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おじさんにとってね、タバコ吸わない時は死ぬ時さ

あらすじ

主人公のおじさんは依頼を受けある少女の尾行をし、少女の親しい異性を消さなければならないことに。


しかし、少女と少年の甘い青春を見て心を揺さぶられてしまう!


これ以上は消す覚悟が無くなってしまうということで早々に立ち去ろうとした時!


少年から待ったをかけられてしまう、果たして少年の真意とは、、

相談とは、、ここで断ることも出来るが未来ある若者が悩んでいて、私に相談したいと言っているのだから聞かねばならぬ。


あ、ていうか未来ある若者とか言っちゃったけどこの子消さないといけないんだった


でも正直消したくなくなってきたので別いにいいか


ということで少し雰囲気もだしながら返答していこう


「聞こうか、、、」


「あ、ありがとうございます!そのここはあれなのであそこのベンチでもよろしいですか?」


「OK」






「あ、あのありがとうございます、、

こんな見ず知らずの僕なのに話を聞いてくださるなんて、、、あ、時間は大丈夫なんですか?」


「あぁまあ、大した用じゃ無かったから気にしないでいいよ」


まああの場からすぐ立ち去るための嘘だったからね気にするな、、というか気にしないでくれ、詰められるとボロが出るかもしれん


「そうですか、なら良かったです」


「うん、で相談って?」


「あぁえっと初対面の人にこんなこと言うなんて僕も変だと思うんですけど、彼女のことについて相談したいんです、、」


「なにかあったのか?」


「はい、実は彼女つけられているらしいんです」


ギクッば、バレている、、?!


「いいいいい、一体誰に、、、?」


「?、、分かりませんが彼女のバイト先の客じゃないかって話でして、ココ最近は特にそのお客さんが変に絡んでくるそうなんです。

ただ実際そのお客さんが付けてきているって証拠がなくて、なんだかつけられてるかも、、って気がする程度らしいんですが、、、」


っぶねー!!私じゃなかった!マージでビビらせるのはやめちくりなんだよなぁ


「そうか、、、確かにそんな感じだと警察に行ってもあんまり対応もされないだろうね、」


「そうなんです、彼女も何回か行ってみたそうなんですが、あんまり対応されなかったみたいで

仕方なく店長に相談したらしいんですけど、うちはメイド喫茶だし、君も可愛いからそういうお客様も少なからずいるかもしれないけど、明確な証拠がないとこっちも対応が難しいって言われたらしいんです。」


うーん、最近じゃよく聞く話だよなぁ

拗らせの人というか、、


「なるほどね、、バイト先変えたら?そしたら多少は効果あるんじゃない?」


「僕もそう思って彼女に言ったんですけど、近くて給料もいいしあんまり辞めたくないって言って聞かなくて、、、」


何よりも命は大事にして欲しいもんだけどなぁ、、まあ私は命を奪う側だから私が言えることなのかよくわかんないけど


「僕彼女が嫌な目にあって欲しくないんです!もうそろそろプロポーズもしたいですし、なにかモヤモヤを抱えたままするのは良くないと思いますからどうにか解決したいんです!」


なるほどなぁ、、しかしどうしたものか、、、、あ、せや私に依頼するように言えばいいんじゃね?

そうしたら別の依頼を遂行してるっていうていでこの子を長く生かせるし、ていうか生きてプロポーズして欲しいし彼女さんに


もう正直1000万とかはどうでも良くなってきた

別に生活に困っちゃいないんだから好きな依頼で食っていくって私の信念も思い出したし、そういうことでもちゃちゃっと依頼してもらお


「それならいい人を知っているよ、その問題をすぐ解決してくれる凄い人をね」


「本当ですか!」


「あぁ本当だとも」


自画自賛していきます、自己肯定感は上げていかないとね


「ちょうどその人の電話番号を知っているから、書いて渡すね」


「ありがとうございます!それでその人はどんな人なんですか?」


「その人はね〜まあいわゆる探偵さ。私もお世話になったことがあってね、その時も良くしてもらったもんだよ」


「へぇ〜それなら彼女の問題も解決できるかもしれませんね!ありがとうございます!早速家に帰ったら電話してみます!」


「うん、それじゃあまたね、あまりなにもできなかったかもしれないけど、」


「いえいえ!そんなことないですよ!本当貴方に会えて良かったです!」


「ははは、じゃあ彼女さんとお幸せになれるよう祈っておくよ」


「えへへ///それじゃあありがとうございました!」


そう言うと少年は駆けていった


うーん、いいものを見せて貰った

少年が、少女を思うその気持ち青春ぞ


では私も帰りますかね、少年から恐らく電話も来るだろうし


安心したまえよ少年、私に任せればストーカーぐらいお茶の子さいさい朝飯前よ

そしてさっさと結婚したところ見せてくれ


そう思いながらタバコに火を近づける

また一段と味わい深いものだった


しかしタバコはすぐ使い物にならなくなった


雨が降ってきた、しっとりとした雨が


男はプラプラと濡れたタバコを咥えた







「どうなっているんだ!」


汚い怒鳴り声が部屋に響く


「そう叫ばないでくださいよ、電話なんだから」


「これが、、叫ばずにいられるかっ!

