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彼は悪名高きロッフェロー ~悪役貴族になったので散々悪さしたら、主人公御一行が殺意ガンギマリになりました~  作者: 白煙モクスケ


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19/27

18:学院編:こういう女難は望んでない。

お待たせしました。

 入学式から一週間が経った。


 アイヴァン・ロッフェローはなんだかんだで忙しい。

 学院の授業。クランの経営。ロッフェロー家所領の状況確認と連絡。加えて、新入生指導役とかいう面倒事。空いた時間に鍛錬と研鑽。


 残念ながら主人公様を襲撃している暇が無い。


 全てを放りだして襲撃を優先しても良いのだが、主人公様はいつも親友様その他と一緒にいるため、機会が得られなかった。


 主人公様方の現段階“シナリオ”はプレイヤーをゲームに食いつかせるため、授業(という名のメインキャラクターたちとの触れ合い)と訓練(という名のSRPGパート・チュートリアル)を重ねているところ。今ならまだクソ雑魚ナメクジ。

 なのに、機会を得られない。


 クソが。あの時、グリーンの野郎とチャンバラしなけりゃよかった。

 アイヴァンは仏頂面しながら学食で昼飯を食らう。


 四人掛けのテーブルにはアイヴァンしかいなかった。クランの連中すら同席しない。ボッチ……まさにボッチ。だからといって、アイヴァンは便所飯などしない。真の美食家は孤独を愛するのだ。

 というか、なぜ便所で食うのだろう。一人で食えば良いじゃない。誰も君に関心なんか持ってないんだから、1人で食ってても笑ったりしないよ? 

 話が逸れた。


「御無沙汰しております。ロッフェロー先輩」

 ボッチ飯を食い進めていたアイヴァンに声を掛ける猛者が現れた。


 ピンク髪の超絶美少女、メインヒロイン一号アンナローズ王女だ。両脇にデカパイ騎士エルズベスとロリ魔法少女ラーレインも一緒だった。三人とも昼食のトレイを手にしている。


 俺に近づくな。俺が死ぬ。

 パブロフの犬的にいつもの感想を抱きつつ、アイヴァンはへりくだるように一礼した。

「これは王女殿下。御機嫌麗しく」


「学院では身分を問わず、でしょう? ロッフェロー先輩」

 微苦笑を湛えるアンナローズの麗しいこと天使の如く。

「御同席しても?」


「もちろんでございますとも」

 今にも揉み手を始めそうな態度でアイヴァンは首肯した。もちろん、内心では『やめろ、あっちいけ、俺が死ぬ』と被害妄想的な愚痴を重ねている。


 アイヴァンの対面にアンナローズとラーレイン、アイヴァンの隣にエルズベスが腰を下ろした。


 おいおい、包囲されたわ。死ぬんか。俺は死ぬんか? 内心で毒づきながら、アイヴァンは見事な愛想笑いを浮かべてアンナローズに問う。

「学院の生活は如何ですか?」


「新鮮なことばかりで楽しいです。皆、よくしてくれますし」とニコニコ顔のアンナローズ。「友人も増えましたから」


「それはようございました」

 主人公様達だな? そいつらと飯を食え。俺のところに来るな。アイヴァンは心の中で毒づきながら、営業スマイルをラーレインへ向けた。

「ガッサ嬢は如何かな?」


「おかげさまでつつがなく」とラーレインはしれっと応じ「ただ、どうも一部から年下のように扱われる。解せない」

 そりゃお前のナリがロリっ子だからだよ。とアイヴァンは思う。

「……今、ロッフェロー卿から不当な評価を受けた気がする」

 ラーレインがジトッとした眼で睨んできた。


 不当じゃねーよ、見たまんまだよ。という感想をおくびにも出さず、アイヴァンは苦笑い。

「いやいや、ガッサ嬢は容姿が可憐ゆえ、周りは年下を扱う如く丁寧になるのだろう」


「むむ」とラーレインは唇を尖らせた。

 御世辞で誤魔化されたと理解はしているが、可憐と言われて悪い気はしない。


「ロッフェロー。貴殿、見かけによらず口が上手いのだな。ラーレの貧相なナリをかくも上手く誤魔化した例は少ないぞ」

 隣で昼飯を食べていたエルズベスが感心顔を浮かべる。


「胸に多めの駄肉をぶら下げているからと、私に勝ったと思うなよエル」

 ぷんすかと憤慨するラーレイン。噛みつかれたエルズベスはちょっぴり不本意顔。

「駄肉言うな……好きでこんなもんぶら下げてるわけじゃない……」


 胸のサイズは女性の人生に大きな影響を与える。フェミニストが聞いたら怒りそうだが、乳房が男性(オス)に対する明確なセックスアピールという事実は変わらない。とはいえ、女性自身がそのサイズに納得するかどうかは、本人次第。


