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銀のナイフを装備して距離を潰したエリーは、狂気の吸血鬼の心臓目掛けてそれを振り下ろす。
「オラよッ!!」
「オオッ、怖イナ〜。ココ……大事なんダ。あげないヨ〜。」
まるでエリーの攻撃を嘲笑うかのように、狂気の吸血鬼はそのナイフを躱してみせる。
「チッ、チョロチョロと。」
続けざまに何度もエリーはナイフで攻撃するが、風に揺られる木の葉のようにスルスルと、攻撃が躱されてしまう。
そして一定の距離を取られてしまうと、狂気の吸血鬼が動く。
「コレ、お返しダァッ!!」
狂気の吸血鬼は腰から赤い液体の入った試験管のようなものを取り出すと、中の赤い液体をエリーへと向かって飛ばす。
「テメェらの手口はわかってんだよ!!当たってやるわけ…………ッ!?」
飛んできていた液体を余裕を持って躱したエリーだが、その液体はまるで意思を持っているかのように、彼女を追尾する。
そしてエリーに急接近すると、突然…………。
ボン!!
突然急激に赤い液体が膨らみ、熱を持って爆発したのだ。
「ぐぅぁっ!!」
その爆発に巻き込まれ、エリーの体が一部焼ける。
「や、やってくれるじゃねぇか……この野郎。」
焼けた肩を押さえながら、エリーは狂気の吸血鬼を睨みつける。
「スゴイ、スゴイ!!普通ナラ……今ので死んでル。」
「今ので合点がいったぜ、政府の野郎どもを爆破したのもその力だな?」
「そうだヨ〜。コレが僕のチカラ……。スゴイでショ?」
「今更そんなので驚きゃしねぇよ。」
ふぅ~……とエリーは大きく息を吐くと、再び立ち上がる。
「タネは割れた。次は喰らわねぇ。」
「アハァ?じゃあもう一回ダ!!」
もう一度、赤い液体をエリーへと飛ばす。
今度はエリーはそれを避けることはなく、あろうことか自分から向かって行ったのだ。
そしてエリーが接近すると、爆発の兆候が現れる。
「ここだ。」
その瞬間に全身全霊の力を込めて、エリーは横っ飛びする。その直後、爆発が起きるが、既にその場にエリーは居らず、狂気の吸血鬼へと迫っていた。
「良いモンくれた礼だ。もらっとけ!!」
そしてエリーはパイルバンカーを装備した腕で、狂気の吸血鬼の顔面を殴りつける。それと同時にトリガーを思い切り引いた。
すると、銀の杭が狂気の吸血鬼の顔面を貫く。
その杭を抜いて続けざまに、今度は心臓部分へとパイルバンカーの標準を合わせた。
「終わりだ。」
トドメの一撃となるはずのその一撃……。しかし、それを撃つ直前でエリーが異変に気がつく。
「っ!!コイツ……まさか!!」
突然狂気の吸血鬼の肉体そのものがボコボコと歪に膨れ上がり始めたのだ。
「クソッ!!」
嫌な予感を感じ取ったエリーはすぐさま距離を取る。その直後、狂気の吸血鬼は自分の体ごと自爆した。
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