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地下へ地下へと突き進み、最深部へとたどり着くとそこには巨大なスーパーコンピューターが鎮座していた。
「これがブレインね。」
「ちょっとメイはそこで待ってな。」
先にエリーが付近に罠がないか確認すると、メイとバリーの二人にオーケーサインを出した。
「大丈夫だ。」
「オッケー、それじゃあここからは私の仕事ね!」
「任せたぜメイ。バリー、アタシらは後続の警戒だ。」
「了解。」
そして二人が警戒している間に、メイは持参したUSBメモリーをブレインに突き刺した。
「よし、後はこれを……。」
USBの中に保存されていたハッキングウイルスを起動すると、すさまじい勢いで様々な権限が塗り替えられていく。
「さすがにこの規模のコンピューターってなるとプロテクトも厳重ね。でも……これぐらいは想定内よ。」
ウイルスをブロックするためのプログラムを、メイは手動で無力化していく。
「あともう少し……。」
メイが向き合っている最中、エリーの耳が下に降りてくる足音を捉える。
「バリー、構えな。お客さんだぜ。」
「おぅよ。」
降りてくる階段へと銃口を向ける二人。すると近くまで来ていた足音がぴたりと止まった。それと同時に、ピン……という甲高い音とともに階段からグレネードが投げ込まれる。
「っ!!グレかよっ!!」
「ビビんなバリー!!」
転がってきたグレネードに一瞬固まってしまうバリーだが、エリーは構わずグレネードへと向かって走ると、爆発する直前のそれを投げてきた者たちへと蹴り返した。
勢いよく階段の方へと蹴り返されたグレネードは、壁に反射して爆発する。
「ハッ、これで一網打尽だろ。」
「エリー、お前どんだけ肝が据わってんだよ。普通グレネードに向かって行くなんて無理だぜ?」
「グレネードで吹き飛ぶのは運の悪ぃやつと、ビビったやつだ。あと二秒待ってから投げりゃあ良かったのによ。」
けらけらとエリーは嘲るように笑う。そんな彼女にバリーはドン引きしていた。そんな二人にメイが声をかける。
「二人とも、こっちもオッケーよ。」
「もう終わったのか?」
「えぇ、記録は跡形もなく消したわ。それとちょうどいいプログラムがあったから、それも利用させてもらうことにしたわ。」
そしてニヤリと笑ってメイはスマートフォンを取り出すと、そこには何かのタイマーが設定されていた。
「おいおい、そいつはまさか……。」
「この施設の自爆プログラム起動までのタイマーよ♪さ、早く逃げましょ?」
「まったく、派手なことしてくれるぜ!!」
メイの起動させた自爆プログラムのタイマーがゼロになる前に、三人は急いで研究施設からの離脱を始める。
しかし三人が入口にある牢獄のような場所にたどり着くと、そこで事件が発生した。
「っ!!おいおい、どうなってんだこりゃあ。」
実験に使われた人間たちを隔離していたガラス張りの壁が取り払われ、理性を失った被験者たちが闊歩していた。
「もしかして施設のシステムを消去しちゃったから……かも?」
「しゃあねぇ、最速で片付けるしかねぇな。」
エリーは両手に銀のブレードを装備すると、一人先頭に立って歩いていく。
「テメェらに恨みはなかったが……悪ぃな。」
そしてエリーは障害になる彼らの排除を始めたのだった。
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