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日常から非日常へ。  作者: 稲平 霜
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ハルの状況

楽しんで行ってください!

33話




「刀を持った冒険者を見かけなかったか?」「弓を持ってる冒険者を見かけなかったか?」私はラフノ達について聞いた。しかし、誰も知らない様子だった。私がため息を着いてベンチに座る。そこに2人組の男の人が来た。

「君が言ってる冒険者知ってるかもしれない...」男達はそう言って手招きしてきた。私は食い気味に

「ほ、本当か...!?」慌てて言った。

男達に付いていくと段々町から離れていくと森の中に入っていく。

「本当にこんな所にいるのか?」私は眉を潜めて言った。

「いるよ」男たちはニヤけて言った。これは嵌められたな。私でも流石に気づく。にしてもどこに向かってるんだ?私の疑問はすぐに解消された。着いた場所は廃墟の町。ウトムという名前の町だった。目には見えないが多くの気配が感じられた。

気配に気づくと途端に自然の音、男たちの足音が静まった。男たちは振り向く。

「かかれ!」男たちは突如叫んだ。周りの気配が同時に動く。しかし、私は狼狽えず刀を振り出した。

「なんだあの剣!?」1人が言った。

「あれは刀っていうやつだ。あの系統の武器は気を付けた方がいい。切れ味が段違いだからな....」もう1人が言った。

私の中にはまだ鬼神がいる。弱った鬼神が私に力を貸してくれる。だから私はこの力を今、存分に扱わせた貰う。そう決めた最中、全方位に、か細く黒い稲妻が走る。

「私の名前はハル!私を倒せるものなら倒してみろ!」私は威勢よく言い放った。すると、一気に盗賊団のような人々が襲ってくる。恐らく50人はいる。勝てるかどうかなんて知らない。私が弱いのなんて知ってるだからこそ、ここで私は強くなる。私は鬼神の稲妻を身に纏う。刀は黒く染まり、体の一部一部に鎧が装着される。その時、後ろから衝撃が走った。視界が揺らぐ、でも、負けない。私は揺らぐ視界を一点を見つめ、直す。私は後ろを向き、刀をそのまま横に斬った。すると、黒の斬撃がそのまま広がる。私の放った斬撃は10人もの人に怪我を与えた。足が切れて叫ぶ人、首が落ちる人、上半身と下半身がズレる人。私はあまり見ない事にした。後40人。勝てる。私でも勝てる。役に立てるようになる。そう確信した時だった。私の体は地面を這った。

「なんで倒れたんだ?」1人が言った。

「所詮女だな。体力が尽きたんだろうよ」1人がそう言って私の体を持ちあげた。そのまま私は意識を失った。

「ここは?」私は地面に手を着いて言った。私のいる場所は鉄格子に囲まれた場所だった。そこに光が差した。そこにはムチを持った男が現れた。その男は妙に宝石を身にまとっていた。見るからに貴族のような感じだ。その貴族は私を見ると、口を開いた。

「何じゃ?お主?ハルか?」貴族はそう言って目を見開く。そして、続けざまに話す。

「早くこの子をだしてやれ!」貴族はそう言って牢の管理者のような人が鉄格子のドアの鍵を開けた。

「ついてきなさい...」貴族はそう言って私の手を引いた。

次に私が連れてこられたのは大きな城だった。

「急展開過ぎて、脳が追いついてない....」私は開いた口が塞がらない。私は手を引かれるがまま歩いた。私はそのまま城に入り、玉座に連れてこられた。

「おぉ、良くぞ戻ってきたな...。ハルよ....」髭の生えた老人が言った。しかし、私には身に覚えがない。

「何かの間違いでは....」私がそう言うとそこに1人の使用人がすれ違いざまに言葉を発した。

「今は国王様に合わせてくれないかしら?」使用人はそう言って国王に礼をしてこの場から去った。

「疲れただろう?部屋に戻ってその汚い服を着替えなさい」国王様はそう言って部屋のある方向を指さした。私はその方向に階段があるのが見えた。階段を降りると、そこには先程の使用人がいた。

「国王様の発言に合わせて頂きありがとうございます。部屋はこちらです」使用人はそう言ってお辞儀をした。

「詳しい話は部屋に戻ってからに致します」使用人はそう言って私を部屋に案内をしてくれる。

「どういう事か教えてくれないか?」私が座ってそう言うと、使用人は私の隣に座り、言葉を放つ。

「では、お話致しましょう」使用人はそう言って昔の話を話し出した。

「かつて、国王様には娘がおりました。しかし、国王様の娘様は突然、流行り病にかかりお亡くなりになってしまうのですが、その時国王様は娘様に関心がなく、娘様がお亡くなりになった時にようやく悲しみに打ちひしがれたのです。その事がショックで国王様は何日も政治を放棄し、1度国が乱れました。今でこそ元に戻りましたが...。そこに、貴方様が現れた事で国王様に活力が湧くと考えたのでしょう、大臣は。貴方様には少しの間、国王様の娘様としていてはくださりませんか?」使用人は淡々と事の経緯を言った。

「わかった。ただし条件がある」私は人差し指を立てて条件を提示した。その条件とは

「この国の施設の使い放題がまず一つ。二つ目は仲間探しを手伝ってくれ。最後に、私を強くしてくれ!それができるなら、協力してもいい!」私はそう言って頭を下げた。

「分かりましたから、頭を上げてください。とりあえず今日はお休みください。それが国王様の命なので。では....」使用人はそう言って部屋から出ていった。

私はみんなと同じ強さになるためにここで強くなるんだ。私はそう決めて窓から橙色に光る空を見つめた。

どうでした?

面白く読めたなら良かったです!

次回も読んでくれると嬉しいです!

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