あーかい部! 〜部室棟 乙女の干物 集まりて 怠惰を極め 綴るは実績 電子の海へ あゝあーかい部〜 64話 泣けるぜ
ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図女学院。
そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。
あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。
ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図女学院。
そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。
あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。
池図女学院部室棟、あーかい部部室。
「やっほー、元気?……今日はあさぎちゃん1人なのね。」
「あ、白ちゃん先せ……ふぁ。」
あさぎは挨拶がわりに大きな欠伸をした。
「今日も元気に寝不足ね。」
「……、」
あさぎは目に溜まった涙を拭った。
「……白ちゃん先生って、最後に泣いたのいつですか?」
「いつだったかしらねえ……忘れちゃったわ。」
「血も涙もないですね。」
「血はあるわっ!?」
「涙もあってくださいよ……。」
「大人になると泣くような感情の起伏なんてそうそうなくなっちゃうのよ。」
「哀しいですね。」
「日常的に涙を流せるのなんて今のうちよ?」
「うわ、泣けてきた……。」
「おう、泣け泣け若人。」
「やばい涙が……、白ちゃん先生にはもう流れることのないハートフルが……、
あさぎは上を向いて目頭を押さえた。
「う……、ポジディブが溢れ……ふぁ。」
「眠いだけやろがい。」
「……要ります?涙。」
「いらんいらん。」
「ほら、涙は青春のダイヤモンドって言いますし。」
「今日はポエマーな日なの……?」
「まあそんな日ってことで。白ちゃん先生にもありません?ポエマーな日。」
「ないない。」
「ほら、そこら辺で蝉が鳴いてると、『し ず け さ や……』ってなる日とか。」
「大抵の大人は蝉鳴いてたら『うるせえ』で終わりなのよ。」
「えぇぇ……。なんか詩とか読みましょうよ。」
「センスないのがバレるから嫌。」
「じゃあ格言でもいいですから……っ!」
「寧ろハードル上がってるって。」
「え〜、お涙頂戴してくださいよ〜。」
「随分と難儀な注文ね……。」
「親友と決勝戦してもいいですから〜、」
「あさぎちゃんにとっての『泣ける』ってスポ根なの?ちょっと意外かも。」
「流石に私だってB級パニック映画で泣くのは難しいですって……。」
「それで泣けたらなんでも泣けるわ……。」
「白ちゃん先生はどんなの見たとき『うぐ……ッ!?』って来ます?」
「『ウルッ』と来なさい。」
「私はやっぱり昔からの親友とコンビを組んで決勝の舞台を大爆笑に
「スポ根じゃなかった……ッ!?」
「あれ?私は『スポ根』で泣けるなんて一言も言ってませんけど。」
「確かに言ってないけど……それでどう泣くのよ。寧ろ笑ってるじゃない……。」
「めちゃくちゃ笑うと涙出ません?」
「青春のダイヤモンドどこ行った。」
「私が人並みに青春しているとでも……?」
「誇るな誇るな。」
「私の今があるのは、白ちゃん先生のお陰ですよ……♪」
「その文脈で使うとただの恨み節なんだわ。」
「そんなに言うなら、白ちゃん先生は人並みに青春してたんですか?」
「フッ……送っていたに決まっているじゃない。」
「そんなことが……!?」
「……並外れた青春をね☆」
「やっぱコースアウトしますよね〜。」
「ね。」
「白久先生、また人の道を外れちゃったんですか……!?」
みどり先輩入室。
「外れてないわよ……っていうか『また』って何!?」
「あ"……すみません、つい……///」
「『つい』……!?」
「ひゅ〜、みどり先輩やりますねえ。」
「はい♪……ところで、お2人はなんのお話を?」
「どんな時に泣けるかなって話してました。」
「なるほど……。」
「みどりちゃんはどんなときに泣けるとかある?」
「私が泣いたのは、ひいろさんとお付き合…………、/////////」