 武人であろうとするエルズベスに言わせれば、Gに届きそうなデカパイは困りものだった。運動の邪魔だし、甲冑の胸部加工も高くつくし、男共からいやらしい目線を浴びるし。


 前世、女房持ちであったアイヴァンは経験則から、この手の会話に差し出口を叩かない。女性の身体特徴について、女性の前であーだこーだ言ってはいけない。それは死亡フラグだ。


 アンナローズは気心の知れた二人の遣り取りに微笑みつつ、アイヴァンへ水を向けた。

「ロッフェロー先輩は指導役を務められているそうですが、そちらのグループは如何です?」

「未熟者の自分が後輩を指導するなどと烏滸がましい限りですが、ぼちぼちやっております」


「ぼちぼちねえ……指導方針を巡ってグリーン先輩と剣を交えたと聞くぞ。熱い指導をしてるようじゃないか」

 にやりと口端を吊り上げるエルズベス。


 アイヴァンは嫌そうに顔を背け、自身の大きな右手を一瞥した。怪我は回復薬と治療魔導術ですっきり治っている。


 なお、アイヴァンの負傷を聞いた時、アーシェが激怒した。


 こう書くとアーシェがアイヴァンを案じ、カイル・グリーンに対して怒ったように思うじゃん? 

でも実際は『バカじゃないの。怪我なんてしたらダンジョン潜りに齟齬が生じるじゃない。は? 薬と魔導術で治った? バカじゃないの? 治療後の体が“馴染む”まで時間が掛かること忘れたの? バカじゃないの?』と“アイヴァンへ”叱責と罵倒を浴びせた(しかもスンとした真顔で)。

 アイヴァンは誓った。このアマ、いつか泣かす。絶対に泣かす。


 話を戻す。

「思えば、貴殿とは今年度に上がって以来、講義でも剣を交えていないな」

 エルズベスは『いいこと思いついた』と表情を弾ませ、言った。

「どうだ、今度、指導グループの合流稽古でもしないか」


 ひぇ、とアイヴァンは思わず声を出しそうになった。


 主人公御一行と合同練習だと? このデカパイ、俺を殺す気だな? 殺す気なんだな? その合同練習とやらで俺の死因たるメインヒロイン2号と関わらせ、殺す気なんだな? デカパイがぁ……乳に賢さ吸い取られてそうな面して、とんでもねえ謀略家じゃねえか。


 被害妄想がオーバーレブ気味のアイヴァンを余所に、アンナローズもにっこり微笑んだ。

「それはいい考えね、エル。いかがですか、ロッフェロー先輩」


 メインヒロイン一号も乗ってきやがった。このピンク髪め、ピンク髪は淫乱が通り相場って田中が言ってたのに、俺を殺す陰謀巡らせてやがるぞ。話と違うじゃねーか田中っ! お前はホントに役立たずだ田中っ!

 心の中で前世の部下に呪詛を吐きつつ、アイヴァンはかつてない営業スマイルで揉み手をしながら応じる。

「い、いやぁ指導責任者のグリーン先輩にも御意見を窺いませんと、私の一存ではなんともはや……こちらも指導を始めたばかりですし……」


 卑屈なほど低姿勢なアイヴァンに、ラーレインがどこか鋭い眼差しを向け、言った。

「ロッフェロー卿。姫の思し召しです。良きにはからうよう努められよ」


「へへぇ……っ!」

 反射的に頭を垂れるアイヴァンは『しもたっ!』と思ったが、吐いた唾は吞めぬ。


「ラーレ。学院で立場を持ち出すのはマナー違反よ」

 アンナローズは困り顔でラーレインを窘めつつ、アイヴァンへ優しく微笑んだ。

「でも、合同練習が実現するなら、嬉しいです。御友達が増えるのも楽しみですから」


「ぎょ、御意のままに……」

 アイヴァンは心の中で白目を剥いた。

 明日からは誰とも関わらないよう、便所で飯を食おうかな……


        ●


 災難というのは続くらしい。


 王都ダンジョン『オルタミラ遺宮』。浅層中盤にて……

「ロッフェロー。あの子は何?」

 クラン『幼獣団』の副長アーシェ・クルバッハは眉目を鋭くしてアイヴァンを睨んだ。

「気づいたら混じってやがったんだ。俺が連れてきたわけじゃねーよ」

 アイヴァンが疎ましげに顔をしかめた。


「そういう事なら追い返せばいい」

「今更、1人で帰らせるわけにゃあいかねえだろ」

 幼獣団のパパとママが口論をしている原因。


 セレン・グレイウッズは無機質な顔でダンジョン内を観察していた。

 金髪のショートヘア。翠色の瞳。情動の欠けた面持ち。美人なことが却ってマネキン染みた印象を与える。

 装いは和ゲーらしくキャラデザイン優先でリアルさ皆無。つまり、やたら彩色が豊かなミニスカ着衣とフェティッシュなニーハイブーツ。面積の少ない無意味な防具。得物はレイピア。