娘にはより一層避けられるばかりで、一時も会話できやしない。1000万出しているんだぞ!一体どんな体たらくだっ!」


「あ〜今色々立て込んでまして〜、正直あまり手が回ってないって言うか、」


「ええい、黙れっ!クソッ長引けば長引く程、金が無くなるんだ!1000万出せるのも時間の問題なんだっ!」


「ん?なんで長引けば長引く程金が無くなるんです?経営でも傾き始めてるって話ですか?」


「当たり前だろ!会いに行くのも金がかかって、、、!

あ、いや、、、」


なんだぁ、、?何を言ってやがる

誰に会いに行く金だ?


「何言ってんです?」


「、、、、とにかくっ!期限を決めさせてもらう!明後日!明後日までだ!それまでに何とかしろっ!ガチャッ!」


まぁ〜た一方的に切りやがる、、、

私はタバコを手に取りながら溜息を着く


あれから少年からストーカー退治の依頼の電話があり勿論即刻承った

当たり前だが格安でね

少年から聞いた少女のバイト先へ潜入捜査もとい楽しみに行った


彼女はとても売れっ子なようででひっきりなしに対応に追われていて、それはもう凄まじい人気だった


私が注文すると彼女は走ってきて、汗を切らしながらではあったがとても可愛らしかった


これはファンになってしまいますわ


その後彼女を追っていると明らかに目の力の入れ具合が他の客と違う客がいた

あまり彼女は相手にしていなかったので、そいつをマークしてみたらまあ簡単

そいつが彼女を尾行していたのだ


ていうか今時電柱から覗くストーカーなんているのか?


かなりわかりやすい典型的なストーカーたったのに、つけられているような気がする、、とだけ言っていたらしいが彼女かなり鈍感なのだろうか、、


ストーカーするやつはストーカーされる覚悟があるってことで、そいつの情報を得るためつけて行った


どうやら男は働いてはいるようだが単発バイトをちまちまやる程度のフリーターで親族なし、近所付き合いもほとんどなしのアパート暮しをしているようだ


どうやら最近はやーさんの様な人が尋ねていたりするし、何をしでかすか分からない非常に危険な男だ


私が消しても恐らく真っ先にやーさんが疑われるってんなら後が楽なんで、少年の依頼をもう少しで完遂できそうだとホクホク顔でいたところに、最初の依頼主からの電話だ


ヤル気も削がれるというもの

まあヤルけどさ


依頼主怒ってたなぁ、、少年を消すのはやりたくなくなったし、なんて言ったらええもんか、、、

まあ少年の依頼やってから考えよう

ひとつのことやり終えてからやった方が多分いい考えも浮かぶだろう




さて今日はストーカーを消す日だ

天気予報では今日は酷い雨らしい


男の居場所は手に取るように分かる

男を消すため私はタバコを潰しながら立ち上がった









男は酷い雨の中傘をささず遊園地に1人立っていた


何をしているのかさっぱり分からなかったが


男の目線の先に答えがあった


少女と少年が居た

観覧車の列に並んでいるようであった

少年は酷く緊張していた










消す

私は消そうと思った

即刻消さなければならない


恐らく

前、少年にぶつかる寸前にしていた少年と少女の会話の通りなら今日行われるのだろう


邪魔者は消さなければならない

彼女らの心の憂いにしてはならない

愛を見届けるには


私は出来るだけ殺気を抑えて男に声をかけた


「お前がストーカーだな?」


男は酷く驚いた顔をして


「だっ誰だお前!」


怯えた声を出す男

私はその声に聞き覚えがあった


「お前まさか、、、依頼主か、、、、?」


「依頼主?、、、その声は!殺人屋!」


「お前だったのか、、、」


なるほどな、、ストーカーが最初の依頼主だったとは、、、声しか知らなかったため確証は持てなかったが相手がこっちを知っていて尚且つ関係性も合っているとなればもう答えだろう


「な、、なんでお前がここにいる!依頼はどうなっているんだっ!」


「今遂行中ですよ、別の依頼ですがね

ですが朗報です。あなたの依頼ももう終わりになりました」


私はタバコをひとつ取りだした

雨ですぐに濡れてしまってなかなか火もつきそうにない


「な、なに?、私は今日までと言っただろう!なのにどういうことだっ!娘に彼氏がいるじゃないか!なにも解決してないじゃないか!

