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日常から非日常へ。  作者: 稲平 霜
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かつて殺した存在

99話




「離れてくれ!」ラフノはそう叫び、真っ黒な姿をしたレイドを惹き付けると共に、ハルとヤーズを離れさせた。そして、次の瞬間ラフノは全方向に剣を出現させて飛ばした。飛ばした剣からは光を放っていてその光は爆発を起こし、黒いレイドを広範囲で消し飛ばす。しかし、減ったのは50体で、まだ全然減っていないように思えた。

「援護!」ヤーズはそう言って遠目からラフノの背中にいる黒いレイドを貫き出した。

そして、ハルはレイドの場所へ向かおうとしていた。レイドを正気に戻すために、仲間は必須だと感じたからだ。ラフノに惹き付けられている黒いレイドだが、ハルの方にも少し来ている。その量は1人で捌けるもので特に問題はなく、着実にレイドへと近づいていた。しかし、その時、レイドの中からレイド以外の黒い物体が現れた。

「あれは、もしかして、レイドの記憶で見た人?」ハルがそう発言した瞬間に顔の横に冷気と共に何かが過ぎ去った。飛んできたのは氷塊だ。恐らく当たれば一溜りもない。

氷塊を飛ばす黒い人はハルに容赦なく次々に飛ばしてくる。ハルは斬るか、避けるかで対処をするが、そのやり方はすぐに崩れ去った。

「あ!」ハルは短く言葉を放つ。左手を見ると凍っていてどうも動かせないほどだった。その事が連鎖し、次々と氷塊が身体に触れる。氷塊が当たった場所から凍っていき、遂にハルは身動きが取れなくなる。そして、最後の氷塊が飛んでくる時にハルは時を操った。

それは氷塊の当たる未来を当たらない未来へと改変した事だった。つまり、ハルは今、何もダメージを受けていない状態になったのだ。

その事にイラついたのか黒い影はさらに攻撃の威力が増す。氷塊が当たった場所から氷柱が立つ。一度喰らえば即凍死する攻撃を仕掛けてきた。

「もう!」ハルは短く声を放ち、剣を振った。その瞬間剣からは黒い斬撃が飛ぶ。

「喰らえ!」一向に下に降りてくることの無い黒い者に向かってハルは猛攻を仕掛ける。隙のないその動きは相手を翻弄させ、かつ、相手の動きの時間を操り、確実に当たる攻撃となる。一方的に攻撃ができる状態となり、黒い人は段々震えだし、やがて爆発するように消えた。


一方その頃、黒いレイドを全滅に追い込んでいた。

「あれは!」そう言い放ったのはヤーズだ。レイドから出てきたのは巨体の黒い人だ。どんな行動を観察する暇なく、その巨体はラフノを攻撃しだした。ヤーズは矢を一気に放ち、周辺の残党を倒すと共に、巨体にも攻撃を与えていた。

「どうだ!」ラフノはそう言い放ち、地面に出現させていた剣を全て巨体へと刺した。その巨体は怯むことなく、攻撃体勢を整えていた。

「逃げるぞ!」ラフノはそう言ってヤーズの手を取った瞬間ラフノは地面に叩き付けられていた。ラフノの口からは血が溢れている。その瞬間聞こえたのはヤーズの声だ。

「許さない!」ヤーズがそう言った瞬間身体の形を変える。身体は人間とは大違いなでかさと、大きな翼、牙の多い大きな口、大きな足。そして、尻尾。その姿はドラコンそのものだった。

「ガァァァァァ!」ドラゴン化したやーずは喋れず吠えた。もちろんラフノを潰した巨体は動じていない。ヤーズは見慣れない視界で巨体がいた場所目掛けて踏み潰した。その瞬間ヤーズの身体は体勢を崩す。巨体の力は相当な力なのだと実感する。そこで ヤーズは次なる行動をする。

口から真っ赤な炎が溢れ出し、最終的に巨体に向かって放たれる。巨体は、黒いせいで燃えているかすら分からない。しかし、あまり動じていないのがヒシヒシと伝わってくる。

「力を圧縮.....。」ヤーズは心でそう言って人型に戻り、羽だけ生えている状態になる。そして、次の瞬間巨体に穴が空く。

「炎を圧縮しただけですよ?」ヤーズはそう言って微笑んだ。



「僕の周囲で誰かが暴れてる。うるさい。邪魔だ。ここは僕の心の中のはずだろ?」僕は真っ暗な視界のまま言い放つ。口に入る灰さえも気にならぬほど落胆している。



「ん?あれはなんだ?」ラフノはハルに時間を戻されている時に言い放った。レイドから灰色と黒いオーラが半球状に広がってくる。そのオーラが近くに来るまで危機感は感じず、目の前に来た瞬間危機感が強く反応した。しかし、その時には既に遅く、灰色と黒のオーラに飲み込まれた。


「これは....!」ラフノがそう言った瞬間肌がみるみる内に灰へと変わっていく。ラフノ含めハルとヤーズも同じ事になり灰となった皮膚を叩いていたが、灰は取れることなくへばりついていた。無理に剥ごうとすると仮にも皮膚が変わっているので血が吹き出そうになる。

「ハル?これ治せますか?」ヤーズはそう言ってハルに腕を突き出した。

「やってみる。」ハルは冷静にそう言い放ち、時間を戻そうとするが灰が弾けてハルに攻撃を与えた。

「あらゆるものを無効化して、反撃されるみたいだな。」ラフノは灰によって固まる腕を見る。

どうでした?

面白かったなら良かったです!

次回も読んでくれると嬉しいです!


短い文ですがあと一話で100話いきます!100話目から頑張って長くできるようにしたいと思ってます(予定)!

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