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結局政府には裏切られ、またもや追われる身となってしまったエリー達。再び国際手配されてしまった彼女たちは、自由に外を出歩くこともままならず、リースのラボの中で大人しくすることしかできずにいた。
「エリーお姉ちゃんとメイお姉ちゃん……またテレビに映ってるよ。」
テレビでニュース番組を見ていたリンが、そこに映るエリーとメイの顔写真を指さした。
「まったく、また一躍人気者だな。」
「ありがた迷惑よ本当にっ!!こ~んなことになるなら、あんな依頼受けるんじゃなかったわ。」
テレビに向かって怒りをあらわにするメイ。
「そもそも、ことの発端は芦澤カナの依頼受けちまったことだけどな。」
「あの時はこんなことになるって思ってなかったわよ。」
ぶつぶつとつぶやきながらメイはコーヒーをすする。
「これからどうしようかしら。」
「どうするも何も、何もできねぇだろ現状は。」
エリーもやるせなさを抱えながら、煙草に火をつけて吸い始めた。
「どっかの誰かが政府をぶっ潰してくれりゃあ、アタシらも動きやすくなるんだがなぁ。」
ぽつりとエリーがそう口にしたとき、突然ラボの中に侵入者が来たことを知らせるサイレンが鳴り響く。
「あ?このサイレンは……。誰かここに入ってきやがったな。」
エリーはすぐさまハンドガンを取り出すと、メイとリンの二人に部屋に鍵をかけて大人しくしているように釘をさし、部屋を出た。
「おぅエリー!!メイちゃんたちは?」
彼女が部屋を出ると、武装したバリーと鉢合った。
「とりあえず安全になるまで部屋に鍵かけて出るなって、言っといた。」
「ナイス判断だ。警報が鳴ったのはこっちだ、着いてきてくれ。」
「わかった。」
そしてバリーの後に続いてエリーも現場に駆け付けると、そこにはすでにリースが侵入者の前に立ちはだかっていた。
「いやはや、どこの誰が侵入してきたのかと思えば……。」
「っ、テメェ……なんでここに居やがる。ヴラド!!」
「おぉ、相変わらずの威勢のよさ……賞賛に値する。」
「こ、こいつがエリーの言ってたやべぇ吸血鬼か。」
エリーとバリーの二人が銃を構える最中、ヴラドは言葉をつづけた。
「そんなに警戒するな。今日は少し話し合いをしに来たのだ。」
「話し合いだぁ?ってか何でここがわかったんだよ。」
「クク、お前にはすでにあいつがマーキングを施してあるからな。それを辿ってきたというわけだ。」
そうヴラドが言葉を発すると同時、エリーの服にぎょろりと見覚えのある目が突然現れた。
「げ、こいつは……あの眼の野郎の。」
「つまりはそういうことだ。」
くつくつとヴラドは笑うと、足元のリースに向かって問いかける。
「貴公がこの施設の主であるな?」
「ありゃ、わかる?」
「我輩の目は節穴ではない。その小さき体にはとてつもないエネルギーを感じる。」
「いやぁ~やっぱりわかる人にはわかるんだねぇ。気に入ったよ、敵意は本当にないみたいだし、せっかくだから話し合いの場を設けてあげるよ。」
「お袋っ!?」
「まぁまぁ、たぶん私たちにとっても不利益のある話じゃなさそうだ。聞くだけ聞いてみよう。」
「チィッ、どうなっても知らねぇからな!!」
そしてリースの計らいによって、ヴラドとの会談の場が急遽設けられることとなったのだった。
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