闇の中の紅き館
涼side―――
「ふむ……落ちているな。」
地面に吸い込まれた俺、涼はかなり冷静にこの気持ち悪い空間を見ていた。
「俺が分かる範囲内ならば……紫の仕業かコンチクショウ」
勿論、犯人も分かっている。しかし、分からないのが一つ。
「どこに繋がっているか、だな。紅魔館なら洒落にならねぇぞ……」
そんな心配と共に、光が見えてきた。先程、紅魔館と考えていたからか、仄かに紅く見えた。
「いたぁっ!」
……光に頭から突っ込み、かなり痛い。痛みを堪えながら辺りを見回すと、嫌な予感が当たった。
「………紅い、な。」
どう考えても紅魔館です。ありがとうございました。
「そして、目の前にある豪勢な扉……嫌な予感しかしないが、開けてみよう。」
そう言い、大きな扉を開けると、奥に椅子に座っている羽を生やした少女がいた。
「あら、人間如きがここまで来るのは珍しいわね。」
「どう考えてもレミリア・スカーレット嬢ですね。グッバイ、俺の人生」
「何で私の名前を知っているのかしら?後、取って食う事は敵意がないかぎりしないから落ち着きなさい。」
少年沈静中………
「すまない、レミリア・スカーレット嬢。いきなりだったからパニックしていた。」
「えぇ、まず聞きたいのだけど、貴方の名前とどこから来たのかを言いなさい。」
「俺は彩華 涼だ。一応、今来たばかりの外来人だ。」
「外来人が何故私の名を知っているのかしら?」
「あぁ、外の世界では有名だぜ?」
嘘はついてない。東方を知っている人は皆知っているはずだ。
「へぇ……なら、これからどうするのよ?」
「ここに泊めてくれないか?一応、家事は出来るから手伝おう。」
「………条件があるわ。」
「……条件とは?」
そういって、レミリアを見ると、何故か臨戦体制に………あれ?
「私の攻撃をある程度避けなさい!」
「何でそうなるんだぁぁっ!」
レミリアはいきなり俺に向かって弾幕を放って来た。ひでぇ。
「ちょ、いい加減にしろよ!」
「まだ始まったばかりよ?まあ、これを耐えれたらいいわよ?」
「早くそれをやってくれ!………って、あ」
「良い度胸ね………」
レミリアの右手に光が集まり、槍の形になってきている。ヤバい、あれは………
「ちょ、やっぱタンマ!」
「意味分からないことを言ってるんじゃないわよ?神槍『スピア・ザ・グングニル』!」
そう言って槍を投げて来た。気が付いた時には目の前に………これ、死んだかな………未奈斗、悪いな………
そう思った刹那、俺の頭に電流が走った。
「終わった、わね……」
私が投げたグングニルは、あの人間に当たると、砂煙を上げた。それから、音も無かったため、終わったと思った。
「なかなかやるかと思ったのだけどね………」
そう言ったとき、あの人間の声が聞こえた。
「仕返しだ、弾槍『バレッド・ザ・グングニル』ッ!」
砂煙の中から、小さいながらもグングニルが、連続で打ち出されてきた。
「なッ!?」
私は何とか全てのグングニルを避けると、砂煙の晴れた場所に、あの人間が倒れていたのを見た。
「……ク、ククッ、アハハハハ!面白いじゃない!」
決めた。あの人間は私の所に置く。これから、どう化けるのかが楽しみだ。
初めての後書きです。
とりあえず、口調間違いが多かったと思います。そのところは申し訳ありませんでした!
次は一応、未奈斗サイドに戻すつもりです。