過去編 ここは何処?
はい!やってまいりました。不定期更新の異世界大戦記(777)。今日かなり長めです。
どうか最後まで読んで頂けると嬉しいです。
それでは、お楽しみください。
最初に彼は闇の中にいた。闇は彼を包み込み彼は闇に溶け込んで、深い眠りについていた。次第に光の方へと引っ張られ、意識が、感覚が、ハッキリとし深い眠りから覚めゆっくりと目を開ける。目を開けてまず感じた事は眩しいだった。後に彼は思った。
(生まれて間もない赤ん坊が目を開ける瞬間はああ言う感じなのだろう。)
と、そして彼は起きてまず2、3分考える素振りをし周りの状況を確認し始めた。当然の処置だろう彼は生まれて間もない様な感覚を受けながら意識がハッキリしており、何より自分は赤ん坊ではない。見たところ15、6歳学生でいえば高校に上がるか上がらないかという所だろう。
それだけでも違和感ありまくりなのに、その事実を認めるともう一つの謎、いやこれは異常といった方が正しいか?が必然的に出てくる。それは此処まで来る過程を全く覚えていないことだ。それはこの何処かも分からない。訳の分からない所で寝るまでの過程とかそう言う問題ではない。そもそも自分が誰なのか?自分は何処で生まれたのか?自分は此処まで成長するのにどんな人生を送って来たのか?自分の家族は何処に居るのか?全て覚えてない。
まあ、俗に言う記憶喪失である。そして彼自身は気づいてないが、もう一つ異常がある。それは起きてから先程考えていた事を僅か2、3分で考えその場でパニックにもならず、冷静に辺りを観察し始めた。これが普通の人だったら余りの異常な出来事にパニックになって泣き喚めいた事だろう。だが、彼は違かった。何故なら彼はこの時にはもう既に人間ではなくなっていたからだ。もう既に感情が欠如していた。
そして、前言にも言った通り周りを観察した。まず、目に着いたのが人一人は入りそうなカプセルが部屋中にある事だった。とは言っても数は100から200程度ぐらいしかない。小学校の体育館に先程のカプセルがズラリと並んでいる感じだ。カプセルの中には空いている物が大半だった。閉まっている物がまだ何個かあったが、そして改めて、自分の周囲を見て自分がそのカプセルの一つの中に今まで入っていた事に気づいた。
??(となるとだ!!あのカプセルの中には人が入っていた事になる。一体何のために??・・・・まあいい。今考えてもしょうがない。手がかりが一切ない状態で考えるのは良くない。)
なにはともあれ部屋から出ようとした時。
「ガチャ」
??「おい。動くな!!」
いきなり後ろから銃口突きつけられた。今迄周囲にはネズミ一匹の気配も無かったのにだ。いきなり過ぎて心臓が飛び出るかと思った。後ろにいる奴の姿だけでも見ようとしたが真後ろなのと銃を突きつけられている為身動きが出来ない。
??「サッサとカプセルポッドから降りろ」
男の声だった。よって此奴を男1名付ける。流石に2回も声を聞けば喋っている相手が男か女なのか分かる。(銃を突きつけられても尚冷静でいられればだが)だが、不自然な所があった。そう確かに男の声には聞こえるのだが機械が声を出しているような不自然さがあるのだ。明らかにおかしいだが、今の状況ではどうしようもない彼は仕方なく言われる通り降りた。
男1「んじゃあ、サッサと眠ってくれ。」
「ガン」
そう言われた瞬間彼は鈍器のような物で頭を殴られ意識が闇に堕ちていった。
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途切れ
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途切れ
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何処かに
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引きずられる
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様に
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運ばれ
