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腐りかけの果実  作者: しゃむしぇる
第四章 一節 人と吸血鬼と
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4-1-4

ブックマークやいいね等とても励みになりますのでよろしくお願いいたします。


 ヴラド達の襲撃に合わせて、研究所を破壊するためエリー達はバリーの運転で青木ヶ原樹海へとやってきていた。


 数年前までは観光地としても使われていた場所だが、今はこの場所への入口には政府が設置した関所が設けられていた。


 そのうちの一つの関所をバリーが運転する車が通ろうとすると、すぐに警備員に止められた。


「この先は立入禁止です。許可のない方はすぐに引き返してください。」


「あぁ!!こいつはすみませんね、道に迷ってしまったもんで。」


 サングラスをかけたバリーがそう話して注意を引いている最中に、サプレッサーをつけたハンドガンでエリーが警備員を撃ち抜いた。


「ナイスだエリー。俺に返り血がつかなかったらもっと良かったんだが……。」


「んなもん後で洗えばいいだろ。」


 そしてエリーは車を降りると、先程の警備員の持っていたカードキーを奪い取り、閉ざされていたゲートを開ける。


 すると、丁度巡回から戻ってきたのかもう一人の警備員と鉢合わせてしまった。


「し、侵入し……あ゛っ……。」


 声を上げる途中で、彼もまたエリーに容赦なく撃ち抜かれてしまう。


「ん、やっぱ警備員は一人じゃなかったか。」


 エリーが警備員を片付けると、車から降りたバリーとメイが近付いてくる。


「ここの警備員は片付いたみたいだな。」


「あぁ、だが……まだこの先から何人か人の気配がする。邪魔になるなら片付けてくぜ。」


「おう。」


「メイはバリーから離れんなよ?」


「うん、わかった。」


 そして三人はヴラドから送られてきた座標の地点へと向かって歩みを進め始める。


 途中、ライトを照らしながら周囲を警戒している警備兵が何人も居たが、暗闇でライトをつける行為は自分の位置を知らせているのと同義である。

 彼らはエリーの手によって一人一人片付けられた。


「素人ばっかで助かるぜ。」


「殺しのプロと比べんのもどうかと思うぞ?」


「へっ、違いねぇな。」


 それから約一時間ほど歩くと、ようやくエリー達の前に建造物が見えてきた。


「アレか……。メイ、時間はどうだ?」


「襲撃の時間までもうすぐ。始まったら連絡が入る手筈だから、少し待ちましょ。」


「オーケー。」


 合図が来るまでの間、エリーは建造物の周辺に目を凝らす。


(警備兵は5人……入口を護ってるのが二人と見回ってるのが三人。一回で殺し切るには少し量が多いな。)


 建造物周辺には銃で武装した警備兵が常に見回りをしていた。エリー自身早撃ちにはかなりの自信があるが、一度に5人をセミオートのハンドガンでほぼ同時に殺すのは、不可能である。


(しゃあねぇ、お袋から借りてきたヤツ使うか。)


「バリー、アレくれ。」


「あいよ。」


 エリーはバリーからウェポンケースを受け取ると、その中からサブマシンガンを取り出し、銃身にサプレッサーを取り付けた。


「うし、完璧だ。コイツがありゃイケる。」


 そしてエリーが機を伺っていると、メイからゴーサインが出された。


「エリー、オーケーよ。」


「了解っ!!」


 そのゴーサインと同時にエリーは草陰から飛び出すと、サブマシンガンのトリガーを引いた。一瞬にしてバラ撒かれた無数の弾丸は、5人の警備兵をあっという間にハチの巣にしてしまう。


「よっし、クリアだぜ。」


 警備兵が沈黙したことを確認すると、草陰からバリーとメイが出てくる。


「さっすがだな。」


「ま、しっかり準備してきたからな。コレ返すぜ。」


 エリーはバリーへとサブマシンガンを返した。


「もう使わないのか?」


「あぁ、多分こっからはいらねぇ。メイを守るのに使ってくれ。」


 そしていよいよ三人は研究施設へと足を踏み入れるのだった。


この作品に対する感想、意見などなどお待ちしています。こうしたほうがいいんじゃない?とかそういったものは大歓迎です。単に面白くないとかそういった感想は豆腐メンタルの作者が壊れてしまいますので胸の内にとどめていただければ幸いです。

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