土着神異変―――懐かしき神力
作「中々のスピードで書き上げた!………割には少ないな。」
未「まあ、いつもこれくらいだったからね………」
作「とりあえず………どうぞ。」
テニスが幻想入り(半ば無理矢理)してきてから間もない秋の日、僕は不思議な噂を聞いた。
「妖怪の山に湖?」
「ええ、あの白黒が言ったんだから間違いないわね。」
「ふーん………」
アリスが言い出したのは、湖が急に現れたということらしい。
妖怪の山に一夜にして湖が現れた、と言うことは神社も現れたはずだ。つまり………
「未奈斗、これ、何かの異変なの?」
「うーん、異変と言えるか分からないけど、一応外では異変扱いだね。それに………」
僕は妖怪の山の方を向きながら、言った。
「僕の古い友人の巫女と神様が来たみたいだね。」
「?」
「邪魔するな八百万の神がぁっ!!」
「焼き芋にしてやるわよ!」
「だから今は妖怪の山に行かない方が良いから止めてるの!てか芋じゃないよ!」
妖怪の山を目指して出発した僕達は、いきなり秋穣子の妨害を受けていた。………まあ、流石に1ボス。そんなに強くない。
「くそぉ………なら!秋符『オータムスk』「爆符『千連爆裂珠』!」「魔符『アーティカルサクリファイス』!」キャアアアア………」
よし、先に進もうか。
少し進むと、山の麓で厄神、鍵山雛と出会い、原作を知っている僕はすぐに臨戦体制に入ったが、雛は僕達をみて考えると、頷いて言った。
「うん、あなた達なら大丈夫ね。私は山に通すよ。」
「ありがとう、雛。」
「でもいいの?貴女、一応妖怪の山を守る神でしょ?」
アリスがそう聞くと、雛は手を上げて言った。
「どこぞの鴉天狗をボコボコにする人達を止めれるとは思わないし、あなた達からは厄が見えないし。」
「まあ、アリスに厄があったら僕が壊すけどね。」
「み、未奈斗ぉ………」
「………ハァ。」
なんで溜め息をつかれたんだろう………
雛に道を開けてもらい、妖怪の山を進んでいると、何も無いところから弾幕が放たれ、少しばかり苛立って来た。
「本当に鬱陶しいわね………未奈斗、何とかならない?」
「うーん………アリス、探知魔法使える?」
「さっきから使ってるわよ………あれ?」
アリスが少し首を傾げたかと思うと、次の瞬間、アリスは一つの点に狙いを定めた。
「見つけたわ!咒詛『蓬莱人形』!」
「うわわわっ!?」
アリスが放ったレーザーは、何かに悲鳴を上げさせながら貫いた。
「あーあ………折角復活させた光学迷彩スーツバージョン妖力消去版がぁ………」
「名前長いね。」
「本当ね………」
「反応それだけ!?………まあ、機械を知ってる人は少ないか………」
そういって、緑を基調とした服を着た少女………河城にとりは肩を落とした。
「ああ………そういえばにとりって機械作れたんだよね………」
「およ?そこの盟友はどうして私の名前を知ってるのかな?」
僕が呟くと、にとりは首を傾げて僕に聞いてきた。そういえば会うのは今日が初めてなんだ………
「ゴメンゴメン。僕は日向未奈斗。外来人だよ。」
「ほうほう、この頃私を知ってる外来人と良く会うねぇ。河城にとり。河童だよ。よろしくな、盟友。」
「よろしく。にとり、この頃良く外来人と会うって言ったけど、どんな外来人と会ったの?」
と、ふと思った事を聞いた。もしかしたら、早苗かも知れない。
「えーと、緑の髪をした巫女と、執事服を着た男と、大鎌持った無愛想な男、後目茶苦茶な電気使いの女だよ。」
「うん、誰か分かったよ。」
紫幻が大鎌を持っている事は知らなかったが。
「じゃあ、私達が一番遅かったみたいね。」
「だな。じゃあ、この山に出来た湖まで連れていってくれないかな?」
「お安いご用さ。」
そう言って、にとりは何か円盤状の何かを懐から取り出し、拡大させた。
「さ、乗りなよ!にとり様特製空飛ぶ円盤7号だよ!」
「「自分で飛ぶからいいや」」
「ほい、ここから進めば湖に着くよ。」
「ありがとう、にとり。」
「何かあったら魔法の森の人形館に来るといいわ。歓迎するわよ。」
「ん、気が向いたら行くよ。じゃあねー。」
案内を終えたにとりは、空飛ぶ(長いので省略)に乗って帰って行った。
「さて………着いた着いた。」
「ここが未奈斗の言ってた古い友人の住家?」
「そうだね、居るかどうかは分からないけど………」
僕達の目の前には、大きな鳥居と、その奥には微かに神力が漏れている本殿があった。
「さ、行こうか。」
「ええ。」
僕とアリスは手を強く握り合いながら本殿へと歩いて行った。
作「穣子ファンの皆様、申し訳ない。」
未「流石に酷い扱いだよ………」
作「まあ、次はリハビリの意味も兼ねて久々のバトルシーン入れるから許して下さい。」
未「穣子とのあれは何だったの!?」
作「では、また次話で!」
未「逃げた!?」