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日常から非日常へ。  作者: 稲平 霜
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迷い道

どうぞ!

楽しんでいってください!

48話




「えっと、まず名前でも聞かせてくれると嬉しいのだけど...。」私は屈んでそう聞くと少年は腰から刃毀れを起こしたナイフを取り出し、私に向け。

「教えるか!王族なんて全員敵だ!金持ちは全て敵なんだ!」少年はナイフを震えさせながら言い放った。私は立ち上がり少年のナイフを持とうとすると、少年はナイフを振り回した。

「王族が!触るな!お父さんの形見なんだ!お前ら王族はそうやって奪っていくんだ!僕から!全部っ!」少年はそう言って私の腕に傷を付けた。その事に気が付いた少年はナイフを落とす。そして、尻もちをついて。

「違う!僕はやってない!」少年は半泣き状態になりながらもナイフを拾おうとしていた。その時、私は口を開いた。

「あのね、私、実は王族じゃないんだ。そこらにいるただの平民。牢屋にだって入ったことがある。こんなのじゃ分からないかもしれないけど、私も王族の醜さを知ってるの....。」私は今までの経験を不自然のないように変えて言い放った。すると、私の話を聞いた少年は涙を止め、ナイフを腰に閉まった。

「ごめん。おねーちゃん。王族の事となるとついカッとなって...。で、なんでおねーちゃんはこんな所にいるの?」少年は俯いて言った。すると私は指を口に当てて。

「お姉ちゃんはね今、王族の事を調べてるの。だからこの事は内緒ね。」私はそう言って少年の口を封じた。続けて私は話す。

「じゃあ、目を瞑って。そしたら下に戻れるから。」私が手本のように目を瞑りながら言った。すると、少年は首を振り。

「いや、いいよ。コーズ行くよ。」少年は私の背後の存在。カラスにそう言って窓に向かっていく。

「調査の邪魔してごめんなさい。おねーちゃん。それじゃあ。」少年はそう言ってカラスを肩に乗せて飛び降りた。いや、違う。カラスが少年の体に同化して、少年の背中から黒く大きなカラスの羽が生えていたのだ。その少年はカラスと羽を動かし、飛んでいた。変わった人もいるのんだな。旅にはそういうの付き物だったけど城で見るとは思わなかった。私がそう考えながら窓を眺めていると、ドアが勢いよく開かれた。

「ご無事ですか。怪我は...。腕のみですか。」使用人はそう言って私の腕に回復魔法を唱えた。すると、傷一つ残らず回復された。

「ドタドタ聞こえたものですから何かあったのかと思いまして。」使用人はいつもより少し焦りながら言った。

「いや、久々に体を動かしたくてですね。少し暴れちゃったかも知れません。」私はそう言って誤魔化した。

「国王様が来ていたら傷1つでもショックを受けるのであまりそういう行動は取らない方がいいですよ。あと、もう少しで朝食のご準備が整います。お食事部屋まで、ご案内を...。」使用人が話している時に私は遮って。

「ちょっと行き方覚えたいから1人で行ってみる...みます。」私はそう言って使用人を先に食事場所まで行かせた。

「よし!」私はそう声を発して、歩き出した。


まず、初めに見かけたのは小さな机の上に花瓶があり、その花瓶には当たり前ながら花が植えられていた。紫ないい色で私は少し見とれた。しかし、今は道を覚えなければ。そう思って特徴的なものを見ていく。しかし、その先には特徴的なものはなく、私は盛大に迷った。


これは見つけられた時に言われた事だ。

「方向音痴過ぎませんか?全くの逆方向ではないですか...。」使用人は呆れていた。


「エリスタ。悪かったな。」王様の言葉に私は疑問を抱く。

「何を...。」私が聞こうとすると王様は口を開く。

「他国から来る王子は明日だったのじゃ。直ぐに伝えられなくてすまなかったな。」王様が頭を下げて言っていた。私はその時、忘れていたことに気がついた。お世話するって言ったのにそれを、その約束を破った事になる所だった。

「気にしておりませんわ。お父様。」私は動揺を隠すように、言い放った。すると、王様は笑いながら。

「そうか、怒ってないようで良かったよ。」王様はそう言って息を吐いた。


目の前にサンドウィッチが置かれる。

「朝食は多く食べると体に悪いと思いましたので、パンで肉を挟んだサンドウィッチのみとなります。物足りませんでしたら、食堂の者にもう少し用意させます。」使用人はそう言ってお辞儀をした。私はそんな事気にせず、食べだす。肉が入っているだけあって味には気にならなかった。馬鹿舌なのだろうか、私は。そんな事を考えながら食べていると、いつの間にか食べ終わった。


私は再度道を教えられながら、部屋に戻った。

「自分でできると言っておきながら失敗するとは...。不覚だ。」私はそう呟きながらベッドに寝転んだ。そういえば明日か。他国の王子のお世話だから歳は1桁かな。私はそんなことを考えながら目を閉じた。

どうでした?

面白く読めたのなら良かです!

次回も読んでくれると嬉しいです!

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