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連宴異変―――疎と密の概念を持つ者

久々のバトルシーンです。上手く書けただろうか………



涼side―――



「どこだツルペタ鬼ぃ!」


「いないね………もしかしたら紅魔館のそとかもね。」


「じゃあ頼む!」


「うん、分かった!」


俺は紅魔館の外を未奈斗に任せ、紅魔館の庭を走り回っていた。庭では、酔い潰れた霊夢やパチュリー様達が倒れていた。


「ちっ………どこだ!?」


「何をそんなに焦ってるんだい?」


俺が探していると、後ろから幼い声が聞こえ、振り向くといびつな形をした角を持った幼女がいた。


「あんたを探してたんだよ、伊吹萃香!」


「へぇ〜、大方私のこの妖力だろ?」


「分かってんなら早くしまえ。強行手段に出るぞ?」


「ん〜、私は強者と戦いたいだけなんだよね。だから私と戦ってくれればいいんだけど?」


「つまりは、強行手段、と。弾幕が御望みか?」


「いや、純粋な戦いさ。弾幕なんて面白くないじゃないか?」


「そうか。なら………始めるか?」


「ああ、さ、行くよ!」


萃香が俺に向かって飛び出す。その速度はレミリア様を越えている。


「速………っ!?」


「ほらほら、行くよ!」


萃香の拳が俺に当たる瞬間、俺は弱体化時止め………時遅れを発動し、萃香の後ろに回り、フラタニティを振ると同時に解除した。


「食らえっ!」


「おおっ?」


俺が振ったフラタニティは萃香を切った………筈なのだが、何故かすり抜けた感覚がした。


「甘いね。私の能力は疎と密を操る程度の能力。そう簡単に当たらせないよ?」


「ちぃ!」


俺は少しムキになりながら、時遅れと剣での突進の連続を繰り出しても、全てすり抜ける感覚がする。そこで、俺は一旦時遅れを止めた。


「さぁて………何回も斬ってくれたみたいだけど、密度をスカスカにしておいたから、全然当たって無いんだよ。」


「くそっ!」


くそっ……どうすればいい………!?








未奈斗side―――








「やばい、いないな………」


僕は涼に頼まれて紅魔館の外を探していたが、紅魔館から出た瞬間、なんだか圧力が無くなった感覚がした。その時に外にはいないような気がしたが、それでも探した結果、いないという結論に達した。