私は言ったよな!?娘に近づく者がいたら排除しろと!排除してないじゃないかっ!なにが依頼が終わっただ!たわけたことを抜かすな!そんなことでは1000万はやらんぞっ!」


うるさいおじさんだ


「黙れよ、おじさん

あんたの事は全て握ってる、全部お見通しなんだ

あの子娘でもなんでもないだろ?ただの他人だ」


「な、何を言ってる!私と娘は愛してあっているんだ!」


うへぇ、気色の悪ぃ奴だ


「何処がだよ、ストーカー野郎

勝手に店のキャストに勘違いして愛し合ってるなんて戯言言ってんじゃねーよ、しかも相手は高校生だぞ?最低だな」


「、、、、、そっそれが本当だったらなんだって言うんだ!こっちは客なんだぞ!1000万出すって言ってるんだぞ!さっさと依頼をこなせって言うんだ!」


逆ギレかよ、まあもうこいつがそういうことしても驚きはしないけど


「お前その1000万やーさんからの借金だろ?どんな手を使ったのかは知らねぇが、よくそんな金額借りれたな」


「なっ、!何故それを!」


やーさんが出入りしてる時点で少しは思っとったがカマかけたらすぐ出しよった

もう終わりにするか、いつまでもこいつを相手にするのは時間の無駄だな

少年達ももう少しで観覧車に乗れそうだし潮時だな


「まあもう細かいことは良いだろ?さっさと逝った方が楽だぜ?俺が」


「くそぉぉぉぉおおおおおっっっ!!!!

ここで死ぬわけには行かないんだっ!!」


男はナイフを取り出し向かってきた


遅い

粗い

弱い

根性だけだな

私は濡れたタバコを男の顔に吹き付けた

男は目を瞑ってしまった

勝負にすらなってないか

素人に対して酷だったな

ではさようなら


男のサイレンサー付きピストルの引き金は軽かった

男の重いだけの体で受け止めれるものではなかった



私は少年にメールを送った


退治完了、精一杯やってきなさい







探偵の人からメールが来た

あまり彼女の前でスマホを使いたくないけど頼んでいることが事なので、彼女に断って見た



僕はほっと胸を撫で下ろした


しかしさらに胸の動悸は強まる


心の中の心配が消え去り目の前のことに集中できるようになった

そのおかげというのか分からないが彼女の事を思うと手汗が止まらなくなる


ただでさえ相合傘というシチュエーション故手汗をかいてしまうのに


そんなことを考えているからか係員さんの声も届いていなかった


「・・・お客様、?」


「あぁ!順番が来たんですね!ありがとうございます!」


僕は駆け足で乗り込もうとした

傘を閉じるのを忘れるぐらいに


彼女はそんな僕を見て笑って優しい顔でいてくれた


「ふふっ、どうしたの?そんなに緊張してさ

もしかして、、高い所怖かった?」


「いやいや!大丈夫、大丈夫、ちょっと久々でワクワクしちゃってて」


僕らは笑いあった

そんなたわいもない、だけど一生忘れることの無い会話をしていた

そして今日1番のいや人生で最も緊張する時間がやってくる




「ごめんっ!急なんだけど僕の目をしっかり見ていてくれないか///」


「えっ///もうどうしたの笑」


「今日って出会って3年目の日なんだ///

覚えてた?」


「う、うん///」


僕は勇気を振り絞った、いざという時になってみれば小さな勇気だった


「僕と、、!!結婚を前提にこれからも一緒に居てください!!!」


僕は指輪を出した

僕たちのプロポーズ


「、、、!!!!!!!//////////」


僕は無心だった、ひたすらだった、

この彼女からの返答までの時間を僕は忘れない


「喜んで!!!」


彼女は満面の笑みで泣いていた









私は先程消した男が持っていた双眼鏡を捨てた

見ていたのは観覧車の頂上にあるゴンドラ


男は土砂降りの中先程苦戦した


タバコにいとも簡単に火がつき


おっとっとと少し声を漏らしながら


深く吸い込み


タバコの火が消えぬよう上手く下に向けながら


吐き出した


それが副流煙だったのか、

愛の成就を

見ての言葉だったのかは


男以外誰も知らない






作者です


今回のお話は夢で見た話が元ではないと、前編で言いましたよね。


今回は私が街で見かけた大雨の中、深くフードを被りタバコを歩きながら吸っていたおじさんが元になっています。


そのおじさんがあまりにかっこよくてですね

このような話を作ってしまいました


タバコって絵になる人が吸ってると凄くかっこいいし、えっちだなって思いますよね、皆さん


私は一時期タバコ吸ってるダウナー系のお姉さんがすっごい刺さりまくっていた時期がありました


どえろでしたね、あれは


ま、そんな事は置いといていいんでそこらへんに置いといて、ちょっと期間が空いてしまったんですが土砂降りは完結いたします。


ご愛顧賜りまして誠に有難うございました


今後はどういう作品作りたいな〜って決めてないので、よく分からないのですが作者の文章能力向上を図っているのでそこまで期間があかないようにしたいと思っております。


てなわけでタバコが似合うダウナー系自尊心低め母性ありのええ感じの大人な女性の彼女ほし〜


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