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投げ出された。
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また意識が堕ちた。
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??「おい!・・・おい!いい加減起きろ!!0番!」
??「んゥーーー!!!ふぁーーーあ!!よく寝た。・・・あン?おまえ誰?」
つい先ほどまで正体不明の奴に銃を突き付けられたり、気絶させられたり、とあったというのに気絶した後の第一声がこれである。バカなのか頭がいいんだかよくわからん奴だ。
そこはまるで牢屋の様な・・・・いや実際牢屋なのだろう。扉は鉄でできておりちっとやそっとじゃびくともしなさそうだ。壁や床は全てこれもまた鉄でできていたが、扉とは色が違う使っている鉄が違うとかそういう理由だろうか?部屋だけ見るとまるで刑務所みたいだ。そして、なにより目を引いたのがそこにいた子供達だ。ガキ共とはいっても俺より年下ってだけで年齢層はバラバラだ。10歳にも満たなさそうなの奴もいたり、中学入ってはいる年齢だろうなという奴もいたり、よりどりみどりだ。そうして、周りを観察していると、見た目的に年長の奴が喋りかけてきた。
??「おまえずいぶんと呑気だな。0番・・俺は7番。ラッキーセブンの7だ。お互いいつまで生きられるかわからないけど、よろしくな!!!」
??(・・・・はっ??何を言っているんだ。こいつは?0番、7番?何かの暗号か??残念ながら記憶がないため何のことを言っているのか。さっぱりわからん思いあたるものがあるとすれば、刑務所の囚人か研究所のモルモットのどっちかだが、残念ながら俺は記憶を失ってい・・・・)
その瞬間雷が落ちたように様に閃いた。
??(もしそれが人工的なものだったら、だとすると何の為に??知られたらまずい事でもあったのか。または・・おいおいおいおい!ちょっと待て!!整理してみよう。俺はつい先程までカプセルの中にいた。これは研究所なんかにありそうな設備だ。起きたら記憶を失っていた。もしこれが人体実験による事故で記憶喪失になっているとしたら。こじ付けっぽいがこれで全てに説明がつく。此処にいるガキも番号で呼ばれている事も、何はともあれ確認だ。)
7番「おい!どうかしたのか?さっきからぼーっとして聞いてるのか?」
??「ああ、悪い。ちょっと考え事をしててな。それよりも7番つったか。幾つか質問させてもらうけどいいか?」
何はともあれ聞き込みだ。今の説はあくまで推測の域だし、俺より此処を知っていそうな奴に聞いた方が遥かに手っ取り早い。
7番「ああ、構わない。」
??お前がさっき言った・・・0番だったか?此処では俺はそう呼ばれているのか?」
7番「そうだ。とは言っても、見回りをしている外の奴らが噂しているのを小耳にはさんだのと、此処に運んで来た奴がお前の事を0番って呼んでたのが主な理由。」
0番「へえ・・・その噂っていうのはどういう類の?」
7番「此処にきてからずっと眠り続けているから眠り王子っていう二つ名が付いてキスをしてあげれば起きるんじゃないか?とか」
0番「ブーーーーーーーー!!!!」
何だそれは俺が寝ている間に貞操の危機が
7番「実際にキスをしても、起きなかったから永遠の0っていうアダ名が付いたな。ちなみに男か女なのか。俺も知らん。」
失われてたーーーー!!!!
0番「いやーーーーー!!!!死ぬ死ぬおれの純情がもう死んだ!!」
と言いながら、ガンガンと頭を壁に打ち付けた。
7番「まあ、同じ男として分からなくも・・・って!!!おい!お前どういう頭してんだ。俺たちがどんな事しても傷一つ入らなかった壁に少しずつヒビが入って来ているんだけど!!!!と、とりあえず、全員掛かりで抑え付けろ。」
それから、0番は壁に頭をぶつけるの禁止という規則が出来たのは、言うまでも無い。
申し訳ありません!!!余りにもプロローグが長くなりそうなので、此処で一旦切らせて頂きました。本当に申し訳ありません!!!
次回はプロローグは一旦置いて、本編にいきたいと思います。それでは次回もお楽しみください。
P.S
何でもいいんでコメントください。読んで貰えているか不安です。