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五色の紡ぎ糸―――裁きを受ける紫

ちょっと会話文ばかりになってしまった感が………



涼side―――


「…………」


「………というわけですから、あなたは善行を積まなければなりません。………聞いていますか?」


「あー、聞いてますよー………」


今俺の前には何故か幻想郷の閻魔、四季映姫・ヤマザナドゥが座って俺に説教している。因みに、俺は今紅魔館にいない。四季映姫に彼岸まで連れ出されてきた。


「はぁ………まあいいです。いいですか?今のあなたの主に命尽きるまで尽くすのです。」


「言われなくともそのつもりだ。」


四季映姫が言う今の主は勿論フラン様のこと。その言葉を返すと、俺は座っていた椅子から立ち上がった。


「じゃあ、帰らせてもらうぞ。」


「帰り道は分かりますか?」


「ああ。それじゃあな、四季映姫。」


「えぇ。次は真っ当な理由で会いたいものです。」


そう言われ、俺はこの部屋から出ようとした、その時だった。


ガラガシャガンズドンガッシャァァン!


「何だ!?」


「………何とも間抜けな音が隣の部屋でしましたね………隣は倉庫だったはずなのですが………」


そういって四季映姫は部屋を出て、隣にある倉庫の扉を開けた。すると、男が扉の向こうから倒れてきた。


「大丈夫ですか?いやそれ以前にどうやってこの場所に入ったのですか?」


「………落とされた。そうとしか言いようが無い。」


そう答えた声は、俺の中でとても懐かしい響きがしたので、男の顔を見ると、俺は呟いた?


「………紫幻?」


「ああ………涼か。久し振りだな。」


やっぱり。こいつは俺の親友の一人、深見紫幻だ。








紫幻がここに来たいきさつを四季映姫に話すと、四季映姫は頷きながら言った。


「で、八雲紫に幻想入りさせて貰ったと。」


「そういうことだ。ところで四季。俺はどうしたら良い?」


「そうですね………とりあえず、あなたの過去を見せて貰います。涼は帰りなさい。そして主に尽くしてきなさい。」


「わかったよ。じゃあな、紫幻。」


「ああ。また会えたら会おう。」


そう言って、俺は四季映姫の部屋から出て、彼岸から紅魔館へと飛び立った。








紫幻side―――








俺は四季に部屋に待つように言われると、辺りを見回した。


「………本当にきたんだな。刻麗や東風谷は大丈夫は大丈夫だろうか………」


俺は共に落とされた刻麗、後から落とされる東風谷の事を考えていた。東風谷は大丈夫だろうが………


「刻麗がどこに落とされただろうか………あいつは何の能力も無いから、妖怪と合ったらひとたまりも無いぞ………」


俺はそう呟き、四季が戻って来るのを待った。








少年待機中………









「すみません。待たせてしまいましたね。」


「いや、大丈夫だ。」


どうやら四季は大きい鏡………浄瑠璃の鏡を取りに行っていたようだ。


「さて、始めますよ。覚悟は良いですか?」


「ああ。俺には罰を受ける覚悟がある。」


「結構です。」


そういい、四季は鏡を俺に向けた。


「………あなたは、かなりの悪行をしてきたようですね。」


「………ああ、その通りだ。」


「正直ですね。正直な事は良いことです。更に、あなたはある時点から悪行がとても少なくなっています。」


「………そんなことはない。」


「………あなたは、自分で反省し、そして改善しようとした。それだけでも、積み重ねられた悪行が少し消化されます。」


「…………」


俺が黙ると、四季が真剣な顔をさらに強張らせて言った。


「あなたがやってきた悪行はとても多いです。しかし、それはさほど問題では無いです。あなたの最大の悪行、それは自分の罪から逃げようとしていることです。」


「………逃げてなどいない。」


「なら………昔のあなたはどこに行ったのですか?昔の元気で、活発な性格のあなたは。」


そう、昔の俺は今みたいに落ち着いてなんていなかった。故に、悪行と呼ばれることをよくしてしまった。


「昔の俺は………最悪な奴だ。その俺を変えたんだ。そのことのどこが罪なんだ?」


「昔のあなたでも、改善は出来たはずです。だから、罪から逃げていると言っているんです。」


「………それに、落ち着いていることに慣れてしまったから、もう昔には戻れない。」


「それなら、今後、あなたは罪から逃げるということをしないようにしなさい。それが、あなたが出来る善行の一つです。」


四季がそう言って一息つくと、もう一度話し出した。


「そして、今まであなたがやってきた悪行、それを消化するために、何か善行をするのです。いいですね。」


四季がそういい、答えを求めるように俺を見つめた。そして、俺は答えを出した。


「なら、俺はここで手伝いをして、今までの悪行を消化したい。四季、頼めるか?」


「ふぅ………言うと思いました。やるからには、厳しくやりますよ?」


「ああ、頼む。」


こうして、俺は四季の下で手伝いをする事になった。だが、一つだけ心配なのは、


(能力も何もない俺に………出来るのか………?)


前途多難である。


涼「おい、これは俺の話じゃなく紫幻の話だろうが。」


作「申し訳ない。展開上、こうするのがベストだと思ったんだ。」


涼「仕方ないだろうけど………」


作「ならよし!さ、次!」


涼「流したなオイ。次話はまた紫幻の話らしいな。」


作「そうです。紫幻の働きをご覧下さい!」


涼「では、また次話で!」

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