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日常から非日常へ。  作者: 稲平 霜
21/288

決勝戦

すみません!少し短いです。

20話



僕とラフノが向き合って少し時間が経つと試合開始のベルが鳴り響いた。それと同時に今までの比にならない位の歓声が轟いた。

「お前なんか変わったか?」ラフノが僕に聞いてきた。確かに変わったかもしれない。この1時間の間でヒョウリとヒョウカの力を扱う事ができるようになったのだから。しかし、

「いや?ちょっと心構えが変わったと言うなら、まぁ変わったかな?」僕はあたかも変わっていないように装った。僕の発言にラフノは目を細めて口を開く。

「嘘だ」ラフノが核を突くように言った。

「分かった。僕は切り札が出来た。それだけだ」僕は息を吐いた後に答えた。

「本当か?.....カマかけただけだったんだがな....。どちらにしろ厄介なのには変わりない」ラフノが驚きの表情をしながら言った。嘘を突き通せば良かった...。そう思った最中、次の瞬間ラフノの姿が消えた。いや、速すぎたんだ。僕が咄嗟に取り出したナイフにラフノの剣が交える。

「速いな...!」僕が辛そうに言うとラフノは不敵な笑みを浮かべた。

「まだまだ...!」ラフノがそう言葉を放った直後、背中に激痛が走る。僕は下を向いて耐える。僕は痛みに耐えながらラフノを目で追おうとすると、それは叶わなかった。それはラフノが会場の壁を使い直線に高速移動していたからだ。一見、瞬間移動しているように見えるがしっかり目で追おうとすると、影が移動しているのが分かる。しかし、今攻撃しようとしたら背後を取られて終わり。だからと言ってこのまま動かずでも隙を一瞬でも見せたら剣で突き抜かれて終わり。仕方ない。もう切り札を出すか。僕はそう考えてヒョウカとヒョウリに力を解放した。途端に広がる冷気。そして広がる銀世界。僕は氷塊に乗り、宙を舞う。そして、その周りに浮かぶ無数の氷剣。僕は地に這うラフノを見下ろす。

「ラフノ。お前に僕が倒せるかな....?」僕は余裕そうに言った。

「調子に乗るな」ラフノはそう言って僕の目の前に瞬時に移動した。僕は咄嗟に氷剣でラフノの攻撃を防ぐ。地に吹き飛んだラフノに間髪入れず、僕は反撃する。宙に浮く無数の氷剣の先をラフノに向けて飛ばした。しかし、ラフノは一瞬で氷剣を剣で消し飛ばした。僕は空気中から次から次へと氷剣を生成する。ラフノの体力を削ぐ作戦だが、あまり効果の無いように見えた。

「このまま持久戦をするつもりなら。俺も切り札を使わせてもらう!」ラフノはそう言って何かしらの構えを取った。僕は途端に攻撃をやめてしまっていた。ラフノの周囲に光の粒子が集まりだす。そして次の瞬間その光はラフノから溢れ出す。そして、僕の周囲に舞っていた氷剣は一瞬にして粒子状に散った。

ラフノの一撃。それは今の僕の力では計り知れないものであった。その一撃を見た時、僕は笑みを浮かべていた。僕は覚悟を決め、より強固にした氷剣を1本生成し、手に持つ。僕はラフノに向き直り、氷剣をラフノへ向けた。

「今の僕じゃお前に勝てない。だから、剣術で勝負だ」僕はラフノにそう言い放った。

「お前は俺より剣術の鍛錬が多いわけではないようだが?」ラフノは不思議そうに言った。

「だからこそ、ここでお前の動きを見て学ぶ。その為に今剣術で勝負するんだ」僕は決意のある声で言った。

「いいだろう。俺は魔力を使わない。ただ本気で行かせてもらう....!」ラフノはそう言って走り出した。僕も同時に駆け出す。そして、会場に鳴り響く金属が交える音。ラフノは左、右、上、下に斬りつけてくる。僕は高速に振られる剣を氷剣で捌く。しかし、次々とラフノの攻撃は素早くなる。反撃する間もない。

「そろそろ終わらせる....」ラフノは僕に言い放つ。

「僕もそろそろいつもの戦い方に変えさせて貰う」僕はラフノの言葉にすぐ様答えた。そして、僕は持ちにくい剣をナイフのように持ち替え、ラフノに斬り掛かる。

「剣術じゃ...無くはないが...!」ラフノは僕の攻撃に1度気圧されていた。しかし、それと同時にラフノは笑い、剣を天に仰ぐ。そして、僕を縦に斬りつけた。僕は避けられず鮮血が流れる。僕はそのままラフノに畳み掛けられた。

いつの間にか僕の見ている景色には空が見えた。そこに歓声が響いている。僕は体を起こすと、そこにはラフノがいた。ラフノは腰を着いている僕に対して手を伸ばしてきた。僕は微笑んでラフノの手を握って、立ち上がる。その時会場の歓声が最高潮になる。僕はもう一度空を見上げて会場を抜け出した。

どうでしたか?

面白く読めたなら良かったです!

次回も読んでくれくれると嬉しいです!

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