「多分あいつは萃香との戦闘に突入しているはず………やばい、速く戻らないと………あいつじゃ、萃香は倒せない………!」


僕は急いで紅魔館へと飛び戻った。








涼side―――








「くっ、駄目か!?」


「まだまだ甘いねぇ〜。そんなんじゃ私の密度じゃ当たらないよ?」


俺はさっきから何度も剣で切り続けているが………何の感触もしない。


「くそっ!どうすればいい………?」


「よそ見してる場合かい?」


「ッ!」


俺が考えていると、いつの間にか萃香を視界から外してしまったようで、萃香はもう既に俺の懐まで潜り込んでいた。


「これで、終わりだね。意外と楽しかったよ!」


萃香の拳が俺の腹に突き刺さり、俺は一旦中に浮き、そのまま地面へと吸い込まれて行った。


「ちく………しょう………」


朦朧とする意識の中、俺は、弾幕が俺の目の前を通り過ぎるのを見た。








萃香side―――








私がこの人間に拳を沈め、地面に落ちると、一息をついた。


「ふう。人間のくせに………なかなか楽しめた。」


そう言っていると、一発の弾が私に向かって飛んできたので、慌てて回避し、飛んできた方向を見ると、何か分からない物体を手に持ち、大きな上着を着た人間がいた。


「………つぎはあんたかい?」


「そうなんじゃないかな。今そこに倒れている人と同じことを要求するよ、伊吹萃香。」


「そうか。なら、楽しませてくれよ?」


「概念を操る力、とくと見せてあげるよ!」


新たに来た人間は、手に持っている物体から弾を撃ちだし、それが、私の第二ラウンドの開始のゴングだった。








未奈斗side―――








急いで来てみると、やっぱり涼はやられていた。僕は急いで萃香に宣戦布告と同時に上着から出した銃で発砲、その弾を萃香は密度を下げて避け、僕に突っ込んできた。


「あんまり涼と同じと思わないでね。『僕と萃香が零距離になる』事を破壊するよっ!」


僕が冷静に、かつ直ぐに言い放ってから空間を殴り、概念を破壊した。


「………何をしてるんだい?」


萃香はこの能力を知らない故、拳を避けたそぶりもせず、期待ハズレだと言っているような目を向けて僕の懐で拳を突き出そうとした。が、


「なっ………?拳が、動かない………?」


「どうしたんだい?さあ、来なよ!」


「くっ!なめるんじゃないっ!」


そこから、萃香は連続して拳を放っていくが、全て僕が破壊した概念により届かない。


「あんた………一体何をした?」


「いったでしょ?僕と萃香が零距離になる事を破壊したんだ。つまり、今僕達は互いに触れられないのさ。」


「面倒な能力だねぇ………!」


「お褒めの言葉と取らせて貰うよ。でも、これじゃ決着がつかないからね。」


そういって、僕は萃香から離れ、拳を引いた。


「『僕と萃香が零距離にならない』概念を破壊、そして『僕は妖力を使って動くことが出来ない』概念を破壊!」


二回殴った後、そのまま萃香へと双短刀を持って飛び掛かった。


「ふ〜ん、つまり、今あんたは妖力を使用できる状態って事か。侮れないね!」


萃香は僕の双短刀の攻撃範囲から一旦逃れ、僕が着地した瞬間に突撃してきた。


「さあ、行くよ!」


「臨むところ!」


僕が萃香に双短刀を振り、それをかわした萃香が僕に向かって拳を放つ。それを残っている銃を操り防ぎ、また双短刀の連撃を放つ。正直、泥試合になりはじめた。


「ハァッ………ハァッ………」


「おや?疲れてきた見たいだね?」


泥試合になればなるほど僕には不利に動いていく。あいては底無しの体力があるが、こっちには限界がある。そこで、僕は賭けに出た。


「くっ………『僕と萃香の距離が三メートルにはならない』概念を破壊!」


「何っ………うわぁっ!」


無理矢理ほぼ零距離でやった強制距離延長に、僕と萃香両方が吹き飛ばされたが、僕は直ぐに体制を整え、次の行動に移った。


「これに賭ける………!」


僕はその場に地面を叩き、尋常ではない量の砂埃を撒き散らした。








萃香side―――








私がいきなり吹き飛ばされたと思うと、次の瞬間には私の視界は砂埃でいっぱいになった。


「どこだ………?」


この時、私は焦っていた。先程の人間より遥かに強く、戦い慣れている。そんな奴に、私は恐怖を抱き、直ぐに終わらせようと躍起になろうとしていた。だから、聞き逃してしまった。


勝負を決める、あの一言を。




「『僕と萃香の距離が三メートルになる』概念を破壊、『僕と萃香の能力が十秒間だけでも共有できない』概念を破壊。」




次の瞬間に見えた奴は、一直線に私の身体をねらって大きな刀を振り抜いていた。私は避けられないと悟り、密度を下げようとしたが、なぜか直ぐに戻されてしまった。この現象に驚きを隠せなかった私は、奴の刀をもろに食らった――――


涼「俺負けた………フラン様に示しがつかない………」


作「おーい、戻ってこーい。にしても、今回の投稿が過去最長記録。バトルシーンはやっぱり長くなってくれる。」


涼「俺よりも未奈斗の方が強かったんだな。」


作「あの時は未奈斗がちゃんと能力使ってなかったからな。」


涼「俺………修業しようか。」


作「頑張ってくれ。では、次回はこのままあの異変に飛び込みます。」


涼「では、また次の話で。」

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