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夜が更けてくると、メイからエリーへと無線を通して連絡が入る。
『エリー。もうすぐそっちにロシアンマフィアが着くわ。』
「あいよ、了解。」
『一応わかってると思うけど……確認ね?今回のエリーのミッションは、例の人外の力を持ってるやつの排除。それとロシアンマフィアのボスの生け捕りよ。』
「わかってる。」
『くれぐれもボスは殺さないようにね。抜き出さないといけない情報を山程抱えてるんだから。』
「わ〜った。」
そしてプツリとエリーは無線を切ると、ジャケットを羽織って旅館を出た。
すると、彼女の背後に音もなくカラスが降り立った。
「配下から連絡が入った。怪しい車両を確認した……とな。」
「あぁ、そいつで間違いねぇだろうな。こっちにも相棒から連絡が入ったぜ。」
歩きながらエリーは煙草に火をつける。
「そいつ等のボスだけは生け捕って洗いざらい吐いてもらうとして……残りは全員消していいだとよ。」
「簡単な仕事だ。」
二人が山の麓へと降り立つと、遠くの方に車のヘッドライトが見えた。
「来たな。」
そして5台ほどの車がエリー達の前に停まると、そこから続々と白いスーツを着込み、銃を携帯したロシアンマフィア達が姿を現す。
「おぅおぅ、随分連れてきやがったなぁ。」
エリーが吸い終わった煙草を、厚底の靴で強引に踏み消すとロシアンマフィア達が道を開け、そこから一人の男が現れた。
「こんばんは、お嬢さん方。秘境の旅館がある……と聞いてきたんだが、ここであってるかな?」
「あぁ、その旅館なら隣の山だぜ。場所間違えたな。」
平然とエリーが嘘を吐くと、ロシアンマフィア達の持っていた銃の銃口が一斉に彼女へと向けられた。
「ハッハッ、そういう嘘はいらないんだ。だが……その態度で確信した。この先で間違いない……とね。通してもらおうか。」
「そいつはできねぇ相談だな。」
「……そうか、命知らずなお嬢さん達だ。」
彼がスッ……と手を上げたその瞬間、無数のマズルフラッシュが煌めく。
そして放たれた無数の銃弾が、二人へと届く刹那……。
「護れ。」
エリーとカラスの前に赤い液体の壁が突如として現れ、二人のことを銃弾から護った。
「ッ!!その力……吸血鬼かっ!!」
「お〜、やっぱり知ってんだな?」
「化け物には化け物だ。アレックス!!」
男が何者かの名前を呼ぶと、エリーが監視カメラの映像で目にした異常な力を持った男が二人の前に立ち塞がった。
「ボス……この女殺すのか?」
「殺しても構わん、弄びたければそうしろ。」
「わかった。」
銃弾の雨がやみ、壁を取り払ったエリーはその男へと視線を向けると、カラスに言った。
「コイツはアタシがやる。他の雑魚どもは任せるぜ。」
「承知。」
すると、カラスは闇に溶けるように姿をくらました。
「さて……。」
エリーは男と対峙すると、ニッ……と笑う。
「実はよ、いろいろ試してぇことがあんだ。付き合ってくれるよな。」
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