第七話:再会
この前バスで見掛けた男子だった。
なんでこんな所にこの人が…。
ここにいるときは学校の人となんか会いたくなかったな…。
と少し残念に思った。
目の前で犬と仲良くじゃれている人を見つめながら、
最近友達と一緒にいることが、段々少なくなっている事に気がついた。
何日か前まで、ほとんど毎日放課後の予定を聞いてくれたり
誘ってくれたりしていた友達だが、
いつのまにかそのことすら無くなって今は挨拶を交わすだけの仲になっていた。
以前にも何度かそういうことはあったから、
そんなに大きなショックはなかったが、
一人でいるとゆうことに未だ慣れられないでいたのも事実だった。
というか、私に『友達』とゆう肩書に該当する人物なんて本当にいるのだろうか。
今私が考えていることは悲しいことなのだろうか。
ただ友達と楽しく騒いでいる人が羨ましいだけなのか。
自分でもよくわからなかった。
すると、ふいに目の前の人に声をかけられた。
『あのさ。いつまで、そうやってずっと黙ってるつもり?』
とチョコの頭を撫でながら私のほうを凝視する。
なんなんだ。いきなり…本当に突拍子のない人だな。と思いながら
『え、あぁ。ごめんなさい』
と曖昧に返事をする。
少しの沈黙が流れる。
いつまでたっても自分から話題を持ち出さない私に
『まあいいや。で、まずあなたの名前を教えてくれます?』と目の前の人。
今度は何…。人が安らごうとしているのに横から邪魔するのはやめてほしい。
『崎田といいます。 あなたは?』
と笑顔でいつもの社交辞令。
『月本。学校同じだよね。 てか、なんで崎田さんがここにいるのさ。』
なぜこんなに馴れ馴れしいんだろうこの人は…。
話してるだけで疲れてくる。
『別になんの用もないです。ただここの景色とその犬…チョコが好きだから。
というかあなたこそなんで、ここにいるんですか』
わざと怪訝な目つきで月本を見る。
『ふーん、コイツのことチョコって呼んでるのか。
じゃあ俺もこれからそう呼ぶことにするよ。
俺はこの近くに住んでるから、学校の行き帰りにたまにコイツの様子を見に来てるんだ。
コイツは何ヶ月か前にいきなりここにいて、その頃から今まで体の大きさが
ずっと変わってないない。ちょっとおかしいよな』
鈍感なうえに、どんどん話かけてくる名瀬にあきれながら
『チョコの説明ありがとう。大きさが変わらないって…病気とかじゃないんですか。』
仕方なく会話を続ける。
『でも、飯はちゃんと食ってるし、いたって元気そうだろ。
崎田さんは、これまでチョコが体調悪そうなときって見たことあるか?』
『そういわれてみれば…。 元気なチョコしか見たことないです。』
『だろ。だからきっと心配はないさ。』と自信たっぷりに言う。
つい私も『そう…ですよね。』と彼に納得してしまう。
話題が無くなってしまい、チョコも月本にかまってもらって
満足そうだったのでここにいる必要もなくなり、いつもより早めに帰ることにした。
月本には『さようなら。』
とだけ言って家へと歩いた。
歩きながら河川敷のほうを振り返ると
赤く燃えるような太陽がゆっくりと沈んでいた。
ずいぶん更新が遅れてしまってすいません。少しずつ更新していくので、見捨てないで下さい。




