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キハの『エッセイ』

私が恋愛小説を全然読まなかった理由

作者: キハ

 一時期、恋愛小説を毛嫌いしてたことがある。

 小説を一旦書くの止めていた頃。

 今と比べれば幼い頃。


 別に、恋愛はしてたし、嫌いじゃないし。

 自分の中にあるプロットも恋愛はするし。

 好きな本の中で主人公が恋愛しても別にいい。


 ただ、恋愛だけの小説が嫌いだった。

 あの頃の年代だと、児童書系で、子供向けの本の中の恋愛。

 本当の単行本の恋愛小説は、焦れた恋もあるし、複雑なのが多いけど、私の年の対象の恋愛小説は中学生が誰かに恋して、告白!成功!みたいのが多かった。

 たまに、敗れることがあるけど、必ず誰かと幸せになる。

 対象が子供向けだから、刺激的な悲しい恋は書けなかったのか、分からないけどそういう「成功する恋愛小説」が嫌いだった。


 私は恋愛なんて成功率低いと思っていたから余計に嫌いになった。

 本当の恋愛なんか告白する勇気なんてあんま湧いてこないし、そこで成功するかと言うと別の話で。

 だから、本の中で成功する場面を見ては「いつもこのパターン」と思っていた。


 告白!成功!

 そのパターンがどうしようもなく嫌だった。

 そんな甘いわけないし、そもそもそのパターンすぎて疲れんだよ。みたいな。


 だから恋愛小説は毛嫌いした。

 それから読まなくなった。


 けど、なろうに来て一番書きやすい学園モノを書いていたら、恋愛も入れなきゃなって思って、勉強してみることにした。

 恋愛小説でも読もうかなって思った。


 でもやっぱりまだ嫌いだったけど……。

 だから手を出せずに読まずにいた。


 そんな時に友達から貸してもらった。

 単行本の恋愛小説。

 本当は嫌だったけど、まさか断るわけにも行かないし、読んでみるかって読んでみた。


 驚いた。

 感動した。

 なんか、「告白!成功!」とかでもなかったし、悲しい恋もあったし、幸せな恋もあった。

 しかも、その心情の描写が細かくて分かりやすかった。

 そしてクライマックスで感動した。


 それから嫌いな気持ちはなくなって、「私もああいう小説を書きたい」って思えるようになった。

 私があの頃読んでいた嫌いだった児童書の恋愛もチラッと見てみたけど、結構変わってて、まあ「告白!」って感じだったけどまあまあ面白かった。

 いつものようなパターンではなく、やっぱりそこに何か付け足されてて飽きずにすんだ。

 恋愛小説には「告白!成功!」のパターンしかないと思っていたからこっちにも素直に驚いた。


 それから恋愛小説には興味を持った。

 今ではそんなたくさん読むって訳じゃないけどまあまあ読む。

 好きになったのかもしれない。

 恋愛小説を嫌いになっていた自分がちょっと情けなく見えた。


 それだけの話。

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