みどり先輩のお顔が真っ赤に茹で上がった。
「すみません、今の無しで。」
「「ええッ!?」」
「思い返したら昨日帰宅したとき、抱っこしたにゃんこに頭ポンポンされてウルッと来ちゃってました。」
「「ピュアぁ……。」」
「お2人は?」
「あさぎちゃんは親友がコンビ組んで漫才の決勝出たら泣くって。」
「……。」
みどり先輩は腕を組んで唸った。
「みどり先輩?」
「ほぉら、みどりちゃんも呆れて言葉が
「是非ともコンビ結成前から2人を追ってみたいものですね……。」
「え"……。」
「『親友』が『コンビ』になることで変わりゆく2人の関係と、『勝ち上がる』目標を得ても不変の絆……。しかもその目標が『漫才』……!他人を笑顔にする覚悟を決めたバックボーンなんて、ちゃんと観たらお涙間違い無し!……と、あさぎさんは言いたいんですよね?」
「…………、ふふん♪」
あさぎは勝ち誇った。
「おいなんだその間は。」
「はぁ……。ようやくわかりましたか枯れ女先生。」
あさぎは両肩をすくめてゆっくりと首を左右に振った。
「誰が枯れ女じゃ……!」
「白久先生はどんなときにウルッと来ましたか?」
「それが、最近はぜ〜んぜん泣くことなんてなくなっちゃったのよねえ……。」
「あんなに哺乳瓶片手に泣き喚いてた癖に……。」
「いつの話よ……!」
「うわぁ……!白久先生、やっぱり哺乳瓶派だったんですねぇ……!」
みどり先輩は目を輝かせた。
「そこ反応します……?」
「うちの子にゃんこたちもみ〜んな哺乳瓶育ちだったので親近感沸いちゃいます♪」
みどり先輩の家は猫カフェである。
「ブフッwww」
「おいそこ笑うなぁ!!///」
「それがこんなっにおっきくなって……。」
「『それ』……?」
「昔の白久先生、大事そ〜に一生懸命哺乳瓶抱きしめてましたもんね♪」
「え"……なんでそれ
「雪さんに見せてもらったむかぁしの白久先生、うちの子にゃんこたちみたいでとっても愛らしかったです♪」
「くぁwせdrftgyふじこlp!!??」
白ちゃんは言葉にならない悲鳴をあげた。
「ぶはっっwwwwwちょっw無理www」
「ぁぁぁあんのクソ親ぁぁぁああ!!!」
雪は白ちゃんの母でありみどり先輩のマブダチである。
「私もこんど雪さんに見せてもらお。」
「見たらめんたまくり抜くわよ……!?」
「ええ!?なんでみどり先輩はいいのに私だけ……、」
「みどりちゃんはほら……、日頃の行いが良いから。」
「さっき『また人の道外れた』とか言ってましたよ。」
「くっっっそ、なんで生徒に母性感じられにゃならんのだ……!///」
「泣けてきます?」
「……ハートフルじゃい。」
白ちゃんは上を向いて目頭を押さえた。
あーかい部!(4)
あさぎ:投稿完了……ッ!
白ちゃん:は?
きはだ:なにやら面白そうな気配
白ちゃん:おい待てまさかアレ投稿したのか
あさぎ:ちゃんと保護者の了承済みなので安心してください♪
きはだ:保護者?
ひいろ:雪さんのお墨付きなら安心だなw
白ちゃん:ひいろちゃん、まさかみどりちゃんから……
ひいろ:話はバッチリ聞かせてもらったぞ!
白ちゃん: くぁwせdrftgyふじこlp!!??
きはだ:よくわかんないけど読んでみるねぇ
きはだ:ひいろちゃんもあさぎちゃんもみどり先輩もさぁ……なんで顧問の母親なんかとそんなに面識あるのぉ?
ひいろ:縁だな
あさぎ:縁としか
きはだ:きはだちゃんがお休みしてるときに何かあったのぉ?
ひいろ:いや、ワタシとみどりさんは猫カフェで知り合ったがあさぎは別だったぞ
あさぎ:私は牡丹さんの紹介で
きはだ:へぇ〜
白ちゃん:さいっっあく
ひいろ:まあ、おばさんも懐かしんでたし嘘じゃないなら良いんじゃないか?
きはだ:生徒と上司に赤子時代知られてて草草の草ァ!!
あさぎ:うわ〜……きっっつ
ひいろ:考えたくもないな
白ちゃん:ほんっっと最悪
白ちゃん:これからみどりちゃんと会うたびに母性感じられなきゃ行けないわけ……?
ひいろ:みどりさんの家に哺乳瓶沢山あったぞ良かったな
白ちゃん:な に が よ !!!
あさぎ:まあまあ、赤ちゃんの頃なんて誰だってそんな感じですよ
白ちゃん:じゃあこんどみんなの赤ちゃん時代の写真持ってきてくれる……?
あさぎ:無理です
ひいろ:すまん
きはだ:笑止
白ちゃん:泣けるぜ……