 この娘っ子はどうやったのか、いつの間にかクランのダンジョン潜りに混じっていたのだ。


 真っ黒な着衣と雑多な装備をまとった幼獣団の団員達が『あれ? 誰だ?』『こいつ、うちの団員じゃなくね?』と気付き、装いの上等さと年頃から『ボス達の知り合い(学院の御貴族様)かな?』と判断して報告。発覚した。


 セレンは周囲を無視し、気ままな猫のようにダンジョン内を調べ、

「ふむ……やはりここも……」

 とかなんとか思わせぶりなセリフを呟いている。


「グレイウッズ。こっちゃ来ぉ」

 アイヴァンは眉間に皺を刻みながらセレンを呼ぶ。


 セレンは不愛想な猫のような態度と足取りでアイヴァンに近づき、

 ごちん。

 拳骨を食らった。


「痛い」

 無表情のまま頭のてっぺんを押さえるセレンへ、アイヴァンは言った。

「お前、オリエンテーションの時、俺がなんつったか覚えてるか?」

「まったく」とセレンが無表情のまま即答。


「思い出す振りくらいしろよコノヤロー」アイヴァンは毒づき「ダンジョンに挑む時ぁまず学院に許可を貰って、俺とグリーン先輩の了承を貰えっつったろう」

「覚えてない」しれっと答えるセレン。


「素直かコノヤロー。覚えとけバカヤロー。かっくらすぞコノヤロー」

 アイヴァンは眉目を吊り上げる。傍らにいるアーシェもイライラしていた。

「今日ンところは同行させてやっけど、俺や周りに従え。逆らったり、勝手に動いたりして団を危険に晒したら、マジでその綺麗な面に青タンこさえっからな。復唱」


「大人しく言うことを聞く」

「復唱しろっつったのに、なーんで理解の仕方で答えンだよ。初っ端から逆らってんじゃねーか。グリーン先輩とチャンバラした時に横槍で俺を伸したからって上だと思うなよ?」

「それより、今日はどこまで潜るんだ?」

「さらっと聞き流してんじゃねーぞこのガキャア……ッ!」

 額に青筋を浮かべ始めたアイヴァンに、まあまあ、と学院生団員達が宥めに入る。


 アーシェが嘆く。

「面倒ばかり増える」


     ★


魔導術士(メイガス)寄りの魔法騎士(ルーンナイト)か」

 アーシェは狐のような目つきで闖入者のセレンを観察する。


 なるほど、ロッフェローが言うように腕が立つ。あの歳で無詠唱魔導術など相当なものだ。団の居候状態のむっちり女魔導術士(レイニーとかいう名前だ)より上かもしれない。


 余談だが、このむっちり女魔導術士が幼獣団に居る理由は『扱いは酷いが払いはしっかりしてるから』だ。報酬の支払いは大事。


 セレンは時折、足を停めてダンジョンの装飾やら造りやら調べ、ぶつぶつと呟きながらメモを取っている。

 当初こそ団員達が「何してんの?」と声をかけていたが、無視しているのか聞こえてないのか、反応すらしないので、やがて『まあ、言うことは聞くようだからほっとこ』となった。

 この辺りのさばさばしたビジネスライクさは、アイヴァンの薫陶だろう。


 セレンが雑魚敵を無言でしばき倒す様を見て、アーシェはようやく機嫌を直す。

「……使えるわね。グレイウッズなんて貴族は聞いたことないけど、何者なの? 」


「王国北部の騎士家……らしい。俺も書類でしか知らん。そもそも入学式から一週間だぞ。ろくに話したこともねーよ」

 アーシェの問いにアイヴァンは肩を竦める。

「あの不愛想と自儘振りを見る限り、素性を尋ねても答えないと思うがな」


 アイヴァンはセレンの登場しないスマホ版『黒鉄と白薔薇のワーグネル』をプレイしていたから、セレンの正体を知らない。


 しかし、アイヴァンは何となく察しがついていた。ゲームにおいて強ボスの手下を務めるカイル・グリーンが顔色変え、あの不愛想娘の肩を持つ態度。

 ひょっとしたら、強ボスのアルテナ・ブラックストーンの関係者かもしれない。クレヨンセットみたく様々な髪や眼の色が溢れる世界で、アルテナ・ブラックストーンと同じ髪と目の色をしている点が、怪しい。大いに怪しい。実に疑わしい。


