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日常から非日常へ。  作者: 稲平 霜
259/288

リザードマン

258話




 「まず行くとするならば、”シャスラトラ”って町か...最南端にある孤島で、灼熱の気温で人が過ごすには相当の精神力が必要らしいが、そこからよく悪魔の話が出ているらしいし...行ってみる価値はある...」ラフノは羅針盤を手にして言った。


その直後のことだった。大きな影が、ラフノを覆い隠した。その瞬間風が上から吹き荒れ、ラフノは上を向いた。とてもじゃないが人間では振り回せない程の大きな斧。


その斧が頭上に迫ってきていた。ラフノは咄嗟に光の速さですぐ横に避けた。斧が地面に刺さり、砂埃と衝撃を足もとから感じる。それと同時に聞こえる声。


「XXXXXX!!」聞き取れない言語で話しているみたいだ。それは敵意しか感じられない。ラフノは敵意を感じると同時に剣に光を宿し、剣を振った。


その瞬間光の斬撃が巨人の頭を落とした。



 「こんなのラナの図書館の物語でしか見たことないぞ...」ラフノは困惑の念を語り、もう一度羅針盤をみて、体中を光で包み、空を飛んで一瞬で移動した。



 着いた街は”トファス”という町だった。少し南で少し熱く、軽い鎧だが、蒸れて熱い。俺は熱さに耐えられず、鎧を脱ぎ、手で持つ形となった。


「ここにも、さっきみたいな巨人いるのか...?」俺はそう呟きながら周囲を見渡し、宿屋を探し出す。この鎧を持ったままだといざというとき素早く動けなくなるだろうし、宿屋を探したほうが最善策だ。


 その時だった。背後から敵意を向けられた声が放たれた。

「ニンゲン!マダイタノカ!」俺はその声に目を向ける。するとそこには槍を持った竜のような鱗を持った人型のモンスターがいた。


「言語を放てるモンスターは珍しい...」俺がそう言うと人型モンスターは槍で突いてきた。俺は剣でその槍を弾き、人型のモンスターを怯ませた。そこで俺は声を出す。


「お前らはどういうモンスターだ?」俺が問いだすと、モンスターは地面に腰を落ち着けた。


「おれたちはニンゲン族の血を得たリザードマンだ。小型ドラゴンが人間の血を得ればリザードマンになれる。だから言語も話せるそれだけだ!」案外丁寧に教えてくれたリザードマンに苦笑いした。


「まぁいいや。どうして襲ってきた?」俺が剣を持ったまま口を動かした。


「それは...」リザードマンは口を動かしながら目を明後日の方向へと向ける。

「殺されるかと思ったんだ...。この町の人間はおれの仲間を吊るし上げて笑っていた...。その場面を目にしたときに殺されると思った。でも、他のリザードマンが現れたおかげでおれは助かり、この町を占拠した...。人間がいれば警戒もするだろ!」リザードマンはまたまた丁寧に説明して来た。


「なるほど...。まぁ安心しろ。殺しはしない。それより、俺が安全に過ごせる場所とかないか?」俺が周囲を見渡しながら言うと、リザードマンが俺の目を見る。


「殺しはしないってことは少し何かする気...」リザードマンは手を俺に突き出し、素早く振る。

「それはない」俺はリザードマンの言葉に即答した。すると、リザードマンは胸に手を当てて息を深く吐いた。



 「さっきも話した通り、この町でニンゲンの安全は保証できない...。今すぐどこかに...」

「あれは...ニンゲンだ!仲間のリザードマンが襲われてるぞ!」俺の目の前のリザードマンの言葉に遠くからのリザードマンの言葉が響いた。


「危害を加えてこなければ俺は何もする気はない!今話し合える権力者はいるか!?」俺は続々と現れ、俺を囲み出す中、叫んだ。すると、リザードマンの群れの中、一匹現れた。

「私が話を聞きましょう」




 「私の名前はソドン、要件を...聞き入れましょう」ソドンは穏やかな顔で足を組み、膝の上に両手を置く。


更に、ソドンの両脇には他のリザードマンより屈強なリザードマンが鉄の鎧を着て、槍を持っている。俺が何かしでかしたときに殺す気なんだろう。



「...俺の出す条件は二つだ」俺は指を二本立てた。


「一つは俺はこの町で攻撃はしない。その代わり、俺の安全を保障すること。二つ目は寝床の確保だ。ちなみにその寝床に俺のこの鎧も置かせてもらう。人間にはこの気温は熱すぎるんだ」俺が二つ提案してソドンの目を見つめる。


「いいでしょう。約束しましょう。では、この建物の裏にある宿屋を好きに使っていい事としましょう。では...」

「後...一つ約束だ。万が一にもリザードマンが襲ってきたとすれば、俺は容赦なく殺す」俺はソドンが椅子から立とうとしたときに先に立ち上がり、ドアノブに手をかけ、横目で眼光を輝かせ、ドアから出た。


 ドアの軋む音がこの後に何かが起こるような不安感をあおる。

どうでしたでしょうか?

面白く読めたのなら幸いです!

次回も読んでいただけると嬉しく思います!


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