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日常から非日常へ。  作者: 稲平 霜
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交戦状態空腹欲求

どうぞ!読んでいってください!

42話




「ぁ''ぁ''ぁ''ぁ''ぁ''ぁ''!」ドラウは頭を抱えて叫ぶ。すると次々と土塊の頭が口だけという歪な巨人を生み出す。

「何度でも一緒だよ!」僕はそう言ってもう一度全方位に雷撃を放つ。しかし、先ほどのように簡単に壊れなかった。

「ククク.....。ハーハッハッハッハッハッハ!吾輩の力を見せやる!」ドラウは僕の驚いた顔に興奮冷めやらぬ声で言った。僕はその様子を見てついニヤけた。その理由は簡単だ。僕は今、戦う事に楽しさを見出しているからだ。

「見せてみなよ...。」僕はそう言ってヒョウカとヒョウリの力を解放し、氷塊を崩して身体中に張り巡らせ宙を舞う。僕の言葉にドラウは少し不機嫌そうな顔をして。

「舐めるなよ...。」ドラウはそう言って僕を改めて睨む。何をしてくるのかしばらく見ていると何もしてこなかった。何もしてこない事に疑問を持つと後ろから衝撃が走った。違う。僕の左足が食いちぎられていた。

「...っ!」僕は痛みに耐えながら意図せず声が出た。噛み千切られた左足の断面から血が溢れ出る。僕はその血を無駄にはしない。血を全て力に変える。

「これでどうだ!」僕は雷撃を一点に濃縮させ、地面に飛ばした。しかし、その雷撃は虚しくドラウに食われた。

「やっぱり、美味い!」ドラウはそう言って舌で口の周りを舐め回す。宙に浮く僕をドラウは凝視してきている。僕は切れた左足をどうか出来ないことか、考える。しかし、今の僕には義足や義手を作れる力を知らない。そんな考え事をしていると、ドラウが喋り出す。

「やっぱり....。やっぱりだ!お前を傷付けることで!美味さが増す!あ、ぁあああぁ!美味い美味い美味い美味い美味いぃぃぃぃ!」ドラウは興奮した様子で目を口角を上げる。

「さすがに...。まずいな...。」僕が言った言葉は事実だ。僕の勝ちはほぼ見えない。1番の攻撃である雷撃も食べられておしまい。その攻撃に集中していると下の巨人が僕を襲う。この絶望的な状況で1人の声が響いた。

「上位回復魔法!」その声はヤカナだった。ヤカナは既に全回復していた。回復魔法を受けた僕は足が再生し、千切れた右手も再生していた。こうしてみていると気持ち悪い。

「あまり、舐めないでくれる?」ヤカナはそう言って僕の浮いている下に来て、真っ赤に染まるオーラが立ち上る。真っ赤に染まる眼光が圧を感じさせる。

「うん。そうだね。そうだ!そうなんだな!?お前は肉が柔そうで美味そうだ!」ドラウはヤカナに向かってそう言った。僕はヤカナが襲われないように盾になったつもりが、気づいた時には僕は地に足がついていた。慌てて上を見るとそこにはヤカナが丁度ドラウに攻撃する寸前だった。

「食っらえ!」ヤカナはそう叫びながら手を振りあげた。振り上げた手から手が見えなくなるほどのオーラが纏わりつき、ヤカナの眼光も強くなっていた。ヤカナの攻撃がドラウに当たる。

「ぁあ?」ドラウの不意に吐いた声。ヤカナの指はドラウの腸を抉り、突き刺さっていた。それだけでなく、ヤカナの腕が真っ赤に染まり、ドラウの血を吸い取っていた。

「離れろ!」ドラウはそう言い放ち、同時にヤカナも地面へと叩きつけた。

「くは....っ!」ヤカナは口から嗚咽が零れていた。僕はヤカナと入れ替わるようにドラウへ飛び立つ。僕はドラウの鼻先で止まり、その近距離で黒い刀を生成してそのまま突き刺した。

「どうだ!」僕はつい声を上げた。黒い刀はドラウの頬から旋毛にかけて突き刺さった。しかし、ドラウは少し痛がりながらも自分に刺さった黒い刀を体から抜いて食べていた。

「苦っ!」ドラウは味の感想だけ言って攻撃に移る。

「この子達も!忘れてない!?」ドラウはそう言って僕とヤカナの周辺に頭が口だけの巨人が生成された。その数は5、6体だった。

「僕が3体、お前が3体だぞ。」僕がそう言うとヤカナは頷いて。

「当たり前...!」そう言って僕とヤカナは同時に走り出した。僕は雷撃を効かなくなってきているのは分かっている。だから、もっと強い威力なら行けると考え、空から落雷を落とした。すると口だけしかない巨人はすぐ崩れ去った。ふと、ヤカナの方も見ると巨人から水分を吸い取り、乾燥させて壊していた。そして、壊すと直ぐにドラウが来た。不意打ちに僕は背中に攻撃が入った。

「皮が破けて桃色の肉が見える!ここだけ見たら美味そうなのに!」ドラウはそう言って興奮していた。そこに、ヤカナが現れる。

「溜まった...。避けて...!」僕はそのヤカナから発せられた声に基づき、その場から離れる。すると、ドラウはその場に取り残された。ヤカナに集まるオーラがここら一帯を包み込んだ。睨み付けて辺りを見るドラウにヤカナは一切の躊躇なく殴った。ドラウはヤカナの攻撃に当たった部分である右肩が爆散した。

「痛い痛い!何をした!」ドラウは痛みに耐えながらも僕らを探している。そんな僕の元にヤカナが来た。

どうでした?

面白かったなら良かったです!

次回も読んでくれると嬉しいです!

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