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数日後、エリーが煙草を買いに出かけると……ある人物と出くわした。
「おや、こんなところで出会うとは。偶然ですねぇ~。」
「テメェは……。」
エリーと出くわしたのは眼の吸血鬼。
「いい趣味じゃねぇぜ?人の体に変なモンつけやがってよ。」
「その節はすみませんねぇ~。あぁでもしないと、あなた方の居場所がつかめなかったものですから。」
「まぁいい、んで何の用だよ。」
買ったばかりの煙草の箱を開けて、エリーはそれを吸いながら眼の吸血鬼に問いかけた。
「これの回収と……。」
眼の吸血鬼がエリーの体に向かって手を翳すと、彼女の体につけられていたマーキングが外れた。
「あなたの健康確認ですよ。アレ、使ったんですよねぇ?」
「使ったよ、おかげさまでアタシもテメェらの仲間入りだ。」
「そんなに悲観するようなことではないんじゃないですか?事実命は助かり……強力な力まで使えるようになりましたよねぇ?」
「まぁな。ってかよ、一つ聞きてぇんだが……結局テメェらは何がしてぇんだ?敵だったアタシを助けたり、わざわざ依頼してきたりよ。またアタシはテメェらに牙を剝くかもしれねぇんだぜ?」
その問いかけに眼の吸血鬼は、少し困ったような表情を浮かべると苦笑いしながら言った。
「残念ながら、それは私でもあずかり知りませんねぇ~。」
「テメェら自身が知らねぇってのはどういうこったよ。」
その発言にはさすがのエリーも呆れてしまっている。
「なんと言っても、こちらも上からの命令を遂行しているだけですから。」
「上?」
「えぇ、上です。私たちはただの働きアリにすぎないのですよぉ~。」
「達ってことはヴラドの野郎もか?」
「彼もその枠に外れていませんよ。皆上の命令を遂行する働きアリでしかないのです。」
「ハッ、まぁ良い。テメェらの事情なんざ深く知るつもりはねぇ。ただ……またアタシの前に立ちふさがんなら……ぶっ殺す。」
「おやおやぁ~ずいぶん強気になりましたねぇ。」
「不幸にもテメェらと同じ土俵に立っちまったからなぁ。」
いつの間にかエリーの手には血液でできた鉤爪が装備されていた。
「おぉ、怖い怖い……ではこの辺で失礼しましょうかねぇ~。」
一歩目の吸血鬼が踏み出すと彼の足元に巨大な目が現れる。
「それでは、失礼します。その力、ぜひ有効活用してくださいねぇ?」
「言われなくてもやってやらぁ。」
そしてエリーが瞬きした次の瞬間には眼の吸血鬼は目の前から消えていた。
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