 この疑問に関し、アイヴァンはセレンやカイル・グリーンを問い質す気は無い。

 前世、社会人で妻子持ちだった男は『知らぬが華』という言葉を知っている。藪を突いて(アルテナ)を出したら目も当てられない。アイヴァンは学院編を生き抜き、来たる内戦で“好き勝手に”暴れまくってシナリオを滅茶苦茶にしたいのであって、凶悪な魔女の使い走りをしたい訳ではないのだ。



 で。



 そんなこんなで大回廊(浅層と中層のつなぎ)に到達。

 階層ボスのピンク大蜘蛛が出没し、

「前衛班、行くぞっ! デバフに注意しろっ!」「遊撃班は散開っ! 急げっ!」「後衛組は牽制を絶やすなよっ!!」「チンタラすんなっ! 死にてェのかボケッ!!」

 わーわーぎゃーぎゃーと騒ぎながら、されども狂暴なガキ共は無駄なく迅速にグロテスクな大型モンスターを狩り殺しにかかる。


 ――以下、省略。

 サクーッとピンク大蜘蛛の解体作業を完了。


「この程度なら問題なく仕留められるようになったわね」

 アーシェが戦闘で乱れた髪を指で梳きながらにやり。


「女王ナメクジやツインズにはまだ厳しいがな」

 アイヴァンは片手戦斧を腰の鞘に収め、片眉を上げた。

「不愛想な猫娘はどこ行った?」

「あの子ぉ? あそこに居るよぉ」と遊撃班長の女子が指差した。


 大回廊の中央付近で、セレンは屈みこんでいた。ナイフの切っ先で床をかりかりと引っ掻いている。何やってんだかさっぱり分からない。


 アイヴァンにはさながら猫が暇潰しに小石を突いているようにも見えたし、我が子が幼い頃に公園の植え込みで不可解な探検をしていた様を思い出し、何とも言えない感情に駆られる。

「どうかしたんか?」と前衛班長が訝る。


「いや……なんでもない」

 胸中の疼痛にも似た感傷を抑え込み、アイヴァンはセレンへ向け、声を張る。

「グレイウッズっ! 先に進むぞっ!」


 セレンは腰を上げた。が、こちらに戻ってこずにそのまま壁に向かっていく。


「なーにやってんだ、あいつぁ」

 あンの猫娘はいっかい、きっちりクンロク入れにゃあ行かんな。

 アイヴァンは舌打ちしてセレンの許へ歩き出し、

「おいコラ、人が声をかけてんだから返事を――」

 最後まで告げられなかった。


 なぜならば、セレンが壁に向かってぶつぶつと告げた直後、その壁を起点に大回廊の中央に幾何学模様状の魔法陣が浮かび上がったからだ。


「なぁっ!?」

 吃驚を上げるアイヴァン。アーシェを筆頭に団員達も驚嘆し、慌てて魔法陣から離れていく。

「お、お前、何やらかしたっ!?」


 眉目を吊り上げたアイヴァンが怒鳴り散らすも、セレンは無表情に応じた。

「質問には答えるけれど、まずはアレの相手をした方が良い」


 刹那、魔法陣の中央空間が黒く歪曲し、狭間からもがくように”何か”が這い出し始めた。

 その”何か”は山羊脚の悪魔を思わせる姿をしていた。


 人間の体と両腕。太腿の半ばから先は山羊脚で、頭は山羊というよりヘラジカのようで角も横に大きく広がっていた。天井に届きそうなほど大きな体躯は青白く、ヒョロッヒョロのガリガリで、あばら骨が浮くほど痩せこけている。

 床から数センチほど浮き上がるように立っており、つま先から角の先まで不規則に魔導言語が散在し、赤い光を発していた。


 もっとも、誰もそんなことに注意を払わない。それ以前の問題に気を取られていた。


 この山羊脚巨人は全裸だった。

 ゲームなら表現が回避されているだろうが、如何せん血肉通う現実の世界では、股間が丸見えだった。否、むしろそのデカい逸物を屹立させ、存在感を強烈にアピールしている。


「――パネェ」

 遊撃班長が逸物のサイズに感嘆を漏らし、傍にいた斥候班長の女子にケツを蹴られた。


「なんだ、ありゃ。あんな化物ぁ聞いたこともねーぞっ!?」

 アイヴァンは目を剥く。かつてプレイした『黒鉄と白薔薇のワーグネル』にあんなモンスターは出現していない。だが、あの存在感はヤバい。股間のアレを抜きにしても分かる。


 あのモンスターはヤバい。


 驚愕と動揺が場を支配する中、“やらかし”た元凶のセレンはつまらなそうに呟く。

「なんだ、外れか」

 直後、山羊頭巨人がひょろ長い両腕を広げた。大きな双角の間に光が収斂し――



 どかーん。


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[良い点] どかーん。 [気になる点] DLCの追加要素なのかな?
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