から母に父とともに見送られ、今は学校に向かっている。

 そこでさっき疑問に思ったことを白雪さんに聞いてみる。


「白雪さんって今日、俺の両親と話してる時、自然体だったけど大丈夫だったの?」


 すると彼女は当然のように言った。


「だってりゅーたくんのご両親でしょ?」


「え?うん、そうだけど…」


「だったらもう身内じゃない!」


 自然とそんなそんな言葉が出てくる白雪さんにたいしドキリと心臓が高鳴るのがわかる。

 ヤベェ、白雪さんって世界一かわいいんじゃね?

 そんなことを考えながら今日も学校へと向かうのだった。

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