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夏休みの勉強会

「白雪さん、ここの問題わかる?」


「んーと、その問題は〜〜〜をすればいいんです!」


「ありがと!さっすが白雪さん!」


「えへへ…」


 今、俺と白雪さんは白雪さんの部屋にいる。

 それだけでなんとも素晴らしい言葉だと思うが前回よろしく今回も勉強会、いや、夏休みの宿題を終わらせようの会を開いていた。


「いやー、でも勉強会なはずなのに俺、白雪さんに勉強教えてもらってばっかりだな」


「私はそれでも楽しいですよ!」


 毎回俺の理性を抉り取っていく言葉を即答できる白雪さんの女子力は、計り知れない。


「いや、それだと悪いから今度お礼させてよ」


「お礼、ですか?」


「うん、どっか行きたいところとかしたいことある?」


「そ、それだったら…」


 そう言って俺に抱きついてくる白雪さん。


「私はこれが一番嬉しい、かな」


 やべぇ、なんて女神なんだ…

 本当に可愛いすぎて死ねる。


 ガチャ


 と、俺が幸せを噛み締めていると扉の方から嫌な音が聞こえてくる。

 おそるおそる、その音のなった方へ顔を向けてみると、そこには白雪さんお父さんが驚いたような表情をしながら立っていた。なんか前にもこんなことがあったような気が…


「ど、どど、どうしたのお父さん!」


 いや、白雪さん動揺しすぎじゃね⁈


「い、いや、もういい時間だから隆太くんもうちで一緒にご飯でもどうかなと思って…」


 なるほど、そのために娘の部屋に来たらその娘が彼氏とハグをしていたと。

 なかなか衝撃的だな。


「あー、多分僕の家でもうご飯できてると思うので、せっかくのお誘いですが今回はご遠慮させていただきます」


 ほ、本当にご飯ができてると思ったから断ったんだからね!気まずいから断ったんじゃないんだからね!


「えー、りゅーたくん一緒にご飯食べれないの?」


 いや、立ち直り早いな白雪さん。


「うーん、じゃあまた今度どっかで食べようよ」


 すると白雪さんは何か閃いたような顔で言ってくる。


「じゃあ私が料理作ってあげる!」


 おお、まじか。いつもお弁当で食べてるけど、作ってからすぐ食べたことはなかったからなぁ〜。


「めっちゃ楽しみにしてるよ」


「任せといてね!」


 そう言ってまたハグしてくる白雪さん。

 目の前にあなたのお父さんいること忘れてません?


 そんなこんなで俺は、白雪さんの家に晩飯を食べにいくことになったのだ。

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