番外編2〜能力使っちゃ試合にならない〜
短いです。ほんと申し訳ないです………
涼side―――
ようやくルール、打ち方、構え等を教え終わった俺は、とりあえず霊夢とレミリア様に試合をやってみるように言った。まあ、出来ないだろうと思いながらだが。
「じゃあ、お手柔らかにね。」
「それはこっちの台詞よ………あんたは妖怪でこっちは人間なんだから………」
そういって、霊夢はボールを受け取り、トスアップした………あれ?何でそんなに高く上げてるの?そう思った瞬間、霊夢は飛び上がり、ボールに近付いた所で、レミリア様のサービスエリアへと叩きつけた。
「はあああっ!」
「うー!?」
「って待て待て待てぇぇ!!能力使ってたら試合にならないだろうがぁぁ!」
この後、能力は使わない、霊力、妖力は移動だけ許可と決め、再スタートした。
「行くわよ!」
「ええ。」
霊夢からのサーブが、レミリア様のサービスエリアの真ん中………つまりセンターラインを捕らえた。これでレミリア様はやられた………と思った次の瞬間、レミリア様がバックハンドでそのサーブを霊夢と逆サイドの角へと正確に打ち返した。
「未奈斗………」
「涼、言わなくても………皆思ってるから………」
先程のボールを霊夢は回り込み、ストレートへ打ち込み、レミリア様が浮かせてしまったボールをすかさずスマッシュをレミリア様の逆サイドへ打ち込み、霊夢の点となった。
「なんで今日始めたばかりなのにこんなに上手いのよ………!?」
「………自信を無くしそうだ………」
そんな事を言っていると、霊夢のサーブに異変が現れた。先程よりも遅くなったかと思うと、ボールの形状が平べったくなっていた。
「え、あれ入るの?」
「嘘だろ………」
嫌な予感と共に、霊夢のサーブがサービスエリアに着地した瞬間、ボールがありえないスピードで右にバウンドした。
「嘘でしょ!?」
「………幻想郷に広まると、凄いことになるな………」
その後30分、霊夢とレミリア様の試合は続き、霊夢が勝利を勝ち取った。
「ふぅ………いい汗かいたわ。」
「中々楽しいわね。これ、紅魔館の皆に広めるわね。………パチェは無理だろうけど。」
「私も魔理沙や翠香達に広めておくわ。」
試合を終えた二人がこう言ったので、未奈斗はいろいろと纏めてあるテニス一式を指差して言った。
「じゃあ、このテニス一式を一つもらって行きなよ。僕達の分はまだまだあるしさ。」
「そうするわ。また神社に来た時にやるわよ。じゃ、もらっていくわよ。」
「涼、後で持って帰って来なさい。これは命令よ。」
「了解しました。」
霊夢とレミリア様はそう言って飛び去って行った。
「さて………私もちょっとやってみようかしら。ラケットとボールを少し貰って行くわ。」
「あんたはスキマで持ってこれるでしょうが………」
「まあいいだろ。紫、ほれ。」
俺はそう言いながら紫にラケット二本(前・後衛用一本ずつ)とボール二箱(一箱一ダース)を渡した。
「それじゃ、貰って行くわね。じゃ、また会いましょう。」
そう言って、紫はスキマで消え去り、俺達四人が残された。
「………どうするんだ、この残りの物品………」
「………紫幻、悪い。スキマに入れといてくれ。」
………これ以外解決法無いよな?
そう思いながら、この日は解散した。何だか、明日から大流行しそうな気が………
作「完璧私の趣味でこんな話に………って、涼?」
涼「………あの後、テニス一式を持って帰ったら、皆が上手過ぎて………」
作「………うん、ドンマイ………」
涼「………で、次は?」
作「う、うん。次は色んな方向からのテニスの流行り具合です。」
涼「では、また次話で。」