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突然の賭け

「お、おぉおおお!」


「ま、まじかよ…」


「勝った!勝ったぞー!」


「まさかお前に負けるなんてなぁ…」


 なぜ、こんなにはしゃいでいるのかというと簡単に言えば今日がテストの順位の発表日だからである。

 よく、アニメとかではテストの順位表は廊下に張り出されているが、うちの高校は一人一人にプリントで自分の順位が書いてある紙が配られる。

 そこに書いてあった圭の順位が10位、そして俺の順位は…7位だった。


「やったぜ!お前ちゃんとハーゲ○ダッツおごれよな!」


「くっそー。まあ、いつも俺が勝っているから今回くらい奢ってやるか」


「なんか腹立つなお前!」


 そんな不毛な会話をしていると、いつのまにか白雪さんが隣にいた。


「ん、どうしたの?白雪さん」


「ん…」


 そうして差し出されたプリントには1位という文字が書いてあった。


「い、一位⁉︎」


 あれ、おかしいな。俺、白雪さんと同じくらい勉強したはずなのに…

 こ、これが才能の差というものなのか…


「わ、私もハーゲ○ダッツ!」


 なるほど、どうやら白雪さんはこの賭けに参加したいらしい。だがしかし、俺の財布には今、ハーゲ○ダッツを買えるだけのお金がない。

 ならば、と圭を近くに呼び、小声で話しかける。


「おい、ちょっと圭、財布出せ」


「はいはい、お前のことだから金ないんだろ」


 さっすが圭。俺の幼馴染なだけある。

 そして圭は俺に奢るはずだったハーゲ○ダッツ分のお金を俺に渡してとっとと帰っていった。


 ♢


 そんなこんなで今、白雪さんとの帰り道、コンビニに寄っている。

 コンビニに入った時、白雪さんが小声で話しかけてくる。


「ちょっと楽しみかも…」


「ん?買い食いってあんまりしないの?」


「い、いや、買い食いって初めてだから…」


 おお、今、相当なお嬢様発言聞いた気がする。実際にいるんだこんな子。


「やっぱり変だよね…」


 やばい、ちょっと落ち込んだ。


「い、いや、白雪さんとコンビニに初めて来れて嬉しいよ」


 すると白雪さんは嬉しそうに手を掴んでくる。

 そんなこんなで俺はお金の許す限り、白雪さんと2人でお菓子を買うのだった。

 

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